ギレスタ=フィーズはU達に対して、自身の事情と自身の懸念を打破できる理由を語る。彼の様子に疑いを持つUだったが、過去のミイルの件から、無視も出来ない複雑な感情を抱いていたのだった………
それから少し経ち、ミイルは突如としてその場に座り込む様子を見せた。
「ミイル様………? もしやお疲れでしょうか?」
その様子を見たギレスタはミイルの中で疲労が溜まってしまった事を予感する。
「皆の者止まれ! 殿下の為にこれより休息をとる! すぐに簡易テントを用意しろ!」
ギレスタは兵士達を止めると休息の時間を宣言する。兵士達は少しして手馴れた手つきで簡易テントを立て、その近くで休息を取り始めた。そしてU達は簡易テントから少し離れた位置で彼等の様子を見ていた。
「………お父さん、さっきからずっと複雑そうな様子だね。あの貴族の人の話に呆れていると思ったら、あの王女様に対してどこか悲しげというか申し訳なさそうというか………そんな顔をしていたよ」
その中で真子はUの内心を見透かすようにそう指摘する。
「………かもな。僕は今迷ってる」
Uはそれを否定せず、自身は迷っているという本音を語る。そんな中、U達の元へミイルがやってきた。
「ミイル様………!?」
彼女が目の前に現れた事にミディアは驚く様子を見せる。彼女はどこか怯える声を出していたが………
「あの………!! この間は助けてくれて………ありがとうございました………!!」
勇気を振り絞って、彼に対して感謝の言葉を口にする。それを聞いたUは………
「………別に。大した真似はしていない」
敢えて突き放す言葉をかけた。
「あの………Uさん。私………私は今どうすればいいのか………分からないんです。けれど………Uさんと一緒なら私………!!」
それでもミイルはUに対して懸命に声をかける。だがUは溜息を漏らすと………
「………いいか姫さん。あの時はバーニンの思惑通りに事が進んだ事が気に入らなくてやった馬鹿な真似だ。あの時助けた際は確かに一時だけでも味方だったかもしれない。けれど………2度も同じ事になるかは簡単に信用しちゃいけない。特に君のような立場なら尚更な………頼むから僕を簡単に信用しないでくれ。君を失望させたくない………」
自身を信用するなと明確に突き放す言葉をかけた。しかし、その様子はどこか苦しそうな様子だった。ミイルもUの様子に気付いていたが、この場は怯えた声を漏らしながら………
「ごめん………なさい………」
そう言って彼の元を離れる事しか出来なかった。
「………お父さん、せっかくお姫様の方から人として興味を持って貰えたのにこれじゃあそのチャンスが無くなっちゃうよ?」
これには真子も見かねた様子でそう助言する。だがUは俯く様子を見せると………
「………あんな利用され続けるいい子こそ………僕みたいな人間が関与しちゃならないんだよ………」
そう言って、自分がミイルへ関与する資格など無いと言わんばかりの様子を見せたのだった………
ミイルは以前のUへの恩義から、彼に感謝の言葉を語るものの、Uはミイルを突き放すばかりだった。だがこれにはUの中にあるミイルへの複雑な感情と罪悪感が関係していたのであった………
To Be Continued………
次回予告
休息を終えた後、再び道中を歩き出すU達。ミイルはUの言葉が頭から離れずに迷い続けていた。だがそんな中、道中を歩く一行の前に魔族軍の兵士達が現れたのだった………
次回「ミイルの困惑、魔族軍の出没」