デデデ大王とクリリンはお互いに歩き出す。先ずは互いに手出しを見極める為だ。
クリリンは分かる。デデデ大王は見た目に反して、とんでもなく強い。
デデデ大王は分かる。先程のフロスト戦もそうだが、この目の前に居る人間は、小回りも効く上に戦闘力も高い。
クリリン「はぁぁぁっ!!」
デデデ大王「とぅ!!」
デデデ大王とクリリンは、お互いに拳をぶつけ合う。デデデ大王の拳にはやはり力があり、クリリンが押し返される。
単純なパワーではデデデ大王に利が有ると判断したクリリンは、デデデ大王が突進してきた途端に横へ身体を回しながら避ける。クリリンは距離を取る。倒れたからと油断しない。
クリリン「ハッ!!」
デデデ大王「『デデデハンマー』!」
デデデ大王は気を具現化し、ハンマーを生み出して気弾を破壊した。
ビルス「おい!武器の使用は禁止じゃないか!?」
シャンパ「バーカ!アレは気だ!エネルギーを形にしてるからセーフだ!」
ウイス「ええっ。アレは気をハンマーの形にしてるからセーフですよ」
クリリンは上空へ飛ぶが、デデデ大王は息を吸い込んでお腹を膨らませたかと思えば、そのままホバリングをしてクリリンを追い掛ける。
クリリン「成る程な。アンタ強いな」
クリリンはデデデ大王を蹴り落とす。デデデ大王は床に落とされるが、すぐに起き上がってハンマーで星型の球を飛ばす。第6宇宙の住人には、攻撃の際に星型のエネルギー体が周辺に現れるという不思議な特性がある。シャンパやヴァドスにも分かっていない特性だ。
クリリンはデデデ大王の飛ばした星を避けていく。デデデ大王はハンマーで星を飛ばし続けるが、星が消えるとデデデ大王はハンマーを消した。
そして、デデデ大王は口を大きく開いた後に大きく吸い込みをした。
デデデ大王「ズゥオオオオオオオオオオッ!!」
クリリン「まじかよ!?」
クリリンは舞空術でも脱出出来ないデデデ大王の吸い込みによって、徐々にデデデ大王の元へ引き寄せられていった。
しかし、クリリンは力の限り抵抗する。引き寄せられるものの、それでもゆっくりなので吸い込みが止まれば反撃は可能だ。
カービィ「新世界の時もそうだけど、デデデの吸い込みは強いからね」
バンダナワドルディ「陛下はアレから強くなる為に特訓したからね。時々、メタナイトにも特訓の為に試合を頼んだりしてたらしいよ」
フーム「普段からやる気出せばカッコいいのにね」
ブン「だよなぁ。でも、俺は今のデデデはカッコいいと思うぜ」
そして、吸い込みを止めたデデデ大王。息を整える間にクリリンが空中から仕掛ける。デデデ大王はクリリンの拳の連撃を腹で受け止める。柔らかいだけでなくしっかりと衝撃も吸収するデデデ大王のお腹に拳の連打はほぼ無力化され、クリリンは距離を取る。しかし、デデデ大王はジャンプしてクリリンの元まで跳んだ。そのままクリリンを押し潰そうとするが、クリリンは横に避けて蹴りを与える。デデデ大王はそのまま転がりながらも再び立ち上がる。
デデデ大王「ふん!」
クリリン「タフな奴だな……」
クリリンはその後もデデデ大王を技で追い詰めていくが、タフなデデデ大王はクリリンの技を正面から受け止めて、瞬く間に蹴散らしていく。それだけでなく、クリリンの小回りの利く戦い方に、早くも対応し始めていた。
ピッコロ「なんて奴だ……クリリンの戦い方に早くも適応しつつあるぞ」
悟空「彼奴、見た目に反して賢ぇな。クリリンの投げ技を受けても、最短で体勢を立て直して、時に距離も取りつつクリリンの動きに対応してんぞ」
天津飯「ああっ。もしクリリンが負けても、次は俺だ。デデデは油断出来ない」
そして、試合はいよいよ決着が付く。
デデデ大王「ゼェ……ゼェ……」
クリリン「ハァ……ハァ……」
