生命を奪った事に対する動揺から精神的に疲弊し続けるミディア。だがミディア以上に悲惨な初めて人を殺した時の真子の記憶を聞いた彼女は自身以上に悲惨な心の傷を持つ真子は、ミディアに今回の傷とどう向き合うかを考えるよう助言するのであった………
ミディアが真子の過去を聞いてから一夜明け、Uは次の旅立ちに向けて準備を進めていた。そんな中、ミディアは腕を震えさせながらUの前へと立った。
「………どうした?」
Uはミディアに対し首を傾げながらそう問いかける。
「………初めて人を殺した時の感覚、未だに忘れられないし多分今後も忘れる事は無いと思ってる」
ミディアは口を開くと、自身の感じた生命を奪う感触とは一生の付き合いとなる可能性を口にする。
「………何が言いたい?」
Uは話が見えてこないのかその意図を問いかける。
「でも、真子さんの話を聞いて分かった。一線を越えてしまった人は生命を奪った傷と向き合いながら戦い続けている………だから私も………自身のこの感触から逃げない………背負って生きていくから………だから、私は貴方達との旅からも逃げない………!」
ミディアは自身が負った精神的な傷と向き合う決意を固め、それと同時にU達に同行する事を続ける事を宣言するのであった。
「………そうか。多分この先はかなり大変だ………死と隣り合わせだぞ」
Uはこの先の過酷さを予感し、脅しをかけるようにそう問いかける。
「本気よ………死ぬのが怖いのは変わらないけど」
ミディアは自身の気持ちに正直でありつつも、逃げる気は無い事を宣言する。
「そうか………そうだな、なら1つ僕から言っておこう………嫌になったらいつでも逃げていい、僕は恨みはしないよ」
Uはミディアに対し、彼女がいつ離反しても恨みはしないと言い、彼女自身の心に寄り添った言葉をかける。
「急に優しくなっちゃって………どういうつもり?」
ミディアは首を傾げる様子を見せる。
「いや………特に意味は無い………立ち直れたならいいんだ、うん」
Uは微かに動揺の声を漏らすが、何事も無かったかのように彼女の前から離れた。ミディアはUの様子が理解出来ず首を傾げるが………
「お父さんも少しは素直になったみたいだよ。口調が少しだけ優しくなってる」
真子はミディアに対し僅かながら素直になった事を語る。
「あの人がそう簡単に素直になるものなの?」
ミディアは首を傾げながら真子にそう問いかける。
「お父さんがミディアちゃんの心を理解してくれたんだよ………多分」
真子は自身の推測を交えながらそう語る。
「多分………まあ、私も彼を見定めてみるわ………出来るだけ敵意の無いようにね」
ミディアはUを見定めていく方針で今後旅に同行する事を決意するのであった………
ミディアは自身の心の傷と向き合い、旅を続ける決意を固めるミディア。そんな彼女に僅かながら心を開いたU。U達の人間関係は、この時から少しずつ良いものへと変化していくのであった………
To Be Continued………
次回予告
旅へと戻ったU達は、森の中で魔族軍の一隊と遭遇する。そして、その中のリーダー格の魔族は特異な能力を持っている人物であった………
次回「獣の力を操る魔族、チーターの如き瞬足」