旅に戻ったU達を待ち構えていたのは魔王軍の魔族だった。その中のリーダー格ライガ=ビースは、獣の力を操る能力を使ってU達へ襲いかかるのだった………
ライガの高速移動に真子とミディアは着いていけず、その場から動けずにいた。一方でUは目を動かしてライガの通った痕を頼りにライガの位置を特定しようとしていた。
「俺の動きを読もうったって無駄だ!! 俺のスピードに追いつける人間など存在するものか!!」
ライガは自身の力に絶対の自信を持っているのか、自身の優位を呟く。しかしUは冷静に様子を見続けており、ライガの言葉が響いていない様子を見せた。
「何を考えているのか知らんが………隙だらけだぞ!!」
ライガはそう言うと、ライオンのようにUの背後から飛びつこうとする。しかし、Uはノールックで後ろ蹴りをライガの顔面に叩き込み、逆に吹っ飛ばしてしまった。
「ぐあああああっ!? お、俺の顔を蹴り返しただと!?」
ライガは自身が反撃された事に驚く様子を見せた。
「お前、まだ若いな。速いだけでこの戦いを生き延びれると思うな」
Uは冷静にそう言い返すと、身体をライガの方へ向け身構える。
「な、舐めるな………!」
ライガはそう言って四足歩行による高速移動を行い、Uに接近する。だが次の瞬間、ライガの突進はUの身体をすり抜けてしまった。
「なっ!?」
ライガは一瞬何が起こったか分からない様子だったが、振り返るとそこにUの姿は無かった。
「残像か………!?」
ライガはUの残像に驚く様子を見せる。するとその直後、ライガの正面から突如としてUの姿が現れると、Uは左拳によるパンチでライガの顔面に攻撃を炸裂させ、そのまま回し蹴りを放ってライガを吹き飛ばした。
「ぐあああっ!! ああっ!!」
ライガはダメージに悶絶する様子を見せた。
「スピードの速さは中々のものだ。だがそれだけでは自分を上回るスピードの相手が現れた時に対抗が出来なくなる。自分の長所を過信し過ぎるなよ」
Uはライガに対して彼の長所に頼った戦い方に対して説教混じりの言葉を語った。
「くそっ………! 俺は負けねぇ………!! コング!」
だがライガは諦めず、ゴリラのような鋭いパンチを連続で叩き込む。だがUは左手のみでこれを軽くいなすと、セイバーを左手に持ち替えた後、右拳による鋭いアッパーカットをライガの顎へ直撃させた。
「ぐあああ!!」
ライガは天高く打ち上がった後地面へ落下した。しかしUはフッと笑いを零すと………
「その諦めない根性は良いものだ。今後もそれは忘れるな」
そう言って、ライガの根性を認める様子を見せた。だがライガ本人は何故自分が褒められる立場なのか素直に理解出来ない様子を見せていた。そしてそれは様子を見ていたミディアも同じであり………
「ねぇ真子さん、なんでUは相手を褒めてるの………?」
思わず真子へ今のUの様子について問いかけた。
「なんか面白いもの感じちゃったんじゃないのかな………?」
真子は首を傾げながらも自らの予想を口にするのであった………
ライガの能力を冷静に対処するUは、寧ろ彼に説教とも取れる言葉をかけていた。Uのこの行為は、その場にいる誰もに首を傾げさせるものであったが、同時にライガの中で彼の言葉が知らず知らずの内に響いていたのであった………
To Be Continued………
次回予告
様子を見ていた魔王軍の魔族達はライガへ加勢しようとするが、その直後人間軍が漁夫の利を狙って奇襲をかけてきた。魔王軍はこの奇襲によってピンチに陥るが、なんとこの事態にUが介入するのであった………
次回「人間の奇襲、大柄の兵士長」