休息を取るU達へ密かに嫌悪感を抱く魔族達と、純粋な疑問を抱く魔族の子供達。Uは事実を語りつつも、仲間達に危害を加えられる事を良しとしない立場を見せるのであった………
それから一夜明け、U達は貸し与えられたテントの中で会話をしていた。
「………ここの人達、私達に対してあまり良い感情を抱いていないのね………」
ミディアもこの集落の魔族達が自分達を警戒している事を予感していた。
「………予想は出来た事だったけどな。まあそれでも不安になる気持ちは分かるよ」
Uはミディアに向けてそう呟いた。U自身は慣れてしまっているのか特に気にしていない様子だったが、あまり良い空気で無い事には違いは無かった。そんな中、テントの外からザワついた声が聞こえた。
「………なんだ?」
U達は外の様子がおかしい事に気付き、恐る恐る外へ出る。
「っ………ユウ!? 何故奴がここに………!?」
なんとそこには髪が黒い点以外はほぼUと瓜二つの男ユウがいた。周囲の魔族達は彼の登場によってザワついていた事をUはこの時に察知する。そしてユウ側も、周囲を見回している際に、U達の姿を見つけると………
「………お前達は」
思わずU達に対して声を漏らした。U達は身構えながらもユウへ近づくと………
「………何をしに来た?」
ユウの狙いを問いかけた。
「俺がここに来たのはある人物と会う為だ」
ユウは自身の目的をあっさりと白状した。それを聞いたUは………
「何を考えている………?」
思わずユウに向けてそう問いかけた。それに対するUへの答えには沈黙を貫いていたが………それと同時に騒ぎを聞いて駆け付けてきた集落の長達がU達の前へ現れた。
「いったいなんの騒ぎだ………!?」
集落の長を警護する魔族が状況整理を行おうとしたその直後、集落の長はユウの姿を目にし驚く様子を見せると………
「………やはり、そういう事だったか」
そう言って、何かに納得した様子を見せていた。ユウは集落の長に向けて視線を合わせると………
「………久しぶりだな、爺さん」
そう言って、集落の長と知り合いであるかのような声をかけた。
「そうじゃな………ワシもお主がまだ生きているとは思わなかったぞ」
集落の長はそれを隠す事もなく、知り合いである事を暗に認める会話を行った。それを見たUは………
「(この2人………知り合いだったのか………?)」
ユウと集落の長が知り合いである事に首を傾げる様子を見せていたのだった………
魔族の集落において休息を取っていたU達と並行して突如現れたユウ。だが彼の第一目的はUとの対峙ではなく集落の長との対面であった。果たして、彼は何を考えてこの場へ姿を現したのであろうか………?
To Be Continued………
次回予告
集落の長と対面したユウは、彼に対して自分が人間を滅ぼす事を宣言する。それを聞いた集落の長は、ユウはもう自身の知るユウでは無い事を感じていたのであった………
次回「ユウの野望、かつての記憶の彼方」