お互いにダメージは大きい。一見するとデデデ大王がダメージがデカそうだが、クリリンはデデデ大王から受けた一撃によってダメージを大きく受けていた。
そして、フラつきながらもお互いに拳を繰り出した。しかし、此処で問題が出る。体格差による攻撃力というのは、この世界でも例外無く大きく出て来るものだ。例え相手側の戦闘力が高くても、体格差による一撃でダメージは受けるものだ。
クリリンは拳を繰り出すも、お腹で受け止めたデデデ大王。そして、デデデ大王はクリリンの額に拳を当てる。
デデデ大王「お、オラァ……!」
クリリン「ウオオオ………!」
クリリンはダメージこそ受けなかったものの、デデデ大王のパワーで殴られて仰向けに倒されてしまった。
クリリン「へへへ……参った……」
実況『ッ!く、クリリン選手、降参宣言!勝者、デデデ選手!』
デデデ大王「ゼェ……ゼェ……クリリンと言ったか?素晴らしいバトルだったぞ」
クリリン「ハハハ……そりゃどうも」
こうして、第4回戦はデデデ大王の辛勝であった。
とはいえ、デデデ大王も受けたダメージは大きい。しかし、第6宇宙にもヒーラー役、即ち回復を行える者は居る。
コックカワサキ「お待たせ〜!カワサキ特製メンチカツ定食だよ〜!」
コックカービィ「『くるまほおばりケーキ』もあるよ〜」
それは、プププランドの料理人コックカワサキと、コピー能力『コック』によって料理人の力を得た『コックカービィ』であった。コックカービィの見た目は、厨房のシェフらしい服装とエプロンドレスを合わせたような見た目である。
カワサキの作ったメンチカツ定食に加えて、カービィが作った車のような形をしたカービィのケーキがデデデ大王に振る舞われた。
デデデ大王「モグモグ……いや〜メンチカツは堪らん!パンやスープも美味い!」
デデデ大王は定食を食べていき、カービィのケーキも食後のデザートとして食べた。
デデデ大王「よぉし!体力回復だ!」
第6宇宙の神秘。食事をすると何故か体力全開。病気は治せないものの、怪我は食事で治せる神秘である。
シャンパ「いやーやっぱカービィやカワサキの飯はウメェなぁ!」
ヴァドス「ちゃっかり食べられてますね」
と言いつつ、ヴァドスもシャンパと同じくくるまほおばりケーキを食べていた。
そして、第5回戦が始まる。
天津飯VSデデデ大王。天津飯は、既に全快して全力を出せるデデデ大王の様子に冷や汗を流しつつも、始めから全力で挑む事を決意していた。
審判が試合開始を告げると同時に、天津飯はデデデ大王に向けて指先から放つ光線『どどん波』を放つ。
デデデ大王はどどん波をスライディングで避けた後、気で具現化したハンマーで叩こうとする。
天津飯は背中から新たに二つの腕を生やす『四妖拳』で、デデデ大王のハンマーを受け止めた後、元の腕でデデデ大王の腕を掴んで投げ飛ばす。
デデデ大王は転がった後に立ち上がろうとしたが、天津飯は4つの手でデデデ大王の両足を掴むと、そのまま回転した後に場外へ投げ飛ばした。
しかし、デデデ大王は再びハンマーを具現化したかと思えば、そのハンマーの鎚部分が開き、其処から青い炎がジェットのように噴き出し、デデデ大王はそのジェットによって空を飛行し始めた。
軈てデデデ大王の顔には、気で構成された鉄仮面が装着されて、新たな姿へと変身した。鬼のような鉄仮面を被り、ハンマーも機械仕掛けのニューデデデハンマーとなっている。
デデデ大王「まだまだ終わらんぞ!ワシはプププランドの大王、デデデ!カービィ以外の誰にも負けんぞ!」
通称、マスクド・デデデ。デデデ大王が本気で闘う際に纏う武装だ。本来の武装とは違い、武装は気で構成しているが、性能自体はほぼ同じだ。
