バスの囚人に転生したぞー! 作:カンジャリ
「ヴェルギリウス殿っ!ファウストくん!本当に本当なのでございまするか!!!!」
「まさか陸に上がって初めてがこうなるとはねー、雑誌でも見てトレンド確認すればよかったぁ」
「船酔ひ案ぜずべくなるはよき事なり、今度また海辺バレーボールをやるやいかがならむ?」
殆どの囚人が一斉に立ち上がり、それぞれそれは本当か!?と声を上げる、残念そうな様子はなく嬉しいことであるのは明確なものであった
なぜこの様な状況になったかは………少し前まで遡る
いつも通りの朝を迎え、ギリギリ全員分の飲み物を数日分用意できる所いや数日分しか持たない状況にまで至った時に毎回の事として朝発酵させて仕込んだパン生地を焼いておかず含めて全員分の朝食を用意して
「おはよう、薬は?」
「あなはやく、薬は飲みき」
「いつも通り用意はしたが、吐きそうなら部屋戻ってから食え無理するなよ」
次々と起きてくる囚人達や案内人、運転手に飲み物と朝食を渡して
その流れで今日の業務報告が行われるゲーム的なLCB部署の特色ゆえに、大体ここで重要な事を聞く事はない強いて言うなら行き先がどのタイミングになるかぐらいで突発的なトラブルはここで語られる前に変動する業務時間としてアラームで叩き起こされるからだ
〈今日もLCCの方から連絡はない感じなのかな?〉
「もう本当ダンテ〜何時まで持たせる気なんだろう?ヒースクリフが干からびちゃうよ!」
「ロージャ何言ってんだテメェ………」
「冗談って奴よほらヴェルギリウスも見てる」
管理人が、カチコチと質問なのか漏れ出た言葉なのかLCCからの連絡=この区域の遊覧を終えて船上での仕事はまだ終わらないのかと話しそれに、暇に潰されている筆頭のロージャが陸に上がって早くT社への道筋を待っているヒースクリフを引き合いに出しながら文句としてソレに同調するが
ヒースクリフもただ黙っているわけではなく、言い返す事自体は出来たがヴェルギリウスの前という事実にすぐに続きの言葉と行動は出ることなく収まった
「………何もないのにやっと静かになったか」
ヴェルギリウスは、勝手に騒ぎ出した囚人達に何もないのに騒がしくするなと毎回の小言を言いつつファウストにも恐らくLCCからの伝達が伝わっているのだろうか目線を向ける
「ファウストさん」
「はい、今日からこの区域を抜けてU社の他の社区………T社と隣接する陸地へ向かいます」
ファウストは、立ち上がってその陸地に向かうための自動操縦のコードを今から向かう場所を言いながら何も確認することなく文字列を打ち込んでいく
天才なのだからもう決まっている物は、間違えずに打ち込めて当然ともいう様な何時もの様子で
「って事は………LCCからの連絡があったということですか?」
「T社にそろそろか」
〈よかったねヒースクリフ〉
やっと物事が動き出したと皆が分かったのだろう空気感が変わり、シンクレアはLCCからの連絡が来て次の目星がついたのだろうと思いつつも確信を持たせるため疑問として口にしヒースクリフは自身の番であるとキャサリンが待つワザリングハイツへの思いをそろそろという言葉に詰めていた事だろう
管理人も、やっとという思いをヒースクリフへの歓迎とともにカチコチ鳴らしていた
「すぐと言うわけではない、LCCから従来の報告と今朝報告されたばかりの不備の連絡があり元々の予定と少し変わった動きをする事になった」
「向かった後何か面倒事があるのか?」
いざT社へ向かう航路そういう流れを折るように、早とちりし過ぎとLCCからの追加連絡によってやすやすと行かなくなったと語るグレゴールは、言葉節から言った先で面倒事を任されるのかと半ば確信めいたような口調で語る
次の時にヴェルギリウスから語られたのは………
「T社の巣への手続きが、T社の方で行き詰まっているとの事その影響を受け日数期間がズレる
まだこの区域にて遊覧する手もあるが、上はまた違う判断を下したらしい」
LCCより手続き等は、こちらのほうでは終えたがT社のおおよそ規定の返答より遅れており今から戻って直ぐに出るのではT社の裏路地上での待機時間が発生してしまう懸念があるとの事で
引き続きここで待機する手ではなく、別の手段を取ることに決めたそうだと話し
「調達含めた調整の為U社の巣の陸地内で、一日我々は留まることとなりました
