バーニンは現状の人間軍ではUに勝てない事を認めると共にUへ手を組む提案をしてきた。これに疑問を覚えるUだったが、バーニンは加えて戦後に自身の生命をUが奪える事を条件に上げたのだった………
Uの様子は真子から見ても大きく困惑しているものであった。
「(こんなに困惑しているお父さん久しぶりに見た………確かに約束を果たしたら自分の事殺していいなんて普通の神経じゃ言えないよ………?)」
真子はバーニンの常軌を逸した言葉に恐れすら感じていた。Uはバーニンの言葉を聞き少し考える様子を見せると………
「本当に戦争を勝って終わらせる為にはアンタ自身の生命を捧げられるのか?」
バーニンに対して本当に戦争の為に自分の生命を捧げられるのか問いかけた。
「私自身は一向に構いませんよ? 戦争に勝つという事は戦争後の指揮官が支配者になる為の儀式等ではありません。私が死んでも生き残った者達が幸せに生きれるならばそれでいい。戦争に勝つ為ならば………私の未来すら諦めます………私はその覚悟でこの戦争に臨んでいますから………!」
バーニンは自身の死すら勝つ為なら容認する様子を見せた。
「………イカれてるよ、アンタ」
Uはバーニンの人とは思えない感性に言葉を失っていた。だがその直後、バーニンの自室の扉を叩く音が聞こえた。
「何事ですか」
バーニンはそう言いながら部屋の奥へ向けて指を伸ばす。
「早く隠れてください、今貴方達を見られたら更に問題になりますから」
そして小声でU達へそう言うと、U達はこれに頷いて部屋の奥まで動く。そしてバーニンは部屋の扉を開けると、すぐさま廊下へと出た。そこには息を切らした様子の兵士が立っており………
「ほ、報告します………!! 魔族軍がすぐそこまで………しかも、指揮官らしき魔族の男がかなりの強敵で………もう既に15%程の兵士が倒されております………!!」
U達が現在いるウォーザ国へ魔族軍が攻めて来た事を語った。
「そう………分かりました。すぐ対策を立てます。貴方は今から兵士達へ守備へ回るよう伝達を行いなさい」
バーニンは即座に兵士へ指示を行う。兵士はそれに頷くと外へと走り出し、バーニンもそれを見送ると自室へ戻り………
「緊急事態です。魔族軍がここを攻め落としに来ました。もしこの戦いに負ければ………私達人間軍は間違いなく壊滅します」
部屋の中にいたU達に対して、バーニンはこの戦いの敗北の意味を突き付けるのだった………
バーニンの常軌を逸した覚悟に揺れるU。そして、人間軍の本拠地ウォーザ国へ攻め込んでくる最後の刺客。複雑化する状況の中で、果たしてUはどのような選択をとるのであろうか………?
To Be Continued………
次回予告
人間軍壊滅を防ぐべく、足掻きとして戦おうとするバーニン。今人間軍に倒れられては困るUは、意を決してこの戦いに挑む事を決意するのであった………
次回「バーニンの足掻き、覚悟を決める剣士」