カービィ「凄い!デデデ、あんな事も出来るようになったんだ!」
エスカルゴン「気の力を具現化するのは、陛下がよく練習してたでゲス。メタナイトによく習ってたのも、カービィに勝つ為でゲスよ」
メタナイト「成る程。どうやらデデデは上手く具現化する事が出来たようだな」
メタナイトの声がした。カービィ達が声のした方向を向くと、其処にはメタナイトがマントで身体を覆いながらその場に立っていた。
シャンパ「あっ!メタナイト!お前どこに行ってたんだよ!もうメンバーは決めちまったぞ!」
メタナイト「失礼しました。私はメタナイツと共に宇宙を旅して、修行をしておりました。しかし、第6宇宙を始めとして、亜空間異常の発生を調査していました。今、サムス・アランやメタナイツ、それから別の宇宙からの助っ人達に調査を任せております。此処には、報告に参りました」
ヴァドス「分かりました。ですが、試合は面白い所まで来ております。見学していきますか?」
メタナイト「ありがとうございます、ヴァドス様。しかし、私も戻らねばなりません。カービィ、マホロア、剣闘を期待している」
カービィ「うん!メタナイトも元気でね!」
マホロア「マア頑張るヨォ。君も元気デネ」
メタナイト「うむ。では、失礼する!」
メタナイトはそう言うと、マントで身体を包み込み、そのまま姿を消した。
そして、武舞台に視線を戻すと、デデデ大王が天津飯と激しく戦っていた。
―――――――――――――――――――――――
天津飯とデデデ大王の闘いは更に激しくなり、ラッシュの速度が激しくなる。
デデデ大王の動きは速度が増し、天津飯の4本の腕から繰り出す攻撃も軽く受け流すようになり、並の攻撃も彼のタフさで防がれてしまう。
しかし、天津飯は攻撃力が劣る分を技で補っていく。デデデ大王が如何にタフだろうと、小さな攻撃を積み重ねていけばそれがダメージとなる。クリリンとの戦いから学んだ教訓だ。
デデデ大王「『デデデファイア』!」
デデデ大王はハンマーから火炎弾を撃ち出す。天津飯は火炎弾を避けていくが、デデデ大王は回転しながらハンマーを繰り出す。天津飯は後方へ跳んで距離を取るが、ハンマーが地面を叩いた衝撃を直に受けてしまう。
天津飯「くっ!仕方ない!『10倍界王拳・二連気功砲』!」
天津飯は、いつの間にか身に着けていた界王拳を発動すると、その威力によって底上げした己の命を削って放つ切り札『気功砲』を放つ。それも、10倍界王拳によって強化された気功砲である。
更に四妖拳によって増えた手からも気功砲を繰り出す事で、二つ同時に気功砲を放つ事を可能とした。
デデデ大王は二連式の気功砲によって吹き飛ばされてしまい、場外へと叩き出されてしまった。
デデデ大王「ガハッ!?ば、バカな……ガクッ」
デデデ大王は場外に背中から落ちて、そのまま意識を失った。
これにより、第5回戦は天津飯の勝利となる。但し、天津飯もダメージは大きかった。その場で倒れた天津飯。10倍界王拳に加えて、ただでさえ一発でも命を削る気功砲を二連式で放ったのだ。四妖拳も維持出来ず、元の姿に戻ってしまう。
これでは次の試合は戦えない。向こう側の話によると、どうやら仙豆という回復アイテムがあるらしいが、今回は持って来ていなかったようだ。なので天津飯は、第5回戦勝利したものの、次の第6回戦は棄権扱いとなった。
エスカルゴン「親父ィ!しっかりしろよぉー!」
ワドルドゥ「陛下を回収せよ!急げぇ!」
ワドルディ達『『ワニャワニャワニャワニャ!!』』
ワドルディ達が場外へ向かって走る。ヴァドスが気を利かせてエネルギーの階段を生み出し、ワドルディ達に道を作った。ワドルディ達は階段を降りていき、デデデ大王を大人数で担いで運ぶ。ただ運ぶのではなく、キャタピラのようにワドルディ達が腕を駆使してデデデ大王を動かし、前へ後方のワドルディが回り込み、またデデデ大王を動かして運ぶというやり方である。