場所は皆さんが一度見たことがある場所ですので、説明は不要かと思われます」
行き先への記入を終えたファウストが、伝わっていただろう上層部からの支持を口にした
そして最初の通りの大騒ぎである
「………遊び決定ってわけでもないのに、何はしゃいでるんですか?皆さん………エッ本当に、何もないって訳じゃないですよね?」
もしかしたら勘違いで熱狂しているのかもという、思考が少しでもあるイシュメールは遊びで浮かれるなと言いつつもヴェルギリウスそしてファウストが否定する素振りもない事から本当にそこに行って何もすることがないのかと心配しだした
「えーとLCCが直接来て、細々と伝えられない伝達はあるが俺達には関係ない話だろうなコレ」
ちょっと今までの事とコレからの事を考えつつ、一応の巣の中だし荒事絡みの事件が起こる可能性は低いだろうと見積もってLCCを通してLC社からの詳しい伝達はあるとしても俺達が耳に入れようとしても伝えられない内容でありむしろそれで何かあったら問題だろうという思いは口にはしなかった
「休・暇」
「うんまぁそうだろうかな?」
良秀の略語だろうが、字だけ見るとまんま休暇という言葉に俺は確証はないため首を傾げながら頷く
「特に何か陸地へ着いた後の至急の用件があるのは、私とヴェルギリウスさんになると思われます」
ファウストがそう言いながら、バスの席へ戻っていく
「やっぱり 今度こそ! あの海での! ゔぁけーしょんであるな!!!」
………うーんどうだろうか?と思いつつドンキホーテのその騒ぎ声にも今後の展望により対応が緩くなっているのだろうか後はそこについたあとに何をするかで釣られるように騒いで賑やかだった
完全に陸地へ上がり、バスの窓の外を見た
観光客が賑わうが、俺達が見たのは一番の繁忙期の季節だったのだろう前に見たより少しだけ人が少ない
あえてそういう時期を狙ってくる人も居るだろうが、同時に来る人狙いのイベントも少なくなるだろうからちょっと人入りが少なくなるのは当然とも言えるか
「メフィストフェレスの中の方が涼しいですねー」
「ファウストが作製しましたからね、居住に差し支える事は当然ないかと」
「温度設定とかはないんだよな、少し不思議に感じる」
流石にここで急な速度を出すのは、カロンにも不味いと思う社会性はあるらしくゆっくりと放り出されることなく車が停車した
そしてメフィストフェレスから降りれば、時期が少し外れているとは言え
暑い日差しが照りつけております、ホンルはメフィストフェレスの中の方がずっと居続けるには気温的には良いといいファウストは悪い気はしなかったのだろう設計の妙であるといっているそういえばエアコンの様に設定リモコンは見つかってはいないのは不思議に思った
リモコンというより自動制御面が多いのだろうことは容易に想像がつくけど
「こんな場所で、ずっと着込んでるなんて辛気臭いっ水着借りましょ!」
「ちょっとロージャさん私は」
「U社出身なのに、そんなのにビビってるのー?あっ折角なら皆の分も」
真っ先にロージャが大きく息を吸って、多くの観光客が私服で入って水着で出ていく場所を目ざとく見つけ大人しくしていたイシュメールをグイグイと押し
イシュメールの様子に何を思ったのか、後ろを向いて皆の分も選んであげるって顔を向けた
〈ロージャ先に、ここに来てるだろうLCCの人に挨拶でもした方が良いんじゃないかな?〉
「ダンテハハ、ちょっとはしゃぎ過ぎちゃった」
〈もしかしたらまた言われるかもしれないし〉
その意気揚々としたロージャの様子に、まだ完全にそうとは決まってないと管理人の時計頭の中にはしっかりあったのだろうし会社の別部署とはいえ同じ会社で勤務するものにあたるから何も挨拶も一つもせずに遊びに走っていくのはどうか?と止めていた
下手したらそのまま水着店で水着に着替えさせられる寸前だったイシュメールは安堵していたうん一旦止まってもコレからのまたなることは目に見えているが一旦でも止まると安心するのは人の性だ
「大体LCCの奴って、毎回先回りして居るよなまた海賊やらに拐われたとか言われたらいい加減呆れんぞ?」
ヒースクリフが周りを見回して、それらしき人間が居ない事をぼやいた時に
「LCB部署の方ですよね、少し此方にて所要がありまして制服以外で失礼します LCよりLCB部署への伝令を受けてきましたLCCのエドと申します」
