ティガダーク~やはり俺は光の巨人になれない~   作:大枝豆もやし

67 / 70

圭吾の世界線のダイゴ「え?ティガの姿を続けたい?いいよいいよ。俺もう死んでるから戦えないし。何だったら俺の代わりにティガやる?」

圭吾「いいのかよソレで!?」



ヤプール

 

「ムハハハハハ!無駄な抵抗もこれで終わりだウルトラマン達よ!」

 

 高らかに笑うヤプール。

 彼の背後の空間が大きく歪み、マイナスエネルギーを発していた。

 

 ヤプールの目的は宙帝王ジュダの復活。

 ソレを阻止するべくウルトラ兄弟達が勢ぞろい。

 しかし、ソレでもヤプールを止めるのは至難だった。

 

「ヤプール!お前の野望もここまでだ!お前が用意した軍団は私達が倒した!」

「ほう、俺様があの程度で満足すると思うか?」

 

 ヤプールが見下したような声で言う。

 用意された怪獣や宇宙人たちはウルトラ兄弟によって倒された。

 しかしヤプールは一切動揺せず余裕を崩さない。

 

「まさか…超獣もいるのか!?」

「その通り!奴らは所詮かき集めた雑兵に過ぎぬ!」

 

 先程発言したメビウス全員疑問に思っていた。

 ヤプールといえば超獣。しかしその超獣は一切出てこなかった。

 ということは今まで温存していたのか。

 ハッタリではないと気付いたウルトラ兄弟たちは警戒を強め、臨戦態勢を取る。

 

「いでよ超獣軍団!正規軍と烏合の衆との違いを思い知らせてやれ!」

 

 ヤプールが腕を空に突き出す。

 瞬間、歪んでいる空間が完全に開き、異次元空間に繋がる穴が開かれた

 開かれた次元の穴から現れたのは………。

 

 

 

 ビイィィィィィィ!!!

 

 光線をブチ当てられて吹っ飛ぶエースキラーであった。

 

 

 エースキラーは真下に落下して大爆発を引き起こす。

 その様をウルトラ兄弟達とヤプールは呆然と眺めていた。

 

「な…何が ぐわああああああああああ!!?」

 

 突如穴から現れた黒い影。

 ソレは飛び出すや否や、ヤプールを蹴り飛ばした。

 

「デュワアアアアアアアアアアア!!!!」

 

 ティガダーク。

 彼は着地すると同時、高揚感を解き放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 すげー、ウルトラ兄弟勢揃いだ。

 てか今どういう状況だ?

 超獣ぶっ殺しまくって異空間出たら知らん星にいたんだけど。

 

「君は…ティガダーク!?」

 

 メビウスが話しかける。

 この中で会ったことあるの、この人しかいないからな。

 

「ああそうだ。俺はティガダーク。ウルトラマンじゃねえよ」

 

 一応念を押す。

 前に会った時は言えなかったからな。

 

「ヤプールの異次元から出てきたが…まさか君が超獣達を倒したのか?」

「ああ、そこのポンコツ含めて全部やってやったぜ」

 

 スクラップとなった元エースキラーを指さす。

 パーティの締めが超獣じゃなくて機械ってのが微妙だが、楽しめたからいいや。

 経験値もマイナスエネルギーもがっぽり稼がせて貰ったしな。

 

「おのれ黒いウルトラマン!貴様のせいで計画が大破綻だ!」

「だからウルトラマンじゃねえって。ソレよりありがとよ」

「? 何の話だ?」

 

 俺に意識を向けるヤプール。

 その間に目線でメビウスにヤプールの背後に回るよう伝える。

 理解したのかメビウスは呆れたような視線を向けながらも動いてくれた。

 

「お前がマイナスエネルギーを溜めてくれたおかげで大分回復した。だからありがとって言ってるんだよ」

「………何? 貴様、俺様が今まで溜めに溜めたマイナスエネルギー………全部取ったのか!?」

「だからそう言ってるだろ。俺の為にコツコツ用意してくれてありがと、ヤプールおじさん」

「き…貴様ぁァァァァァァァァァ!!!!!」

 

 ブチ切れるヤプール。

 しかし次の瞬間、ウルトラ兄弟たちが一斉に必殺技を撃った。

 ソレを食らってヤプールは大爆散。

 最後の台詞がソレとか浮かばれないねぇ。

 まあ、ヤプールだからいいか。

 