カービィ「デデデ!今治療するね!『ドクター』!」
カービィは医者らしい白衣を身に纏い、医者の能力を使える『ドクターカービィ』へ変身して、デデデの治療を行う。
シャンパ「くぅ〜!デデデが負けちまうとは!おいマゲッタ!次はお前だ!負けんじゃねえぞ!」
マゲッタ『シュポポ!』
第6回戦に出るのは、ロボットのような見た目をした生命体『メタルマン』の戦士『オッタ・マゲッタ』である。
次の対戦相手はベジータ。
マゲッタのマグマ攻撃と熱を利用した戦い方で、ベジータは酸欠状態になりつつあった。オマケにベジータの攻撃では傷が中々付かず、ベジータが何気なく放った『この鉄屑野郎』という言葉に傷付いた。メタルマンは精神が繊細で、ちょっとした悪口にも弱かった。とはいえ、それが無ければ間違いなくベジータに勝ち目は無かっただろう。
そのままベジータは第7回戦に突入。其処でサイヤ人の小柄な青年キャベと出会い、彼と闘う。
試合ではノーマル状態のベジータと同じような戦い方で互角の戦いを繰り広げる。そして全力で戦うためにベジータに超サイヤ人への変身を促されるが変身の方法を知らないキャベはベジータに変身の方法を教わろうとする。
しかし、同じ誇り高きサイヤ人でありながら戦いの途中に教えを乞おうとするその姿がベジータの逆鱗に触れてしまい、ボコボコにされて追い詰められる。その後も一方的な攻撃は続くがリタイアしようとしたその瞬間、『惑星サダラとお前の家族を滅ぼしてやる』と脅迫されて激昂。ベジータに対する怒りをきっかけに超サイヤ人に覚醒しベジータと互角以上に戦った。
『それでいい。その感覚を忘れるな』という発言でベジータの真意を知り、キャベはベジータに促され今度は自力で超サイヤ人に変身する。キャベの自力による変身を確かめたベジータは超サイヤ人ブルーを披露、『トレーニングを続ければ、お前だってここまでなれる可能性を秘めている』と説く。
超サイヤ人の先にあるものを示されたキャベは、その直後に懐に踏み込まれて一撃を受けKO負け。意識を失いつつあるキャベに、ベジータは最後の助言を贈った。
「この痛み、決して忘れるな…」と。
これにより、第7回戦もベジータの勝利。ベジータの2連勝に第7宇宙側は勝ちが見えてきた事を悟る。
ビルス「おいシャンパ!これでお前の所に残ってるのは三人だ!こっちは4人!まだまだ余裕があるぞー!」
シャンパ「クゥゥゥッ!!余裕ぶってられるのも今の内だ!!おいマホロア!!お前の番だぜ!!」
マホロア「ハイハーイ」
マホロアはフードを被り、武舞台へ降りていく。
マホロア「ヤァ〜、君、結構強かったネェ。僕はマホロアダヨォ。虚言の魔術師サァ」
ベジータ「ふん。貴様がどんな奴か大体分かる。貴様の言葉には力が無い。典型的な嘘つきだろうな。カカロットはともかく、この俺は騙されんぞ」
ベジータはマホロアから感じる詐欺師の気配を、早くも感じ取っていた。
マホロア「ヘェ~……そういう奴ってサァ……騙しやすくて助かるヨォー」クスクス
しかし、マホロアは笑う。余裕だからとか、これから闘えるのがワクワクしてるからではない。ベジータを見て、彼が騙しやすい存在と分かり、どうしてやろうかと妄想して笑っていた。
ベジータは始めから全開で闘うつもりだ。相手が強かろうが弱かろうが、全力で挑んで早めに終わらせればいい。幸いにもこの試合は場外負けがある。場外に出せばこちらの勝ちなのだ。
しかし、ベジータは思い知る事になる。マホロアの実力を。そしてマホロアが単なる魔術師でない事を、思い知る事になるのだった。