U達に着いてきた少女、ミディアはUに似たユウという人物の特徴と、彼が犯した禁忌が戦争の起因である事を明かす。しかし、それを聞いたU達は人間側にも魔族側にも属さない姿勢を見せた。ミディアは真子がUと同じ道を選んだ事に疑問を感じていたが、その理由は彼女自身の取り返しがつかない過去が関係していたのであった………
真子が犯した過去の罪。これを聞いたミディアはそれが信じられない様子を見せていた。
「殺したって………でも今こうして生きて………!!」
ミディアは、真子が殺したと語っているUが目の前にいる事からこの言葉に疑問を感じていたが………
「今生きているのはお母さんの蘇生魔法のお陰でしかない………私が殺した時の感触は………今もまだ残ってるんだ」
真子はUが蘇生魔法の力で1度生き返った事を明かし、今でも彼を殺した感触が残っている点が関係していた。
「真子さん………」
ミディアは言葉が出てこなかった。真子の様子は嘘とも言い難いものであり、ミディアの目から見てもそれは明らかだった。そんな彼女に心配の言葉をかけようとする中、突如として近くから草が踏み潰され、茎が折れる足音が聞こえた。
「………待て。数人の足音………徒党を組んでいるな」
Uは足音から数人でこちらへ向かっている事を察知する。そしてその直後、顔をバンダナで隠し、ナイフを持った男数人がU達の前へ現れ………
「おい! 金と食料を出せ! 出さないと殺すぞ!!」
U達に向けて金銭と食料を要求してきた。
「やれやれ、盗賊か………馬鹿みたいな事してる奴もいるもんだな………まあ、戦争下なら当然か」
Uは呆れながら盗賊達を前にそう呟くと、腰掛けていた身体を起こそうとする………だがその直後、真子はUの前に手を伸ばすと………
「私がやるよ。お父さんの手を煩わせる程の相手じゃないし」
そう言って、自分が盗賊達の相手を引き受ける事を宣言する。それを聞いた盗賊達は真子が1人で相手するという言葉に嘲笑し………
「お前のような女なんざ瞬殺だ! やっちまえ!!」
真子に向けて数人で襲いかかる。だが、真子は盗賊達に向けて右手を伸ばすと………
「………{アイシクルマシンガン}」
溜息混じりに右手から膨大な氷塊を放出し、一瞬にして盗賊達を次々と串刺しにしていった。
「ひ、ひいいっ!?」
それを見ていたリーダー格の男は真子があっさりと盗賊を惨殺した事に驚き、その場から逃げ出した。だが真子は冷静に右手の人差し指をリーダー格に向けると………
「{アイシクルレーザー}」
指先から氷のレーザーを放ち、心臓を貫いた。リーダー格の男はあっさりと絶命し、死体はその場に崩れ落ちた。
「ひいっ………!」
真子による盗賊の惨殺劇はミディアの動揺を誘うには充分すぎるものであった。
「なんで………なんでこんなにあっさりと人を殺せるんですか………!? Uさんを殺してしまったと語っている時はあんなに悲しそうだったのに………どうして………!?」
それと同時に、Uを1度殺害した事を悔いていたはずの真子が、悪人とはいえ人間をあっさり殺してしまった事に疑問を感じた。
「………結局は私もお父さんと同じなんだ………大切な人の幸せを踏みにじろうとする………そんな人間が許せないだけ」
それに対し真子は、自身の大切な人間が不幸になる事を嫌がるが故の行為である事を突き付けた。それを聞いたミディアは完全に言葉を失っていた。
「………ミディアちゃんだったか。ハッキリ言って僕達の行いに正義なんてものは無い………どうする、帰るなら今のうちだぞ。僕は別に君を殺す気は無いし………関わりたくないなら今のうちだぞ」
Uはミディアに対し、引き返すかを問いかける。
「………いいえ、寧ろ貴方達に着いて行かせてもらいます………いや、連れていきなさい………!!」
しかし、ミディアは寧ろ着いて行く選択を取った。その決意を表すかのようにミディアの口調も変化し、先程まで他人行儀の強い様子が強気なものへと変化した。
「………素を見せたな。面白い度胸をしている」
Uはミディアの度胸に驚きつつも、どこか面白そうな様子を見せた。
「Uさん………いえ、U! ………私には貴方の考えを知る事は難しいかもしれない………でも、戦争の中でも自分の道をここまではっきりしている人………放置してられないわ………本当に貴方達が悪人なのか………この目で見定めさせてもらうから………!」
ミディアはU達が本当に開くを見定める為に彼等に着いて行く選択を取った。それを聞いたUは………
「………真子、どう思う?」
真子に対し、ミディアを連れて行くべきか問いかける。
「良いと思うな。お父さんも気になっているんでしょ?」
真子はUの言葉に頷く様子を見せる。
「………という事だ。どうする?」
Uはミディアに対し、改めて自分達に着いてくるかを問いかける。
「………行くわよ、勿論」
ミディアの決意は固く、U達に着いて行く選択を曲げる事は無かったのだった………
Uや真子の思考や人間性が理解出来ないミディアは、異端な考えをもちながらも戦争に流されようとしないU達に着いて行く選択を取った。果たして、ミディアはU達の事を知る様子を見せるのだった………
To Be Continued………
次回予告
U達に着いて行く選択を取ったミディアは、目を光らせる形でU達を見ていた。しかし、Uと真子はいつも通りの様子で旅を続けていたのであった………
次回「光る目の色、動じない白髪の親子」