陽動作戦について内容を話し合うU達。バーニンの理想案に対して真子が陽動作戦を引き受ける事を提案する。それによって、Uは真子が死なない作戦の構築を提案するのだった………
それから数日。U達はバーニンの情報を頼りに魔族軍の城があるディーファ地方を訪れていた。
「あの大きな城が魔族軍の本拠地だそうだが………どう思う、ライガ?」
Uは大きな城を前に、今回のメンバーの中で唯一魔族であるライガに対してそう問いかける。
「………多分合ってると思うぜ兄貴。と言っても、俺は城の中まで入る権利は持ち合わせていなかったからな」
ライガはUの言葉に頷きつつも、確証までは持てていなかった。
「まあダメだったら何とかするさ」
Uはそう言って、城の入口付近の様子を見ていた。
「見張りが正面2人、ベランダ4人、渡り廊下2人………あと屋上にも3人………多分非常時じゃない限りはあの編成って所かな」
Uは冷静に相手の数を探っていた。
「なら私達の役割はその魔族達を誘き寄せる事だね。お父さんが侵入しやすくなるようにね」
真子はそういうと共に、周囲の地形へ目を向ける。城の周りには遮蔽物に該当するものは存在せず、Uが飛行すれば恐らくバレる。それを読んだのか、自身の身体を子供化させた。
「頼むぞ。でも死ぬなよ」
Uは釘を刺すように真子に対してそう言い放つ。
「それはお互い様」
真子はそう言うと落ち着いた様子で隠れていた草むらから姿を見せる。今回一緒に同行していたミディアとライガの2人も真子の後へついて行こうとするが………
「2人共、ちょい」
Uは一瞬二人の足を止める。すると少しして彼が所持していたドラゴニックブレイカーを鞘に収めたままミディアへ渡した。
「何かあったら迷わず使え。僕が持ってる利点もあるけど、今は君達の生存が第一だからね」
Uはそう言って、ミディア達の生存を優先する判断である事を語る。それを聞いたミディア達は………
「分かってるわよ、その代わりアンタこそ死なないでよ?」
そう言って、Uに対して死なないよう口にした。
「死んだら恨まれそうだな、こりゃ………」
Uは苦笑するようにそう呟く。そして少ししてミディア達も真子の後を追いかける。
「………さて、僕は可能な限り気配を消して………真子達が侵入の隙を作ってくれるのを待つとしようか………」
Uは真子達の背を前にそう呟くと、自身の力を最小限に抑え始める。そしてそれに反応するように真子は自身の氷の魔力を展開しながら城の方へと歩き始めるのだった………
真子達が真正面から時間を稼ぐ陽動作戦がいよいよ始まろうとしていた。そして、Uもまた城の中へ飛び込むタイミングを伺うように様子を見始めるのだった………
To Be Continued………
次回予告
真子達は陽動作戦に釣られた魔族軍の兵士達と戦闘を開始する。見張りの兵士達を軽々と撃破する真子達だが、その第二部隊において、ライガは衝撃の人物と対面するのであった………
次回「真正面の囮、衝撃の再会」