目の前から目が見えづらい男が、現れたその服は何処となく夏っぽく明らかに会社としてはっきり分かるようなものではない最初にカジノでの作戦で現れたディーラー姿のエピとソードを思わせる程度には口調は整ったものだった
「エドさん………ですか」
「えぇ貴方がたのご活躍はかねがね聞いていますよ、この短期間で次々と目的の品を奪還されたとの事で」
シンクレアが、制服を着ていない故のちょっとした不信感なのかエドという男にしどろもどろに返すが初手の作戦失敗からの連続での奪還成功にLCCの皆も喜んでますと笑う明らかなおべっかではあるが部署の成り立ちが成り立ちであるからある意味当然とも言えてしまうだろう
イベントシナリオでも、乗ってないしそれまでに登場する人でもなく目も見えない特にこれから何もない人と思いグレゴールと共に適当に挨拶を済ませた
「では、コレから伝達を行いますので」
「えぇ場所を移します、ヴェルギリウスさんもお願いいたします」
「カロン、待つ事はできるか?」
「問題ないヴェル近くみちひきバッチャンボッチャン」
全員と軽い挨拶を終えた辺で、メフィストフェレス内でも言っていた本題へと移り
ファウストも此処から場所を移す事とソレにヴェルギリウスも同行してくれと言葉にしヴェルギリウスは軽く周りを見てから一人で待てるか?とカロン聞きつつカロンは最初に停車することの無かった目の前の光景を楽しそうに見ていた
「後で飴をやろう海の様子が全体的に見える所でしてくれ」
「分かりました………、このビーチで休養を取られるようでしたら確かアチラ側にお店が集まってますので使われれば良いかと
では失礼します、今後の英気をどうぞお養い下さい」
巣としても場所的に治安も良く他の囚人の元と言う事で、ある程度ならば離れてもいいと判断したのだが赤い眼が届かない所とまでは流石に譲れず全体が監視できる場所とエドと言うLCCに注文をつけ
信頼され単独で来た人員らしく、もう分かってると言わんばかりの即答で答えつつ俺達の何も用のない手持ち無沙汰な囚人達に今回が本当にクラップ蟹も狩らない休暇であると伝えた
囚人達の中で、立ち去っていく三人の背中をよそに真っ先に言葉に出したのはドンキホーテだった
「本当にヴァケーション!!!であった!!!であるなっ!!!」
「はしゃぐのは分かるがうるせぇって!他の客の眼引いてんだろが!!!」
「はぁ………騒がしいのはヒースクリフとドンキホーテの二人ですよ」
その興奮しているとはいえ大きな声と、ビーチでいるには少し似つかわしくないかっちりとした服装により観光客の何名かが訝しげにこちらを向きヒースクリフはそういう目線を気にするタイプではあるらしくドンキホーテとほぼ同じ声量で抑えろと怒鳴り出す
イシュメールはいつものイシュメールだ
「けどイシュメールさん、本当にこの海で遊んでいいらしいですよ」
いつもの様子に戻り、コチラはまともであると主張する事こそが目的ではあるのだろう小言を漏らした彼女にシンクレアも叫びこそはしなかったがここの空気感を悪く思わず気がかるくはなってはいるのだろう普段の業務から離れて考えずに行こうと提案じみたことを言い始める
「本社からの指令となり、管理人の指示とはなるがそれに沿うのが差し支えないだろう」
ワキワキとした手をしているロージャや、何かを考えている風な良秀、ずっと当たりを見回しているホンルその他色々の中でムルソーがこの状態でメフィストフェレスに戻り業務を行うのはLC本社の令からずれる可能性があると顔一つ変えず言葉にした
〈じゃあ、遊ぼうか けど変な事しないようにね???〉
「さっすがダンテー 分かってるぅ!私、きっとダンテはそういうと思ってたじゃあ水着選びましょ!水着!カロンのもえらんであげるっはやくー」
管理人もわざわざ仕事をしなくていいと明言されているときにメフィストフェレス内部でのあの船上の時と同じ様な事をする趣味でも仕事依存でもないらしく
その事で起こった面倒事を起こさない様にとだけ念を入れて俺含めた囚人に伝達するこの段階での仕事するぞといって素直に聞くのはウーティスとムルソーぐらいなものであろうがロージャはその事を耳に入れるやいなや女性陣を纏めて連れて行こうとするその何人かは抵抗しているが………何というか強い主張には流されてしまうものと思う様子になっている
「さて俺達はどうするか」
「勝手に散る?」
