バスの囚人に転生したぞー!   作:カンジャリ

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肉斬骨断 5.5章
入区注意


「あー海ほんっとうに楽しかったー、またそういう感じの無いのかなー」

「遊び歩くのが目的じゃないんですから、あるわけがないじゃないですか?」

「もうっイシュメールも楽しんでいたくせにー」

 

まだあの時の感覚が抜けきっていないロージャが、このバスの行き先がまた遊びのようなものであれとぼやきを吐いてイシュメールに小言を言われる今日のとある日

T社の区………そっちの裏路地に入る前当然、U社の裏路地を経由する基本何処かの裏路地と何処かの巣が隣接する事はあまり考えにくいから

もしかすると特異点的に、裏路地隣接していたほうがいいとかそういう理由でわざと他の区の裏路地と隣接させるように巣を作っている場合も考えるだろうか?

 

「ガリバー少しお時間よろしいですか?」

「まぁいいぞ、特に何も業務は無いよな管理人」

〈うん無いよ、あったらファウストも話さないだろうし〉

 

そうやって目まぐるしく変わる外の景色によって示される路地裏特有の轢き逃げも辞さないスピードを見て感じていれば何人かに声をかけていた様子が見えていたファウストが今度は俺に用無しで話しかけてくるわけが無いため何かあるだろうと思いながら管理人に声をかけた

管理人は、業務はないと言いつつファウストが主導している面が多いように見られても可笑しくない発言をしている

 

「おいおい、まぁ管理人がいいならいいやさてファウスト結局なんの用なんだ?」

 

うん確かに、メフィストフェレスのアラートやら異常やら含めるとそうかも知れないがそれでいいのか管理人?と思わずおいおいにたくさんの意味を込めながら改めてファウストの方へ向き直った

ファウストの目線は、武器として押し付けられたカンテラへと既に移っている目を見て話せ

 

「これからおおよその目安として2〜3時間後U社の区よりT社の管轄の区へ移ることになりますが」

「うんそうだな、流石にカロンももう迷うことは無いだろうし………予定通りに行けばその通りだ」

 

2〜3時間後と聞いて、俺はずっとつけていた腕時計を見てこの時間からさらに睡眠時間が間に挟まることも無いだろうと考えてこのバスの特徴である予定通り問題がなければを強調した

 

「前のU社の巣での、待機時受けた話からの伝達になります」

「あぁT社から、話があったってやつか裏路地から気をつけるなんてちょっと珍しいな」

 

俺はファウストからの言葉にあぁそうかと思いつつも、そういうことは巣の手前側から始まるもんだと思っていた(裏路地なんて翼があーだこーだ言うもんでもないし)ので首を傾げていれば

 

「………」

 

妙な魔を置いた、知ったことでも知る由でも知る理由も特に思いつかないものであるけど

 

「T社関連があると思われる、イサンとヒースクリフにはもう既にお伝えしてますが」

 

そして間を置いたファウストは、本題を話始めるT社に元々関わりがある人達が問題があるらしい俺はあの質屋にぶん投げられたT社のブランド品らしい腕時計を時間を見る以外の意味合いで見始めた

まぁこれを持っていて、関係ないとはあまり言えないのは当然だろうとも思うし不自然ではない

 

「他の囚人と違って、イサンとヒースクリフと俺は注意点が幾つかあるってことか」

「そうなりますね、お伝えします」

 

ファウストから聞いた事はこうだった、リンバスカンパニーから支給時間を使うためそれぞれ本人が元々T社の区ひいては巣で保持している時間を使ってはならない事そして色の制限だ

 

「持っている時間は、わかるが………色って確か裏路地から入って巣に近づくまで分からなくないか?」

「そうですが、平然と火を持ち歩ける事が可笑しいと考えればよいかと」

「あぁ火か………、けどどう消すんだ………わかんないからずっとつけっぱなだったんだけどさにしても消えないなコレ」

 

目立たない様に外套かければ大丈夫か?とカンテラに元々付いていた布をカーテンの様に広げて被せればファンタジーの様に青色だけ脱色した様に色だけ失せた火が見えた………完全に消える訳じゃないんだと内心思ったがファウストもしばらく考えた後一応これでいいだろうと考えたのか

 

「これで問題ないかと思われます、念の為外套が剥がれないようにピン等で留めてください」

「安全ピンは三つぐらい使うかぁ」

 

色という面ではまぁ良いだろうと、判断したらしいだが風等でめくれるとどうかとのことであり俺はまぁピン留めしていればいいだろうと外套同士を上真ん中下と安全ピンで固定した

 


 

