バスの囚人に転生したぞー!   作:カンジャリ

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20番区の奇跡 5.5章
暇だと余計な事を考える


クジラの心臓をイシュメールが貫いた後まぁ純粋に待機期間で、鏡ダンジョンやら採光やら等々やる事はやっているが管理人も疲れる所は疲れるらしい

まぁ人格やらEGOが全部揃った段階で、鏡ダンジョン回ってもモジュールがちょっと勿体ない気がする

シーズンが切り替われば交換する為に用意しただろう欠片は実質半減だなら次のシーズンまで行動が控えめになるのも当然だろう

 

ロージャの何回目になる欠伸と共に出る暇だという声

まぁこう集まってても何をするって話になるのだから解散してアラームが鳴ったら集合でもいい気はするが………

カロンもヴェルギリウスも、暇そうで何も波もない太湖を見ているし

会社や組織故のサガでもあるのだろう

 

例外を作ってしまえば後々の判例が面倒くさくなるのは常で、その例外は何時でも加わる厄介者だ

 

俺は、それなりに使ってきた(と言っても1〜3ヶ月経ったか経たないか程度である)釣り竿を弄る金払って作ってもらったとは言えジャンクから作った物一回ぐらいは折れるかと思ったが折れずに今の今まで保っている タイやカンパチやマグロ等の大物を考えれば作った釣竿三本のうちの二本分の出費は軽く確実に回収出来ているだろうと思う

回収出来ていなかったとしても、目的は暇つぶしなのだからまぁいいのだが

 

「うぇっほん………」

 

ヒースクリフが、決心したように物事を切り出す前の咳払いを一つした

暇だ暇だと騒ぐのは最近ではいつもの事であるがどうやら今はクリスマスの時期だったのだろう

 

まぁ俺目線取り分けて何か起きることは無い、管理人の目と言うスポットライトが当たるのは騒動の中心のヒースクリフとドンキホーテ二人だという意味も含めて

 

「えっと………ヴェ………ヴェルギリウス」

 

バスの中の空気が変わった

凍ったのか止まったのか、まぁどちらでも表現として大した違いはない

多くの囚人達が口をあんぐり空けたり、呆然としているその中で平然としているのはホンルや良秀、ファウスト程度の少人数に見えた

 

「ふむ」

 

ヴェルギリウスも反応が普段より遅れた、突拍子もない状態のせいか周囲の様子のせいかまたどちらともかもしれない

 

「わぁ………ヒースクリフ?気でも狂いましたか?ついに?」

「面談の副作用だったり?怖いもの知らず症候群とか………」

 

その中でイシュメールとロージャは、多くの囚人の感想を代弁するようにふと言葉を漏らす

狂ってるや怖いもの知らずと言う意味では、世間様から見ればヒースクリフに限った話ではないだろうと思うが………それはやめておこう職業に貴賎は無いのだ

 

〈ヒ………ヒースクリフ?〉

 

等々管理人でさえ、ヒースクリフの動向に口を出し始めたときに目線含め耐えられなくなったのだろうか

 

「全員黙れよっ狂ったわけでも怖いって感情が消えた訳でもねぇよ!」

 

そう叫ぶような声が船室内に広がった

まぁその後の会話は、ヴェルギリウスから手渡されたもので誰かの番が自分自身であることへの気が付きにまつわるものである

 

船の上にいた日数は料理や食材/日用品消費等関係もあり数えていたから、答えることはできた今いるまででこれから何処まで船に乗っているかは不明だけれども

 

T社に関係あるかどうかも聞かれたが

 

正直俺は、俺が居る肉体が何処に連なるものか分かりやしない、身分証明はリンバスカンパニーからのものしかない名前も持ち物に書いてあったからソレ使ってるだけだし

もしかしたら関わりがあるかも知れないけど、はっきりとそうだと言える証拠が一切ない

 

ヒースクリフは、良い服が欲しい必要だというがまぁ場所が場所だ言い出すなら、もっと早い時期の方がT社の巣の空気感に合うかはどうか兎も角として大きい港で探せたかもしれない………タイミング的に離れる状態で渡されたのだろうことは想像はつくが

 

空気が悪くなりそうな前にソレを止めるかの如くアラームが鳴りファウストがソレはいつもの就業合図だと話して管理人は何も考えてないように応答してしまい

カロンやヴェルギリウス、囚人達がヒースクリフを嘲笑というべきか生暖かい目線というべきかを向けつつ裏ロへと吸い込まれていく

 

「さて………俺は、番の見張りでもしているか」

 

その様子を見ながら、今日の寝ずの番ではないが外での見張りは俺の番だったなと思いつつ釣竿を一本持ちつつ皆にならい船室から出ようとすれば………

 

「オイッガリバー聞いてただろっ!」

「グエッ」

 