「折角なら僕達も、めかしていきましょう水遊びをするんですし」
レンタル水着屋に連行されていくロージャを連れられていく今場を離れているファウスト以外の女性陣を見ながら管理人とともに残された俺含めた男どもの一人グレゴールがこっちはどうするかと遊ぶと言っても先の予定が見えないと笑い
ならそれぞれで勝手に好きな場所見ていけばいいんじゃないかと返せば、ある程度見てこの場にあった物が頭に浮かびでもしたのだろうホンルが女性陣だけではアレですしとコチラもそれらしく着替えましょうと言う
「うむ確かにこの制服のままと、海水を吸ひて重くなる」
暫く地上を歩いていなかったイサンは、このうだうだした時間でとっくに船酔いからは脱したらしく普段と同じ顔色は良いとは言い切れないが悪いわけではない表情で泳がないとしても少し浅瀬に入っただけでもこの制服のままでは不便になりうることは事実だとホンルのここでそれらしい水着へと着替えることへ同意をしていた
「ここでの水着と言えば、確か僕の人格だと………」
〈確かにそういう物あったね〉
シンクレアが水着へ着替える流れになった時、主にどのようなものを参考すればいいのだろうと確か………と管理人からの口伝で伝わっていたあのイベント人格の事を口にして管理人も確かにと頷いている
「海パンに長めのシャツって感じなら、大体何処でもいけそうだ」
俺はグレゴールの方向さえ見ないが、腕を隠すのならそういう服装が一番違和感がないだろうと思ってそれで合わせれば変に浮くこともないだろうとどんな服装かの流れを決めようとする
「ならさっさと決めるか、ちゃんと着りゃええだろ」
「シンプルな組み合わせと言っても、いろいろありますよー」
「うっせ」
ヒースクリフも、ホンルの言葉には上手く頷かなかったであろうがイサンの言い分にそうだとは思ったのか水着を借りるならこうやって駄弁ってないでさっさと決めようぜと足を進めればのほほんとホンルは組み合わせとして、単純であるが組み合わせは奥が深いと笑えばうざそうにだけ返していた
中へ入り、それなりに人はいるが中には早めにもう返却しに来ている客もいた
俺は適当に海パンと海っぽい柄の長袖のアロハシャツをとって軽く試着して借りる事にする
長袖なのは、グレゴールとイサンと俺
半袖または七分丈等短めなのが、ムルソーとシンクレアとホンルとヒースクリフ
………ヒースクリフがどっと疲れているような気がするのは、軽く固められた髪型からしてホンルに相当手を出されたのだろうと思われた
「俺達方が、先に終わっちまったな」
「とばかり待たむ、私達ばかりに遊ぶは朋としたらじ」
〈だね、ちょっと待とうか〉
なるべくすっぽり隠れるような長袖を選んだせいか、此方で言う萌え袖になりかけているグレゴールがまだ時間が掛かるかも知れないとタバコを一本ふかし始め
こちらの準備は終わったが、イサンは遊ぶのならば全員揃っている方がいいと管理人の方を向きながら伝え管理人も彼女達を待とうかと近くの偶然人がいなかったベンチへと腰を掛けた
「おっ待たせー」
そうやって、時々近くの海の家からジュースやらを買って此処にいる管理人除いた男性囚人が一杯づつ持ち始めた頃
ロージャのひときわ響く声と共に、やっと決まった水着にそれぞれ着替えていた
良秀だけは支給された制服を崩しておらず水着を下に着ているのかそれともそもそも水着を選んでないのかどんなものだか全く分からない状態だったけれども………ロージャが主に選ぼうとしたのが気に食わなかったのだろうか?定かではない
「コレはトロピカルジュースというものであるかっ!ずるいであるな!私達も早く手に入れるのが吉であるな!」
「ドンキホーテさん、こんな時にまであの靴履いているんですよ???」
「当人とロシナンテは、一心同体であるからなっ!」
俺達が持っている、ジュースに一際強い反応を示したのはフリル調の水着を選んだドンキホーテで俺達だけ持っているのを少し不快に思ったらしい
その様子を、身動きにはコレがいいと学校で使うようにも見える紺のワンピースを身に纏ったイシュメールはこうも楽しんでいるのに足元だけは海に似合わない何時もの靴だと周りに問うように呆れていた今靴を脱いだら辺りにいる観光客含め海が赤く染まるだろうからやめて欲しい
いや彼女の番が終わっても、その事実自体は変わりはしないのであるが
