Uによって創られた新たな世界で目を覚ますミディア。その世界でライガから今日は友人の結婚式である事を説明されそれに納得させられるミディア。だがミディア達からはUと真子の記憶は綺麗に抜け落ちてしまっていたのだった………
数時間程経った頃、ミディアは結婚式の会場へ参列していた。
「それでは新郎新婦の入場です!」
司会の言葉で結婚式会場の入口が開く。するとそこには黒い髪のUそっくりの男ユウと、魔族であり人間に擬態したハルカの姿があり、このハルカは世界の意志が擬態した存在では無く、紛れも無く本人であった。
「(ユウとハルカさんが結婚かぁ………ハルカさん綺麗………本当に正体が魔族が信じられないわ………)」
ミディアはユウとハルカの結婚式に喜んでおり、心の底から祝福の意を見せた。だがそんな中、Uの顔を見たミディアはほんの一瞬、ユウと同じ顔をした白髪の男の姿がフラッシュバックした。
「うっ………!?」
ミディアは立ち眩みを起こすように揺らめいた。
「………おい、大丈夫か?」
この光景には隣にいたライガも心配する様子を見せていた。
「い、いえ………大丈夫」
ミディアは少し過呼吸となったが、1分もしない内に落ち着く様子を見せた。
「………ユウが結婚するのはとても嬉しいんだけど………何が大切な事も忘れているような………そんな気がしてならなくて………」
ミディアは目から涙を零すと共に、何かを忘れている事を自覚し、同時にそれが分からないもどかしさに苦しんでいた。
「大切な事………ね。確かに、俺もユウの顔を見てると何か忘れてるような気がしてならねぇ。けど………今はいいじゃねえか。めでたい祝いの席だぜ、もっと祝福してやらねぇと!!」
ライガも同じ感覚を味わっているのかそう呟くが、少しして気持ちを切り替える様子を見せた。それを聞いたミディアは………
「………そうね。今はユウとハルカさんの結婚を祝わなきゃ………」
そう言って涙を拭き取る様子を見せ、披露宴を最後まで見届けるのだった………
それから少しして、結婚式会場の外に出るミディア達。彼女達は外のテーブルで談笑しており、その光景はとても楽しそうなものであった。
「それにしてもユウがまさか異種族の人と結婚するなんて聞いた時は驚いたわ。幼馴染としては結婚は嬉しいんだけどどこか複雑と言うか………」
ミディアは忘れてしまった事に対して考えるのを一旦止め、ユウとの談笑を楽しむ様子を見せていた。
「(………あの曖昧な夢が何を意味しているのかは分からないけど………今、こうやって幸せな光景が見れている訳だし………今はいいわね………!)」
そしてミディアは今の幸せな時間を楽しむ様子を見せたのだった………
Uの事を思い出せない中で、今の幸せな世界を生きていくミディアとライガ。2人の記憶からはかつての死闘の記録は完全に消え去っており、ただ幸せな普通の存在へと変わってしまったのだった………
To Be Continued………
次回予告
その一方、その幸せな光景をUと真子は密かに見届けていた。そして真子はこの結末でなければいけなかったのか、Uへ疑問を問いかけるのだった………
次回「異世界人の視点、結末の意味」