Uはハルカに向けてシロミヤブラスターを放ち、彼女の撃退を図る。だが直撃したと思われるシロミヤブラスターの光景を目にしても、彼はハルカの生存の可能性を読んでおり、苛立ちを見せていたのであった………
そして外からUのシロミヤブラスターを見ていたバーニンは本格的に恐れる様子を見せていた。
「(今のは恐らく空中にいた女性………彼女を撃ち殺す為に放ったのでしょうが………何かの間違いで2撃目がこちらに飛んでくれば間違いなくこっちが全滅しますね………一応この位置ならフィーズ公爵の兵士達も巻き込まれる可能性は極めて高いですが………彼には兵士を守ってやる義務は無い………そもそもが戦争に不干渉だった人間が何故フィーズ公爵領を守っているのかは分かりませんが………彼がその気になればこっちは全滅する………ソーダリア殿が死んだ今だからこそ、私も後を追って死ぬ訳にはいかない………)」
バーニンは必死に頭を回しながら最良の選択を探っていた。そして10秒程度考えた先にバーニンが導き出した結論は………
「………皆さん、退きますよ。このままあの光の波動の2発目が飛んで来たら………私達は全滅です。それだけは正直避けたい」
この状況からの撤退だった。兵士達にとってこの状況での撤退は兵士として恥だと思いたくなる程に屈辱的であり、別にフィーズ公爵領の兵士達だけが相手ならここで戦闘を続ける意味も幾らか残っている。だがUという最強にして唯一無二、自分達と比較して圧倒的格上と戦った所で9割強全滅するのがバーニンの読みであり、ならばここで戦った所で無駄死にでしかない………そう読んだ末で彼女は重い決断を下した。それを聞いた兵士達は悔しさに声を漏らすものの、バーニンの指示に従い撤退し始めた。そしてバーニン自身も撤退を始め………
「(やはり貴方とは戦いたくないですね………Uさん)」
Uとは戦いたくない本音を改めて再確認するのであった………
一方、その光景を城から見ていたミディアは………
「相手が退いていってる………何とかこの場は乗り越えられたみたいね………」
バーニン達が撤退していく光景に安堵するように言葉を漏らした。
「………正直ここで退いてくれたのは嬉しい………僕も正直胸を刺され、ムーンシロミヤの力を使ってだから………キツイ」
だがその直後、Uはそういうと共に変身が解け、その場へ倒れてしまった。
「きゃあっ!? Uさん!?」
ミイルは慌てて彼に駆け寄った。彼の胸から吹き出す血の量は凄まじく、このままでは生命に関わる状況だった。
「い、医者を………! 誰か医者を!!」
ミディア達は慌てて医者を呼びに行く様子を見せたのだった………
Uの力が決定打となりバーニン達を撤退へ追い込む事に成功する。だが同時にUの限界が到来し、両者半壊の状況へと陥った。そしてこの戦いは、今後も続く事となるハルカとの対決の序章に過ぎない事を、この時のUは心のどこかで感じていたのだった………
To Be Continued………
次回予告
防衛戦後、またしても大きく怪我を負った事を仲間から心配されるU。その中で彼はハルカが密かに仕込んでいた真子を操る術に、ずっと前から先を突かれていた事を思い知らされるのだった………
次回「戦後の休息、先を突かれた事実」