ミイルの保護を最優先としたUは追跡を止めたが、ミイルはUとユウが戦い合う事に疑問を感じていた。Uは互いに引く事が出来ないと語りつつ、真子達の元へ戻るべく、ミイルを抱えて大きく跳躍するのだった………
その後、大きく跳躍したUは崖の上へと戻った。
「………! お父さん!」
影の上にはビゲストを倒してから少し経ったタイミングの真子達がいた。
「………さっきの魔族はどうした?」
Uは真子に対してビゲストの事を問いかける。
「真子さんが倒してくれたわよ」
ミディアはそう言ってUの疑問に答える。直後にUは周囲の大気がとてつもなく冷たい事を察知すると………
「………そうか(………こりゃ派手にやってくれたな、大気が酷く冷たい………)」
敢えて知らないフリをしていたが、それでも真子の力が激しさを身をもって感じていた。その直後、ミイルをお姫様抱っこしたUへ、ギレスタが近づき………
「………ありがとう、Uくん。君のお陰で助かった」
そう言って、ミイルの事を褒める様子を見せた。
「………気が向いただけだ、褒めた事はしていない」
Uはあくまで善意で助けた訳ではないと語る。
「思惑があったとしてもだ………君なら人間側、魔族側に寄らない立場で私の目的に大いに貢献しそうだよ」
ギレスタはUが何を思ったとしても、彼なら自身の思惑を実現するのに大いに関係している事を予感していた。
「………何の話だ」
Uはギレスタの思惑について首を傾げた。
「………私達が国を離れているのは君達も周知の通りだ。だが私はただソーダリアやバーニンと敵対する道を選んだ訳ではない………殿下を中心とした新たな国を作る。それこそが私の目的だ」
ギレスタはミイルを中心とした新たな国の建国を目的としていた。
「………ソーダリアの単細胞ならともかく、バーニンを相手にそんな真似をよくもまあやろうとしているな」
Uはギレスタの思惑を聞き、バーニンの存在を知っているからこそ、そのような真似をしようとしているギレスタへ感心を抱いていた。
「………頼む、Uくん。君達の力ならソーダリアやバーニン相手でも易々と思い通りに動けなくなるはずだ」
ギレスタはそう言って、U達の力を欲していた。そこにはギレスタの思惑があるのははっきりしており、Uは自身が協力してもあまりメリットは無い事を予感していた。
「………」
Uは返答に困っていたが、その直後、彼の視界にお姫様抱っこで抱えているミイルの視線が映ると………
「………いいだろう。正直アンタの思惑には興味が無いが………バーニンの事が気に食わないのもあるしな。アンタらについて行かせてもらおう」
そう言って、敢えてギレスタの思惑に手を貸す事を宣言するのだった………
ミイルを救出したUは、ギレスタの思惑に手を貸す事を選んだ。Uにとってはあまり得のないギレスタの思惑であったが、Uの中に渦巻く複雑な感情は、彼にとってらしくない事方向へと進ませるきっかけとなったのであった………
To Be Continued………
次回予告
ミイルを自身の手から降ろそうとするUだったが、何故かミイルはそれを嫌がっていた。ギレスタもミイルは一旦Uに預けるべきと判断し、Uに引き続きミイルを抱える事を依頼するが、Uは頭を悩ませるのだった………
次回「ミイルの気持ち、複雑化する環状」