「っと、最後の仕上げだ」

 

 ヤプールのマイナスエネルギーを吸収。

 コレで奴は二度と復活出来なく…。

 

「ッチ、そういうカラクリか」

 

 複数の魂。

 この感じはグランスフィアに近い。

 おそらく個ではなく全に進化したのがヤプールなのだろう。

 一度に全ての魂を吸収しない限り復活するなこりゃ。

 まあ、エネルギーを奪ったからしばらく先だと思うが。

 

「ま…マイナスエネルギーを吸収した!?」

「そんな事が可能なのか!?」

「やはり、皇帝と同じ…」

 

 何やらヒソヒソ話してるウルトラ兄弟たち。

 これからの作戦会議か?

 けどそんな暇はないぜ。

 

 

 ピキッ! パリィィィィィン!

 

 

 次の敵が来るからな。

 ヤプールの奴、最後っ屁を用意してやがった…のか?

 あの状況で何かできるとは思えないんだが。

 

 現れたのは二体の怪獣。

 ギガキマイラとタイラント。

 俺の方にはタイラントが、ウルトラ兄弟にはギガキマイラが向かって来る。

 

「な!?奴は我らが倒した怪獣の!?」」

「タイラントも超獣以外は我らが先程倒した怪獣だ!」

 

 ああ成程ね。

 倒した怪獣の怨念や魂を元に復活させたのか。

 ウルトラ兄弟が倒した方は無事だが、俺が倒した超獣はマイナスエネルギーを吸収したからな。

 だから他で補ってタイラントになったのか。

 

「いいねえ」

 

 タイラント。

 ウルトラ兄弟を連戦で五人抜きした強豪怪獣。

 その実績から最強怪獣の一体としてネットで有名だった。

 ゼットンをも超える偉業を成し遂げた怪獣と戦える。

 最後の締めに相応しい相手だ。

 

 そういやギンガではタイラントにボコられてたな、ティガ。

 スパークドールズだから本人とは言い難いが。

 まあいい、リベンジと行こうか!

 

 

 

 

 

 

 

 

「「………」」

 

 岩ばかりの惑星。

 ティガダークとタイラントが睨み合う。

 

「「ッ!」」

 

 同時に動き出す。

 ティガダークは光輪を投擲。

 タイラントは鉄球の先端からバラバ鞭を射出。

 二つの攻撃がすれ違い、標的へと向かう。

 

 ガキィン!

 同時に弾かれる。

 ティガダークは回転肘打ちで、タイラントは右手の鎌で互いの攻撃を迎撃。

 続けてティガダークが動き出す。

 

 マルチ・スペシウム光線

 腕を十字に構え、チャージ無しで放つ。

 しかしタイラントは腹部からソレを吸収した。

 吸引アトラクタースパウト。

 ベムスターと同じ能力であり尚且つオリジナルを超える。

 だがソレはティガダークも予想済み。

 吸収している間に接近する。

 ソレを迎撃すべくタイラントも動き出す。

 

「ギィィィィィィ!」

 

 タイラントが炎を吐く。

 デスファイヤー。

 劇中では町を一瞬で火の海に変え、エースにトドメをさした強力な技。

 ティガダークはシールドを張ってソレを防いだ。

 

「デュワ!」

 

 ティガダークの反撃。

 シールドで使用したエネルギーをそのまま斬撃技に転用

 ティガスライサー。

 光線技は吸収されたが斬撃技はどうだ。

 そう言わんばかりに繰り出された。

 

「ッ!」

 

 耐えるタイラント。

 お前の攻撃など吸収するまでもない。

 そう言いたげに真っ向から受け、ビクともしない様子を見せた。

 

「ギィィィィィィ!」

「デュワ!」

 

 ぶつかり合う両者。

 剛力体に変化しながら。

 ティガダークは闇を纏った両腕で。

 タイラントは電撃を纏った鎌と鉄球で。

 受け流し技で反撃するティガダークと、真っ向から力で対抗するタイラント。

 

 力と技。

 典型的なウルトラマンvs怪獣の構造。

 片方はウルトラマンではないとはいえ、基本的かつ高レベルなものであった。

 

「ッ!?」

「ッチ!」

 

