静寂の遺志を持つ白兎   作:うま

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旅立ち

ベルの退室後、私アルテミスは一か月前に更新したベルの【ステイタス】を見る。

 

ベル・クラネル

 

Lv.4

 

力S999

 

耐久C601

 

器用S999

 

敏捷SSS2180

 

魔力SSS2795

 

魔導D 耐異常H 精癒E 魔防H 覇光G 狩人H

 

《魔法》

【サタナス・ヴェーリオン】

静寂の園(シレンティウム・エデン)

【ジェノス・アンジェラス】

【ディアナ・ランビリズマ】

・回復魔法

・精神回復

・体力回復

・呪詛浄化

・詠唱式「月の輝煌(ひかり)は己を照らし心を癒し、悪しき呪詛(おもい)を消し去る」

 

《スキル》

義母繋絆(ファミリア)

・飛躍する

・発展アビリティ常時超強化

義母(たいせつ)が続く限り効果持続

義母(たいせつ)の丈により効果向上

守護対象(たいせつ)が増えるごとに効果増幅

 

相承静寂(アルフィア)

・魔法継承

・魔法別枠

・発展アビリティ魔導、耐異常、精癒、魔防、覇光の発現

・補正効果はLv.と『魔力』のアビリティに依存

 

才禍暴威(ギフ・ヴィーエ・エクソシア)

・常時限界解除《オールリミットオフ》

 

死音災禍(カタストロフ)

・攻撃力常時超高補正

・攻撃力常時超高強化

 

蒼月光護(ディアーナ・サンクチュアリ)

・処女神の加護

・狩猟神の加護=発展アビリティ「狩人」の発現

・魅了無効

・補正効果はLv.に依存

 

英雄願望(アルゴノゥト)

能動的行動(アクティブアクション)に対するチャージ実行権

・補正効果はLv.に依存

 

福音輪唱(ハーモニー)

・魔法射程距離拡張

・魔法威力増幅

 

交響音楽(フルオーケストラ)

・全方位魔法射程発動

・全方位魔法射程拡張

 

この内容に私は頭を悩ませている、それは【義母繋絆(ファミリア)】と【相承静寂(アルフィア)】のスキル内容だ。

 

飛躍する、それは通常とは規格外の速度で飛ぶように成長していくということ。

 

魔法別枠、継承した魔法は最大三種までの魔法を獲得できるという下界の法則を破壊している。

 

これが知られればベルは神々の玩具にされてしまうだろう。

 

だが、このスキルのおかげで今のベルがあると言ってもいい。

 

その後も着実にステイタスを上げていき、ここに記載されている【ステイタス】になっている。

 

あとは偉業を達成すれば最速で第一級冒険者になれるところまでやってきているからこそ、あの子にはもっと世界を知ってほしいと思ってしまう。

 

「だから、ベルはオラリオに行くべきだ」

 

私のこの考えは間違っていてほしくないと願う。

 

 

僕は部屋に戻って旅立ちの準備をしていると、アルテミス様が自室に訪ねてきた。

 

「ベル、少しいいだろうか?」

 

「はい、構いませんよ」

 

そう言うと、アルテミス様が手に大きな木箱を持って部屋の中に入ってくる。

 

「すみません、アルテミス様そんな大きな荷物を持っているとは思わず…」

 

「いいんだ、気にするな。私がお前の主神(おや)としてやりたいだけだからな」

 

「それでこの箱の中身って何ですか」

 

「これはお前の祖父から送られてきたものだ、お前がオラリオに行く時に渡してほしいと手紙に書かれていた」

 

「おじいちゃんが…」

 

アルテミス様の言葉に僕は嬉しく思った。

 

この二年もの間音沙汰のなかった祖父からの贈り物に涙がこぼれそうになった。

 

「これ、開けてもいいですか?」

 

「あぁ、それはお前のものなんだからな。」

 

「はい」

 

アルテミス様の言葉を聞いて僕が木箱を開けると、そこにはお義母さんの黒のドレスと似たような準礼服(タキシード)が入っていて、魔法石をはめ込まれた髪留めも入っていた。

 

「これって…」

 

「着てみるといい」

 

「はい」

 

アルテミス様の言葉に従って僕が着替えてその姿を見せると、アルテミス様は顔を赤くされていた。

 

「凄く似合っているぞ、ベル」

 

「ありがとうございます、アルテミス様」

 

こうして、旅立ちの準備を終えて明日に備えて眠るのだった。

 

 

 

 

 

 

旅立ちの準備を整えて本拠(ホーム)の前で団員達に見送られている。

 

「ベル、オラリオでも頑張ってね」

 

「オラリオの冒険者にアルテミス様の威光を見せつけてやってね」

 

「負けるな」

 

「ベル、これからは派閥(ファミリア)は違えども私達はお前の味方だ。いつでも頼ってくれて構わない」

 

「ベル、お前のさらなる成長を期待している」

 

「はい、行ってきます。みんなも元気で!!」

 

そうして、僕はオラリオへと旅立ったのだった。

 

 

「いやぁ、寂しくなりますねアルテミス様」

 

「そうだが、これを糧にさらに大きくなってほしいとも思っている」

 

「それって、自分の伴侶としてですか?」

 

「そうだ…って、違う、違う、ちっがぁあああああああああああああああああああああああああああああう!!」

 

こんな会話があったことはベルは知らない。

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