「そうねーおチビちゃんの言う通り私達も買っちゃいましょ喉乾いちゃった」
「おチビちゃんではないであるが!」
自信があるのがすごく見えるような、体格の出る派手なビキニを選んだロージャが赤いクマのパターンが所々にある水着を着たカロンを連れながら並ばないなら勝手に味が選ぶからねーと飲み物を持っていない人達を呼んでいた
「ちっこうも無闇矢鱈にはしゃぐものばかりで」
〈まぁウーティス、いつも皆頑張ってるから〉
「管理人慈悲は皆に染み渡るものですでは向かってきます」
ウーティスは何時ものウーティスの様相をていしつつ、普段着のように仕立てられた水着に制服から衣を変えて列に並ぶ女性囚人へと混ざってはなれる
「それなりに列が出来てるし10分ぐらい待つだろうから、えーと確か借りられたのが………」
「ビーチバレーボールのボールと、フラッグ、後コレは………」
「バナナボードだな、空気抜けてるけど」
その間に俺達は、ついでに買ったり借りたりした遊具を広げている女性達が水着を選んでいるのをだだゆったりジュースを飲んで待っていた訳では無い
因みに買ったのが、ビーチバレーボール用のボールとフラッグの2つでバナナボードは借りたやつだ
「確か店の説明だと、ボタン押してすぐに空気が入るけどもう一回ボタン押して空気を抜くと返して設定リセットしない限り空気は入らないって言われた」
俺は、ぺしゃんこのバナナボードを見ながら店主の説明だとボタンを押せば一瞬で膨らんで使用後にはまた同じ所を押せばしぼむが3回押しても次は膨らむことはないので押してから返してくれと言われたことまんまを伝える
下手に探って膨らませたくなかった為いじらず持ってきたが
「空気を入れるボタンは恐らく、コレになると推定できる使用前の直前に押したほうがよいだろう」
ムルソーは、軽く見ただけでボタンらしき物を見つけたらしいそれは畳んだ時に押されないように丁重にカバーが取り付けられており意図して外さないと押せないように軽い工夫がされていた
「ヒースクリフ押すなよ?」
「押すわけねぇだろっ!?バカにすんなよ???」
軽くからかう様にヒースクリフの方を見て言ったが………まぁヒースクリフが言う様に最もウッカリ押しそうなのはドンキホーテ辺りだろうと女性陣にはサプライズということでと笑いつつジュースを持って歩いて帰ってくる様子が見えた為メフィストフェレスから持ってきたバックへとぺしゃんこ状態のバナナボードをフラッグと共にしまった
「お待たせしました、結局遊ぶと言っても何するんですか???管理人」
〈………折角なら最初ビーチバレーボールでもまたやろうか、皆ルール分かってるだろうしいいかなイシュメールみんな〉
「エドさんT社でのLCでの入管手続きが詰まっているとお聞きしましたが、此方でどの様に対応出来ますか?」
「ええT社より巣いえ区画に入る際の追加の条件提示がこちらになります」
さんさんと照りつけるビーチが見える、空調の効いたいかにも民間的ではないハイソのカフェにて離れた三人がそれぞれバカンスだと浮かれる囚人達を余所目に仕事の話を始めだす
「時間税の事前納付は足りておりますが、今回個人での時間の消費を禁ずる事そして………色の扱いへの注意か………」
「えぇT社として、与えられた時間等を消費するのであれば入管として良いのですが個人であると手順が複雑になると難色を示されました」
ヴェルギリウスが、エドより渡された文書を読み訝しげな目をその文体へ向けファウストは、ただそれが起こるのが当たり前のように頭に入れていく
妙に対照的な反応に、エドは何も動揺することなくT社に元いたイサンやヒースクリフ等の個人資産をLCの会社名義で入管しているため使われるとか計算が狂う等の明らかな表向きの理由を必要だろうと言葉にしだす
「具体的には?」
「入られる際のLCB部署一部社員の時間由来の個人資産の凍結管理、購入外での発色………色等を抑えてくれとの事 なおそれが破られたとしても禁忌には該当せずと処理するが今後の御社との付き合いを考えざるおえないそういうお話になります」
ファウストが淡々と聞いているのの、対照的にヴェルギリウスはより深く今回の支障にまつわる事を知っているだろうエドに問う
それに文字通りの詳しい内容として、今後するべき事を混ぜつつ言葉を進めた
「ファウストさん囚人番号14番は?」
「はい、彼については大丈夫と思われますよ」
「………」
