Uとフィーリが策を立て合う中、同じく策を立てるハルカ。そして彼女は自身の居場所がバレるリスクを持って、ブラックワイバーンを出現させるのであった………
そして、Uは無意識に行っていた探知において、ブラックワイバーンを解放するハルカの魔力を拾った事で異変を察知する様子と共に声を漏らした。
「………? どうした、白髪のU?」
これにはフィーリも首を傾げる様子を見せていたが………
「………フィーリ、想定よりも速くあの女が来た………多分このまま戦いになる………!」
Uはハルカの魔力と同時にブラックワイバーンの気配も察知していた。実際にはそれがブラックワイバーンだと特定は出来ていないが、強力な魔物である事には気付いていた。
「………多分厄介な魔物が現れたな………どうあっても僕を誘い込みたい訳だ………」
Uはそれを自身を誘い込む餌だと直感したのか、懐からセイバーの持ち手を取り出し、その直後に光の刀身が生成される。
「………出来れば無駄死には極力出したく無いな。アンタも指示を頼む。ただし基本は避難指示だ。下手に周りをうろつかれても邪魔なだけだしね」
Uはそう言って、窓の方から空中浮遊と共に猛スピードで外へと飛び出した。その光景を見ていたフィーリは少しして窓の外へ視線を向けると………
「………死ぬなよ、白髪のU。私もお気に入りの人間が死ぬのはもうたくさんだからな」
Uの無事を祈るようにそう呟くのだった………
それから少し前、外ではブラックワイバーンの出現音を不審に思ったインポートベースの兵士達が様子を見に行こうとしたその刹那、近くの壁から巨体なブラックワイバーンがインポートベースに向けて姿を表した。
「ま、魔物だ!!」
これにはインポートベース内の兵士達が騒ぐ事態であった。その直後、ブラックワイバーンは地面へ降り立つと、口から強烈な炎を吐き、インポートベースのとある一帯を火の海へ変えてしまった。
「ひ、怯むな! 奴を倒せ!!」
インポートベース内の兵士達は戦意を奮い立たせると、各々が手に持った武器で何とか攻撃を仕掛ける。しかし、ブラックワイバーンの硬い皮膚には彼らの武器が通用せず、逆に叩き折られてしまう始末であった。
「ば、化け物が………うわああああ!?」
とてつもない魔物を前にあっという間にねじ伏せられるインポートベースの兵士達。そしてハルカはこの混乱を利用してインポートベースへと入り込んでおり、とある建物の影からその様子を見ていた。
「(ブラックワイバーンは並の武器や実力者では到底及ばない強さの魔物………果たして、この魔物を相手に彼等はどう対応するのでしょうかね………?)」
ハルカは戦況の変化を望むかのような様子を見せたのであった………
ブラックワイバーンを呼び出したハルカによって戦闘の火蓋は再び切られた。果たして、ブラックワイバーンは誰にも倒せない魔物なのであろうか………?
To Be Continued………
次回予告
ブラックワイバーンに苦戦する兵士達へ加勢するU。ブラックワイバーンはUを標的へと定めるが、Uにとってはブラックワイバーンすら敵では無い程の底知れない強さを見せるのであった………
次回「鋼鉄の皮膚、全てを斬り裂く剣の腕」