人間軍の本拠地ウォーザ国を訪れるUと真子。彼らが乗り込んだウォーザ国に活気は残っておらず、人々が戦争に苦しむ光景を目の当たりにするのだった………
U達が戦争の悲惨さについて話している中、少ししてUが城の方へ視線を向けると………
「そろそろ城の中も見に行こう」
そう言って、城の方へと歩き始める。
「………うん」
真子は小さく頷いた。目の前の光景に思う所があったのか、少し返事に間が空いたが、Uは真子を抱きかかえると空中浮遊を行い、城の屋根へと向かう。
「………ミイルが言ってたっけ。確か王族用の専用の抜け道ルートがあるって」
Uはそう言うと、屋根の中で無数にある煉瓦の内、1つだけ嵌りが悪い物を見つける。
「これだ」
Uがその煉瓦を退けると、そこには秘密の階段が隠れていた。
「よく分かったね………?」
真子はUが階段の場所を当てた事に驚く様子を見せていた。
「長く生きてる故の勘って奴だな」
Uはそう言うと共に階段の中を降りる。真子も首を傾げながら階段を降りるのだった………
2人が階段を降りた先は手狭なダクトが広がっていた。
「ここからはあまり大きい声出すなよ。ダクトの中だからただでさえ反響するし、今バレるのも全然違う」
Uは小さくそう言って釘を刺す。事実Uの声は小さく反響しており、真子にしか聞こえていない為に事態は起きていないが、Uにとってこのリスクは面倒だった。真子もそれを理解しているのか、無言で頷くと、2人はダクトの中を進み始める。
「(とはいえ、ここから先はミイルでも分からんらしいな。会議室は何個もある上、どこでやってるかはその時の会議室の空きや許可制で決まる………変な所で会議してる説は無しの方が嬉しいが果たして………)」
Uは頭を悩ませながら前へと進む。だがそんな中、とある地点のダクトの隙間から話し声が聞こえてきた。
「真子」
Uは小さく声を漏らす。
「うん」
真子も小さく声を漏らした事で2人は幾つか空いていたダクトの隙間を見付け、その様子を伺っていた。
「………先の戦争の被害はますます広がって行くばかりです………どうにかなりませんか、バーニン魔法長殿!?」
会議に参加していた1人はバーニンへ質問をかける。
「バーニン魔法長殿! 負傷者の数が増え過ぎてまた病棟がパンクしています!!」
だがその直後に考える暇も与えず次の質問が迫ってきていた。それを聞いたバーニンは冷静かつ順番に2つの質問を答えるが、その様子を見たUは………
「(………多分今のこの国はバーニンへ完全に依存してしまっている。バーニンが倒れれば戦争がそのまま魔族軍の勝利に終わるって訳か………)」
現状の人間軍の状況について、そのように考えるのだった………
城の中へ突入したU達は、現状がバーニンに依存している状況である事を知り、人間軍の危機を目の当たりにする。果たして、Uは人間軍を負けさせず、バーニンを失脚させるなどという難題を達成出来るのだろうか………?
To Be Continued………
次回予告
その後、一旦質問が終わったバーニンは自室にて落ち着こうと休息を取っていた。一方、U達はダクトからバーニンの監視を続けるのであった………
次回「数少ない休息、続く監視の目」