ハルカに対する怒りを覚えたフィーリは、Uへ協力を申し出る。これについては彼にとっても想定外であったが、フィーリの覚悟を目の当たりにしたUは、フィーリと共にハルカ討伐の策を話し合い始めるのだった………
Uとフィーリの2人が話し合いを進める中、インポートベースの付近において、ローブを纏った人物が周辺を彷徨いており………
「(………まさかたった数日で動き始めるとは………彼も行動が早いものですね………)」
その人物は心の内でそう考えながら砦の方へ視線を向ける。ローブの隙間からは、ハルカの姿をした人物の顔が見えた。
「(私自身はこの世界の意志………数日あれば身体の消耗位は直せますが………彼はそうもいかないはず。そしてあの最強の姿………あれもそう易々は使えない切り札。先日の戦いでは切らざるを得なかったが為に使用を解禁し………全身の消滅だけは免れたものの………あの時彼は私の半身を吹っ飛ばして見せた………やはりあの力を切られるのは嫌ですね。短期決戦に持ち込まれれば尚更………)」
ハルカは先日の戦いから数日しか経過していない現状から、Uの消耗を期待してこそいたが、同時にムーンシロミヤの力を警戒していた。幾ら世界の意志とはいえ、ハルカにとってU後からは厄介極まりなく、直撃を貰えば幾ら自分とてどうなるかも分からないと言わんばかりであった。ハルカはローブの中からとある宝玉を取り出した。
「(………やはりこれの出番でしょうかね。彼を殺そうにも恐らく今の私では決定打が足りない………)」
ハルカはUの殺害を考えても見たが、決定打が足りないと読んでおり、殺害以外の方法を使おうとしていた。そしてその直後、自身の右手で地面へと触れると………
「(今回は奥の手を使わせてもらいましょう………魔力で居場所がバレるでしょうが………それを承知の上で秘密兵器を取り出す………!)」
Uへ居場所がバレるリスクを抱えてまで右手に魔力を纏わせると………
「解除魔法………{マジックリリース}!」
自身の魔力を右手づてに地面へ送り込んだ………するとその直後、地面が揺れると共に、地面の中から大型の竜の魔物が出現する。
「フフフッ………! (これこそ私が黒髪の彼を失った時の保険として残していた秘密兵器とも言える魔物………ブラックワイバーン!!)」
それは、黒い鋼鉄の皮膚を持った現代の魔物を凌駕するオーラを纏わせた飛竜であった………
U達がハルカを倒す為の対策を立てる裏で、ハルカもUに勝つ為の策を用意していた。そして彼女の切り札とも言える魔物、ブラックワイバーンが出現。U達とハルカという世界の意志がぶつかり合う瞬間は、目の前に迫っていたのであった………
To Be Continued………
次回予告
ブラックワイバーン出現時の音と魔力でUはハルカが近くにいる事を突き止める。だがハルカが解放したブラックワイバーンは、インポートベースの兵士ですら相手にならないレベルの凶暴な魔物であった………
次回「戦闘開始、黒い飛竜の強襲」