ミイルは、グバイドを倒したUの姿が、自身の知るユウの面影とはまるで違う事を予感する。だがその直後に現れたバーニン。ここまでが全てバーニンの思惑通りである事を知ったUは、見逃される形で砦から撤退。当初の目的こそ果たせたものの、Uにとっては苦いものを味合わされる結果ともなったのであった………
それから数時間後の夜、砦からかなりの距離を離れたU達は、Uが砦の中で経験した事について共有を行っていた。
「そう………まさかバーニン魔法長の思惑通りに事が進んでいたなんて………」
ミディアは、砦での出来事がバーニンの思惑通りに進んでいた事に言葉を失った。
「全く気味の悪い話だ………兄貴すら利用するなんてそのバーニンと言う奴、腹が黒そうだ」
そしてライガもバーニンの思惑通りの出来事であった事を気味悪がっており、彼女を腹黒だと断定する様子を見せる。
「違いないな………だが同時に肝の座った女だったと思う………自分達が本来守るべき要人………しかもトップクラスの娘すら駒にする彼女の度胸は………人間とは思えない程に異質だ………」
Uはライガの言葉を肯定しつつも、同時にバーニンの事を肝の座った人物であると語った。
「お父さんがそこまで褒めるなんて………そのバーニンって人、そんなに凄い人なんだね………」
真子は、Uがバーニンの度胸を認める言葉を語った事から、バーニンの事を凄い人物だと予感していた。
「人としては気に入らない奴だけどな………少なくともソーダリアなんかよりは頭も回るし、自身の力の程をよく理解していた………だからこそ僕やあの姫さんを利用出来るよう言葉巧みに立ち回っていた………悔しいが今回はしてやられたよ」
Uはバーニンの事を、ソーダリア兵士長よりも頭の回る人物だと感じ、素直に今回は彼女の思惑通りに動かされた事について完敗とも言える様子を見せていた。
「兄貴が敗北宣言………マジかよ」
それを聞いたライガは、Uの敗北宣言に驚きを隠せなかった。だが………
「………まあでも、やられっぱなしで終わる気は更々ないがな………少なくとも今回の出来事で奴等とは因縁が出来た………今後、嫌でも顔を合わせる事はあるだろうが………今度会う時には一泡吹かせてやりたいものだ」
Uはそれで終わる気など無く、今後もバーニン達と顔を合わせる予感を察知しつつも、彼女達と次に対峙する際は一泡吹かせる事を考えていた。
「一泡吹かせるって………果たして出来るの? バーニン魔法長は私の知る限りでも最も頭の回る御方なのよ………?」
ミディアはUの言葉に対して胃を唱えるようにそう問いかけるが………
「吹かせるさ………僕は少なくともやられっぱなしで終わるのが1番嫌いなんでな」
Uは根拠こそ語らなかったものの、吹かせようと決意する気持ちだけは譲らない様子でそう呟くのだった………
Uはバーニンの思惑通りに動かされる形となったものの、この戦いは同時に彼女達との因縁を形作る結果となった。そして、彼の予想通り、人間軍との顔合わせはまたしても起こる事となるが、それはもう少し先の未来の話であった………
To Be Continued………
次回予告
砦での対決から数日。再び旅を続けていたU達は、魔族の町を発見する。だが、そこは魔族軍の前線においての重要拠点であり、ここでは魔族軍の重要人物が指揮を執っていたのであった………
次回「魔族軍の拠点、指揮を執る重要人物」