Uとの決着に躍起になるユウであったが、そんな彼の様子はUにとって哀れでしか無かった。それと同時にUは、今のユウの事を復讐者の末路であると吐き捨てる様子を見せたのであった………
Uの言葉を聞いたユウは右手を震わせていた。
「俺がバーサーカーだと………!? ふざけた事を言うな!!」
ユウは感情に身を任せながら身体を起こし、再びUへ剣を振るう。だがUはセイバーでこれを軽く受け止めると、そのまま力任せに押し返し、彼を後ろに吹き飛ばした。
「うあっ!?」
ユウは姿勢を崩す様子を見せた。Uは彼に視線を向けると………
「アンタだって気付いているはずさ。最早実力差も覚悟も………対局の世界に僕達は立っている。アンタが今振る舞っているアンタ………ユウは過ちを偽る事でしか自分を維持出来なくなってしまっている………未来を認める事の何が怖い?」
そう言って、過去に囚われ続ける彼を見透かすような言葉をかけた。
「俺が未来を認める事を怖がっているとでも言うのか………? ふざけるな!! 俺にとっての未来は………お前を殺した先にある!!」
ユウはUの言葉を否定し、彼を殺した先に自らの未来があると告げる。
「それはたった1人ぼっちの世界だ。そんな悲しい世界を何故わざわざ目指す………? 仮に僕を倒せたとしても、アンタに待っているのは希望の未来なんかじゃない。絶望しかない悲しみの未来だ………! あまり仲間や友達、家族以外の世話は焼きたくないんだが………今のアンタを見過ごす事は出来ない………!!」
Uはユウの進もうとしている未来が絶望の未来である事を突き付け、鋭い斬撃を放つ。ユウは間一髪これを回避し、その場で立つ事によって反撃を試みるが、Uは目にも止まらぬ速さでユウの背後へ回り、鋭い回し蹴りを放った。
「………兄貴が完全に圧倒している………」
そして、その光景を見ていたライガは思わずU一辺倒の戦況に動揺の声を漏らしていた。そんな中で真子はもう1人のローブの人物へ視線を向けると………
「………加勢しなくていいの? このままだと私のお父さんがアナタの仲間を殺してしまいますよ………?」
もう1人の人物が何もしてこない事を疑問視し、思わずそう問いかけた。
「………ここで死ぬようならそれまで………ですよ」
もう1人の人物は真子に近い声色でそう言い放つ。それを聞いた真子は驚く声を漏らし………
「(仲間を見捨てるつもり………!? それに今の声………どこかで聞いたような………?)」
目の前のローブの人物へ、強い疑問を浮かべたのであった………
Uとユウの対決は、覚悟と実力の差からUが完全に圧倒していた。しかし、それでも自らの見る偽りの未来を信じる事しか出来ないユウ。そして傍観を決め込む謎のローブの人物。戦況は真子の思考を雁字搦めにする複雑なものと化していたのであった………
To Be Continued………
※次回の投稿は2026年1月4日です。
ユウは諦めず攻撃を仕掛けるものの、Uの力を前に抵抗の術を失っていた。それでも自分を曲げられないユウを目にし、彼はせめて自分で引導を渡す事を決意するのであった………
次回「術の枯渇、引導を渡す者」