ガッと首根っこを掴まれ足を止められた

首が締まる俺は、すぐさま締まらないようにシャツのボタンを一つ外してから

 

「そう言ってもなぁ!ヒースクリフ俺にどうこうできる何もねぇっての!」

 

ヒースクリフに不満を言った

ソレぐらい言っても文句はつかない、むしろ今のはヒースクリフが問題すぎる

 

〈ま、まぁ………ガリバーちょっと此処にいてよ〉

「………はぁ分かったよ」

 

管理人も何を考えているんだか、俺を止めてきた指図も気まずい中二人でいるよりマシって所なのだろうか………ヒースクリフだけなら平然とその場から去っただろうが多勢に無勢であり長いものに巻かれるしかない俺は内心は漏れているだろうが分かったと言って

船室内に残る事になった

 

「で、現状解決できる手段が」

「げほんっ!」

 

俺はもう一人残っている囚人がいる事を知りつつ、ヒースクリフと管理人に結局俺がいても何をどうすることも出来ないし何か出来るとするならば他の囚人達がいる状態でまた議題に上げるのがいいのでは?

そう切り出そうとした瞬間元気な咳払いの声と共に俺はドンキホーテ方へ体を向けた

 

「皆お悩みのようであるなっ!ヒースクリフ君っ」

「お前何で此処に残ってんだよ?とっとと失せてT社でしか出会えないフィクサー様について騒ぎ立ててろよ」

 

ヒースクリフと後管理人も訝しげな目をしている、だけれどもドンキホーテは何か自信を持っているようだった

その証拠に、ヒースクリフに意気揚々と良くしたほうがいいと話してヒースクリフのバットを握る手を強くしていた

うん正直俺もドンキホーテみたいに役に立つ何かを持っているように見えないとは思うのだがやっぱりヒースクリフ錯乱しているのか?

 

ドンキホーテは、ヒースクリフに頭を割られる前にその理由を話し出すためカロンの定位置へと向かっていく

 

………コレ巻き込まれないか?と思って

 

「いや~ドンキホーテが解決法を見つけてくれそうで良かったな管理人俺は」

〈ガリバー〉

「はい」

 

もう解決方法のアテが付いたのならば、大丈夫だろうと居る意味はないとなるべくいい笑顔を作りながらきり出せば………あまりにも棒読みだったのだろうか管理人のガリバーと言う単純な一声にはいと返答してその場にいつつヒースクリフや管理人と共にドンキホーテが指し示す画面をみる他無かった

 

簡単な説明だと、ドンキホーテがある程度の規則性を見つけそのドアを空けた先も安全そうだから数着の他拝借していかないかとの事だ

まぁ純粋に泥棒行為である

殺人行為大量に行っている中ではその程度は悪行にすらカウントされないだろうが

 

まぁそれ程の規則性を見つけ、行動に起こせる程この船の空間は暇だったのだろう事は確かみたいだ

 

「冒険はいつも三人だろ?なら………」

「ガリバー君っそんな辛気臭い事言いなさるな!」

 

うん………問題行為メンバーに加わるのは避けられないみたいだと何度目かの抵抗も折れて目を遠くした

管理人から、夜の時間帯と集合場所を伝達される

 

この状態でほっぽるのは今後に差し支えるだろうと、解散後入るための準備を自らの部屋で軽くすることになった

 


 

夜遅くに、部屋から出て廊下へ向かう

そんな時間に動くことは寝ずの番の時以外に殆ど無い俺が来たのは一番最後だったらしく立ち入り禁止線の前で三人がたむろしているのが確かに見えた

 

「ガリバー君も来たであるなぁ………」

「やっと来たかおいドンキホーテもし大したことがなかったら覚悟しておけよ」

 

待ちくたびれたと、ドンキホーテが口にしてからヒースクリフはさっさと行こうと進む

ヒースクリフは、ナニもなかったらただ叱られるだけの骨折り損になるからだろうドンキホーテにナニかあったらと場所もあってか怒鳴らずに圧をかけていたが

 

「コレがその扉であるっ」

 

ドンキホーテにとってはどの吹く風でジャーンっと効果音が出そうな声さえ上げてないが煩い様子を見せて、マークがついた扉を見せる

赤白緑とよく見るクリスマス特有の色をしていた

 

〈コレがドンキホーテの言っていた扉だね〉

「この先にあるんだろ」

〈ちょっと待ってヒース〉

 

管理人は情報含めて、整理しようとしていたのだが………ヒースクリフはこの先に何かあるのだろう考えてどうするんだと言うかのように躊躇なく扉に手をかける

確かにそうだけどね、けど

もしかしたら此処で入らなければ良いのではないか?そう考えていたがナニかから背を押される様に中へ俺は誘われた

居たほうがいいんだよ

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