そうやって各種無事立ちいれる準備を行い、T社裏路地を進んでいくなんだかアハ体験のように徐々に色が褪せていく

ここまで自然に色が消えていくとなると、巣外から来ていてもあんまり違和感が消えていくかもしれない………いや九人会の人達は結構文句言ってたな、無くなったからこそ際立つものということもあるかも知れないし寝ぼけて色認知が更に疎かになってピーマンもパプリカ間違えたりとか普通に面倒だったりする

カレー粉とかの各種粉類とかめっちゃ間違えかけたし

 

「うーん色の変化は無いから問題はなしか」

 

備え付けられていた布を被せ続けていた武器として扱えと渡されているカンテラを見るぼんやりと火こそはヴェール越しでも見えるが色は最初から最後まで今いるここよりも遥かに色褪せた状態のままで変化はない

当然布を剥がせば、あのガスバーナーかアルコールランプで見るようなそうでもないような青い色をしているだろうけど

 

外から見て、少し速度が違っている人達がいるあたり色以外でもT社の区特異点の影響下らしい光景が裏路地の段階で見えてきた

 

「やっと来たか………」

 

俺が適当な事をしている間に、ヒースクリフがぼやく刀と刀がぶつかり合う時期が訪れたのだろう

イサンとファウストの難しい話を二人を先生として聞く事になるロージャとグレゴールやらヒースクリフのいつもの言動に皮肉として返すことやら

 

情報が足りない接触情報やら

 

取り分けて何ともない光景だ、期待するわけでもないものだプシュと空気が抜ける音がする………そう言えば補給が薄い気がしていたがエンケファリンの残量は足りていたのだろうか?

そんな事を思っているだろう集団に目を向ける、剣の撃ち合う音や悲鳴があまりに響くコレで周囲の住人が飛び出してこない辺り裏路地では日常風景なのだろう

メキシコとかアフリカとかの、俗に言う治安の悪い国に行った時も大体おんなじ感じだったし明らかに遠くからなら発砲音にも反応が薄い

俺が彷徨いたのは観光客用の所じゃなかったってのもあるが

 

「うーん接触しなきゃならない目標が居なければ、こんな所降りることも無いんだが………今完全にお取り込み中って感じだよなコレ」

〈ガリバー流石に、コレは修羅場と言うべきだと思うよ………〉

 

ぼんやり目の前の光景を見て、ぼやいた言葉に何も思うことがないだろう管理人が反応してお取り込み中という生易しい言葉じゃすまないだろうと漏らす

 

「アレは黒雲会ですか………?」

 

イシュメールは、そんな中で少しでも生産性のある会話をということか純粋に疑問なのか今目の前で戦っている一つが黒雲会ではないか?と口に出している

 

〈うん、そうみたいだけどいったい誰と戦っているんだろう〉

「まぁ、抗争だろうな」

 

うん抗争なのは見てわかるけど、問題は相手が誰なのかと言うことなのだが

 

「確かこっちからの要請で近づく必要があるとかあったよな、早くしないとうっかり死んでたりとかもあり得るんじゃないか?」

「………接触対象の戦闘能力によるとしか現状では答えられない」

 

向こう側に聞かれるかもなぁと思いつつ、近くに居る人だけに聞こえる声量に気をつけてこっちが接触しろと言われた人間が今起きている抗争で死亡する可能性は早くしないとどんどん高くなるのではないかと口にすれば、ムルソーはその対象の戦闘能力等によると補足を入れた

 

うん実際に接触対象は、接触対象=友好的とは限らない今回も戦うことになるだろうし

ガヤガヤと声がする、服に血をつけ少しの切傷を負いつつも此方の集団としてそれなりに多い人には目が行くようで………

抗争中だろうと手が空いた人が、寄ってくる

 

ヒースクリフが、バットを構える目立つ姿をしていずとも自然と寄ってきていただろう

 

「通行料一人当たり50万眼用意しろ」

 

ゴロツキがすることなど大抵同じだと言う様に、ヒースクリフデットラビッツで似た様なことをやっていたのか軽く話した通りの流れとなった

 

今お忙しいだろうに、なんともまぁ商根逞しいと言うかなんと言うかという感じである

 

黒雲会のレベルや戦力から見て、交通料を払う前にメフィストフェレスで轢いて飛ばせそうなものだが(ヴェルギリウスとか、こんな奴らトレインしてくるなとか不機嫌に赤い目を向けられそうだけど)

 

ドンキホーテが、目についた人が管理人にとっては今回の目標に関わると判断して情報収集の為に通行料関係なく敵対することになるだろう

 

「………うーん抗争の恐らく劣勢側に助力する流れになるのか?」

 

3つ4つ組み合わさった、複雑な勢力図だったらさらに面倒だからせめて2つであってくれとわかってない風に言いつつ視界の色が変わることになる

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