 両者が被弾していく。

 どちらか一撃を入れるとお返しと言わんばかりに相手も当てる。

 繰り返して両者は徐々にダメージを与え合い、削り合う。

 その数は少しずつ増えていき、より苛烈さを増していった。

 

「凄まじいな」

「ああ、なかなか見どころがある」

「確かに。あのタイラントと互角にやり合っている」

「しかし相手はあのタイラント。ここからが問題だ」

「その通り。タイラントの脅威は各怪獣の部位と能力だけではない」

 

 ウルトラ兄弟達の言う通り、ここからが問題だった。

 タイラントはただ怪獣を合体させただけではない。

 パーツになっている怪獣たちの武器と能力を兼ね備え、尚且つその上をいく。

 ソレはパーツとしてだけではなく、全身にまで影響。

 レッドキングを超える筋力と耐久力、キングクラブを超える頑強性、ハンザギランを超えるタフネスと生命力。

 これらによってウルトラ兄弟の必殺光線をマトモに食らってもビクともしない防御力と五人抜きする体力を発揮。

 何も武器とその多さだけが強みではないのだ。

 

「デュワッ!?」

 

 ティガダークが弾き飛ばされた。

 角で突かれて体勢を崩し、尻尾で殴り飛ばされた。

 敵が体勢を崩した隙に腹部から冷凍ガスを噴射。

 ティガダークの視界を覆い尽くしながらダメージを与える。

 

「デュワ!」

 

 痛みに耐えながら反撃するティガダーク。

 吹っ飛ばされながら光弾を射出。

 攻撃中のタイラントは意識の死角を突かれる形でソレに直撃した。

 

「ッ!?」

 

 冷気ガスが晴れる。

 しかしティガダークの視界にタイラントは映らない。

 ソコにいた筈なのに忽然と姿を消していた。

 索敵しようとソナーの要領で闇の波動を出そうとした瞬間、死角から攻撃が飛んできた。

 耳から発生するアロー光線

 威力は大したことないが、命中性が高い上に意識の外から攻撃された。

 本来の威力以上にダメージを与え、ティガダークが横転する。

 

「(こ…こんなことも出来るのか!?)」

 

 立ち上がるも動揺するティガダーク。

 彼は知らないが、キングクラブには透明化の能力がある。

 劇中では披露しなかったが、合体元にそういう能力がある以上使えるのは当然といえよう。

 そもそも原作でもその能力は一部でしかない。

 前世の知識が仇になってしまった。

 

 タイラントが追撃をかける。

 角から電撃、背中から毒棘ミサイル、レッドンキングの筋力によるドロップキック。

 それらを連続でモロに食らってまたティガダークは地に付いた。

 だがこれは決してトドメではない。次の一手に過ぎず、本当のトドメはここからである。

 

「ギィィィィィィィィィィィ!!!」

 

 フルバースト。

 耳からイカロスアロー。口からデスファイヤー。角から電撃。腹部から冷凍ガス。背中から毒棘ミサイル。両手から電撃バラバ鞭と電撃。尻尾からクラブ光線。

 全身の部位から一斉に撃ち出すその様は、かつて戦い一度破れた強敵、ファイブキングのカタストロフィスパークを連想させた。

 

 ティガダークに降り注ぐ破局(カタストロフィ)

 文字通り終焉そのものである。

 

「だ…大丈夫なのか!?」

「いくらなんでもアレは…!?」

「しかし今からでは間に合わん!」

 

 ギガキマイラを倒したウルトラ兄弟達。

 ティガダークに駆け付けようとしたが既に遅し。

 タイラントのフルバーストによって倒されたかと思われた。

 

「いえ、大丈夫です」

 

 だがメビウスは待ったをかける。

 彼は知っている。

 ティガダークの強さを。

 

「ったく、ティガでタイラント越えはまだ無理か」

 

 爆発が晴れてその姿を見せるティガダーク。

 トリニティに変化した彼は刀を振るい、余波を切り裂いた。

 





ぶっちゃけこの主人公、光の心になれば闇が反転してティガになれます。
ガタノ戦でティガトゥルースになれたのがその証拠です。
その場合はもう闇の力を使えなくなりますが。

他のウルトラマンとの絡み外伝とかでいる?

  • いる
  • いらない
  • ご自由に
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。