バスの囚人に転生したぞー!   作:カンジャリ

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黒い森 0章
黒い森にてチュートリアル


此処からの景色は俺は、示されている限り知っている

 

韓国で生まれたProject Moon

 

一作目のLobotomy Corporation

 

二作目のLibrary Of Ruina

 

それに続く俺の知ってる中で、最も新しい

 

三作目のLimbus Company

 

と名をつけられたゲームで描写される始まりの場所

 

黒き森の中を、カロンが操縦し進んでいく

当然のごとく整地されてない事もあるが、揺れや振動が酷い

運転の描写は幾重にもされていたが、かなり荒い運転で知っているのと実際に体感するのでは遥かに異なる事を改めて思い知る

 

この都市よりも、"現実"として深く記憶に残ってる

俺の友人の暴走バギー事件(最終的に車体ごとひっくり返って、俺含めた搭乗者全員入院になった)より酷いってどういうことだオメー

 

ツッコミどころはまだまだある

 

「ファウストさん何で、俺に武器ないんですかね身一つで戦えと???」

「もう所持しておりますガリバーさん」

「なにがっ!?」

 

ヒースクリフみたいなバットも無いし、ムルソーみたいに籠手も見当たらない

俺から見れば、全く何も戦える装備が揃ってない状態だ

ネズミだろうと木の棒ぐらいは持ってるぞ

 

「身に付けていると言わなければ、分かりませんか」

 

他の囚人とこれからなる存在は、持っておらず尚且つ俺が今持っていると言える物は今腰に巻いて固定している紐付きの何を燃料にしているのか皆目見当がつかない

青い火を燃やし続けるカンテラだけだ

 

「えっコレ」

「はい、それがガリバーさん貴方が手に持つ物です」

 

シュルっと、長い紐を解いて体から取り外し指を刺せばその通りだと告げられる

それで戦えるのが当たり前だろうと淡々と

 

どうやって戦えば良いんだよ、こんなんで!

 

荒事はこれから避けられないにしても、振り下ろすだけとか分かりやすいのなら何とか心理的な面は一旦無視するとしていけるかもしれないが

 

長い紐がついた、カンテラだぞ

 

武器じゃなくて、辺りを照らす道具だよコレっ!!!

 

でも"武器"であると、ファウスト直々に言われてしまったリンバスカンパニーと言う会社での不手際って完全に消えて線は潰れた

つまり俺が、カンテラを武器として扱えると向こう側は完全に思っているという事だ

 

「割と滅茶苦茶なこと言われてる気がするが、そんなもんか」

 

持ってるのがカンテラしかないなら、それなりにやるしかない

 

どうやるのか全く分からないって言う問題しか無いが

まぁいい、これから何度でも繰り返せる

それで、いろいろな意味で慣れていくしか無いだろう

 

これから、管理人直々に死を奪われるのだから

 

死んで引き返すなら今しかないだろうが、ここでは死にたくない知ってはいるが分からない事だらけだ

進めば戻る為の道が見えるかもしれない

 

メフィストフェレスの外を眺めればまだ森は続いている、記憶をなくす前に管理人は黒き森にいるのは知っているが具体的にどの辺かは分からないがゆえに時間など測りようがない

 

そう思いながら、カンテラの紐を利き手の掌にぐるぐると離れないように巻き感覚を確かめる様にグーパーと握り開きを繰り返す

そうして今まで見てきた、アニメや漫画作品のキャラの動作を思い浮かべられるだけ浮かべた………

えーと獲物は日本刀、槍、拳銃、武術、チェーンソー、杖、鎌、芝刈り機、ナイフ、斧、弓

うん、魔法とかやらない物理的なものでも紐になんかついた奴武器にしている奴いねーわ

居たとしても紐自体がなんかやたらと切れ味良かったりするし

履修物の偏りの問題じゃないと思うコレ

 

結果現状の解決に何にもならないことを思い起こしている内に、無事に一人を轢いたようでバスが急停止する

相手にするのは、都市の中でも強者故に一人不意打ちで轢けただけ幸運な事だったろう

 

ファウストが、先にバスから下車し時計の頭となった人間に、契約の手順を踏む

まだファウストの声とそして、時計が針を示す音しか聞こえないが何を言ってるのか俺は知っている

 

「お前の星に従え」

 

それが管理人として、初めての言葉

おそらく管理人が内心で口にした瞬間とほぼ同じだったのだろう、心臓に鎖が深く突き刺さり

瞬きの内に消える

 

契約が終わった

 

少しだけバスの外を眺め、きっとこの選択は間違っていないと誤魔化しながらメフィストフェレスから降りる

カロンとヴェルギリウス除いた、他の人は

さっさと降りていたみたいでヴェルギリウスからの何グズグズしているんださっさと降りろノロマと言う突き刺さる目線が痛かった

これから物理的に痛くなる事は、確定している

 

ヴェルギリウスというセーフティーを用いた、負けイベントで即死せず時間を稼げたら御の字だろう

 

「出来ることはしますよ、出来ることは」

 

それが益になるか、俺にも分からん

目の前に、敵としているのは狼と獅子と豹

どれを相手にしても勝ちは取れないだろう

 

これから負け戦なんて、山程することになるだろうその内の一つってだけだと紐を長く保ち強く握りしめて向かう

その瞬間、視界に今見ている景色を塗りつぶすようにノイズが走った

 

肉体と、精神が剥離するかのように勝手に身体が動く

 

突かれれば、柄に紐を巻き付け引っ張り位置をずらし

切りつけられれば、カンテラをぶつけて威力を相殺し

死角から不意を突こうとする動きには、木を使用して曲線的な軌道で迎撃されていく

 

俺が思い返し頭の中でも想像できずに、無かったはずの動き方

 

この肉体は、こう動かすのだと覚えてない経験が指し示すかの如く異常なほどによく見え反応できた

同時に俺は困惑もしていた、囚人になった時点でシンクレア程度の実力に揃えられていたはずだから

 

流れる様に、豹の首を絞めていた

 

また視界にノイズが走り、剥離していたものが戻ってくる

はっきりと殺す感覚を、恐れてしまった瞬間後ろから狼か獅子か分かることもなく頭を叩き割られて

 

都市にいると分かってから、始めて死んだ

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