ブンガーとの対決を経てバーニンと協力関係を結ぶ事となったU。そしてその中でバーニンの真意を問うUだが、協力の条件は変えないまま結ぶ事となったのだった………
それから2日程経った日の事。Uはフィーズ公爵領へ帰還し、ギレスタに対してこれまでの経緯の報告と、バーニンと手を組んだ事について書面を交えて事後報告をしていた。
「………という訳でバーニンと戦争が終わるまでの関係を結んで帰ってきた」
Uは書面をギレスタへ見せる。しかし、ギレスタは分かりやすく動揺しており………
「………Uくん、君はなんて真似をしてくれたんだ。バーニンと手を組む事は確かに人間軍を勝たせる可用性を底上げしてくれるだろう。だがバーニンが確実に君を信用しているとは限らないんだぞ………!?」
Uがバーニンと手を組んだ事について咎める様子を見せた。しかしUは反省も悪びれる様子も無く………
「あの場でバーニンを失脚させてどうやって人間を戦争に勝たせる? アンタが指揮するか?」
ギレスタに向けてそう言い放った。
「なっ………!?」
ギレスタが動揺の声を漏らす中、Uは書面を懐へしまい………
「別に今回の関係は利害の一致だ。それに僕が戦争を終わらせるまで生き残ればバーニンの生命をどうしようが契約上は成立する事になるし、それを裏切るならウォーザ国ごと潰すだけだ」
Uはバーニンと仲良くなった訳では無い事を留意しつつ、自身が戦争を終わらせるまで生きていればバーニンをどう殺そうが契約の履行による対価の支払いでしかない為特段問題は無く、そしてそれを破るのであればUはウォーザ国やバーニンに従う人間を滅ぼす事を考えていた。彼の常軌を逸した言葉にはギレスタも言葉を失っていたが………
「でも良かったな。アンタも戦争を生き残れば念願だったアンタの思い描く国を作れるぞ」
Uはそこからギレスタに対して皮肉混じりにそう言い放つ。
「っ………! Uくん!!」
ギレスタもこの言葉には思う所があったのか思わず反論するように彼の名を口にする。だが彼の目は酷く冷静かつ静かであり………
「………もういいか? 僕も暇じゃない」
そう言ってその場を後にした。ギレスタはUに思うところがあったものの、結果としてその場では彼を問い詰める事は無駄と判断し、矛を収めた。
「(………別に僕は公爵に手を貸しているだけでその後の顛末はどうだっていい………それにまだあの女が生きている以上、僕はまだこの世界を離れられない………)」
そしてU本人もまたあくまでギレスタには手を貸しているのみとして、彼の野望にはまだ完全な理解を持ってはいなかったのだった………
バーニンと手を組む形で決着した戦いは、ギレスタの思考に反した結果に終わった。だが、Uにとっては今回の解決が最善であり、その意味は後に大きく活きるのであった………
To Be Continued………
次回予告
バーニンはUを仲介役としてフィーズ公爵領を訪れる。バーニンはギレスタと政治上の休戦を提案し、Uを立会人に彼等に危害を加えない事を約束するのであった………
次回「バーニンの訪問、最強の仲介」