T社の区画に関わる人間は、囚人内部にイサンとヒースクリフ複数居るとして何故かエドの言葉にヴェルギリウスは囚人番号14番ガリバーに目星をつけてエドからファウストに顔を向けた
ファウストは、ヴェルギリウスの問に問題ないと表情を変えずに返すだけでありそれに次の言葉は無言になる他無いらしい
「………問題なければ、T社へその旨で返答させて頂きますでは LCB部署での何か細かいことでもよいですので報告等あれば私を通じて伝えさせて頂きます」
エドも、その会話からT社からの要求に強い今後の行動への歪みは発生しないと思ったのだろう念の為受け入れる形で報告しても良いかと添えてからLCB部署としての報告を聞く構えへと移った
ヴェルギリウスは、さんさんと照りつけるビーチを見てカロンを軽く探す本来であればとても目が良くなければ区別はできないだろう
だが彼はしっかり見れた、ちゃんと離れた所でバスボートに変形したメフィストフェレスをカロンが爆速で運転しつつ後ろに引かれているバナナボードに乗った水着に着替えただろう囚人達が次々と勢いに耐えられず上に吹き飛んでいくのを
………ヴェルギリウスは、顔を手で一回覆っていたね
あればバナナボードで覚えるスリルじゃない
普通に風じゃなくて、強いGを感じる前に意識飛んだと思う
「フッ 感・新・気」
「りょう………しゅう………さんあれ………を新し」
「シンクレア無理すんな………」
俺は、ちょっとげっそりしつつバナナボードの空気を抜いて他のカロン以外の疲れ気味な囚人達(気分が何故か美的感覚とあったのか元気な良秀〈水着はマリンスーツを着ていた〉は例外として)を置いて店に返しに行く手元の腕時計を見てそういえば遊びで昼を抜いていたなと感じて今回は奢りとしてなんか買っておくかと海の家でU社名物とありきたりな文言の宣伝文句の看板があった魚のタコスを人数分買って戻る
「いやーあれば、凄かったね」
「………メフィストフェレスってあんなスピード出せるんですね出そうと思えば」
「ブルンブルン楽しい」
大体が戻った時間はあるとしてもぐったりしており、ムルソーいつもの様に見えるが顔色が少しだけ悪いバナナボードに乗る前のビーチバレーボールもあってかイサンは死体(LCBの囚人では、珍しい比喩表現)になっているその死体を俺は足で突っ突きながら
「おーいイサン生きてるか?昼の時間過ぎてるし、勝手に買ってきたぞ」
「気が利くね、勿論2」
砂浜に、新聞紙に包まれた人数分のタコスが入った袋を置く真っ先にロージャが此処にいる人数よりも多いと判断したのだろう2つと言い切る前に
「一人1つなー」
「ガリバー酷くない?」
「貰えるだけいいと思えロージャ」
俺は一人ひとつだけ取れと、ちゃんとはっきりした声で伝えたロージャはからかう様に途中で遮るように言うことを含めて酷くないと笑うが奢りなんだから文句は言うなとつけ足した
LCCの確かエドと、ヴェルギリウスとファウストの三つを残して軽い時間遅れの昼食を取っていた時
「お待たせいたしました」
ファウストの淡々とした報告が聞こえた
引き継ぎや伝達諸々で時間が掛かったらしくやっと三人が戻ってくる
汗や海水の水に濡れて明らかに遊び呆けていた事が分かる俺達とは酷い空気感の差が出ていた
〈お疲れ様、大丈夫だった?〉
「えぇ此処から先のT社の区域への移動は大きな問題は出ないかと」
〈それは良かった〉
管理人は、ファウストに向かってLCCとの話し合いの結果はと聞き特に大きな問題は起こり得ないでしょうと管理人の安心感を優先させたような言葉選びをした
ヴェルギリウスがこちらを見ている気がするが………まぁ渡しておこう
「まぁお疲れさん、話し込んでただろカロンも食ってるしヴェルギリウスもどうだ?エドさんの分もあるから………時間的に今から着替えるってやってもだし」
真っ先にファウストからヴェルギリウスとエドにそれぞれ押し付けるように渡した、今からエドを除いたとしてもファウストとヴェルギリウスそれぞれ水着に着替えてはしゃぐのは難しいだろうし
俺たちが遊んでいる間ずっと仕事詰めてたんだもんなと思いながら、まぁこんぐらい色々やっても良いじゃないかと言いつつまだ使ってなかったフラッグを持った
「食べ終わってから、フラッグ取りでも此処にいる全員でやろう 管理人どうだろうか?」
フラッグ取りは当然ヴェルギリウスが、優勝した