バーニン達は冷静に様子を見つつ、フィーズ公爵領を攻略しようとしていた。だがUが単身乗り込んできた事で、人間軍側の状況は一気に変化したのであった………
Uが乗り込んでくるという事態はバーニンにとって、予想外とまでは行かずとも最悪の事態だった。
「(彼と私達が敵対しても勝てないのは目に見えた事………以前に単独で魔族側の強力な相手を………それとソーダリア殿に授けた秘密兵器ラグナロクタンクを起動させる事なく処理した事………高次の存在である事は私の目に何度も映った光景………)」
バーニンは過去にUが単独で成し得た常人離れの行為を実際に目にしていた事からも、彼を敵に回す行為が如何に最悪であるかを理解していた。そしてバーニンはソーダリアの傍へ近付くと………
「………一時退きますよ」
彼に対し撤退を促した。
「はあっ!? みすみす逃げるのかよ!? 」
しかしソーダリアは逃げるという選択を拒否した。それも大きな声で。
「(ここで逃げを共有した………そこまで僕と戦いたくないのかあの女は………けど)………逃げるのか。無様だな」
これによりバーニンがUへ悟られないよう策を共有する線も潰れてしまった上、U側からしても、バーニンが彼との敵対を避けようとしていると理解するのに充分な情報を得てしまった。そこでUは敢えて挑発をかけてみた。無論、こんなものでバーニンが乗ってくれるとは彼は微塵も思ってはいない………バーニンは。
「無様だと………? ふざけるな、この人間の裏切り者があぁぁ!!」
しかし、ソーダリアは乗った。Uとユウの区別も出来ず、ただ彼を殺す事に執着する男には………あまりにも有効な挑発であった。
「そ、ソーダリア殿、気にしてはいけません!!」
バーニンは慌ててソーダリアの静止を試みるが、ソーダリアは怒りに身を任せてUの方へ走り出した。
「ソーダリア殿!!………ちっ、この単細胞が………!!」
ソーダリアの後を考えない動きにはバーニンも思わず本音を吐露していた。ソーダリアは義手となった腕を鋼鉄へ変える事による手刀で攻撃し、Uはセイバーでこれを受け止めると………
「アンタとはこれで何度目かな………まあいい、まずはアンタだ。人の見分けも付かないくせに殺意だけは一番のアンタを殺す………!!」
そう言って、標的をソーダリアへ定めた。それもソーダリア本人へわざわざ聞こえる声で。
「舐めるな反逆者があぁぁ!!」
ソーダリアはまんまと挑発に乗る形でUへ殺意を向けるのだった………
Uの登場を前に撤退を考えるバーニンだったが、ソーダリアの単略的な殺意を利用したUの誘導で、彼に刃を向けてしまった。果たして、Uvsソーダリアはどのような形へ転がっていくのだろうか………?
To Be Continued………
次回予告
ソーダリアは勢い任せに攻撃を続けるが、Uは軽くこれをいなしていた。一方でバーニンは彼に勝てるイメージを持てない事から、静観を決める様子を見せたのだった………
次回「冷静の剣、掴めないイメージ」