バスの囚人に転生したぞー!   作:カンジャリ

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リスの貯蔵庫

「何こんな時に、寝てるんであるかっ!?」

「ヘぶっ………あー血でたなこりゃ」

 

ドンキホーテの脳に直接響くような軽快な声と、鼻辺りを中心に広がる痛覚に鮮明にならないまま目が覚まされる

シンクレアがやられたみたいに、ドンキホーテに殴られたか?と思いながら顔から出た血を制服の袖で拭った

比較的呆れはするだろうがマトモな起こし方をしそうなシンクレアも、グレゴールも、イシュメールも、カジノのドアの雪崩の一部になっていたかと思いつつ

 

「ドンキホーテ何が起きてるんだ、ロージャは勝つだろうと思ってそれまで休んでたんだが」

「そんなこと言ってないで、早く入るであるっ!?」

 

殴ったのは誰だということも無いまま

俺は鈍い痛みと微睡みが残った状態で、血を拭った方の手首を無理やりドンキホーテに掴まれ壊れた扉からユロージヴィのボスであるソーニャとすれ違った

この先に残るのは、マリアッチのボスのアイドと脳ごと潰された鉄工会のボスだけだ

 

〈ギャンブルに勝ったのに………〉

「交渉のテーブルには、武力がないと始まらないよ管理人

ギャンブルの時点で、死体が一つ出来上がってるじゃないか?」

 

アイドは、この部屋に隠していたのだろう部下を呼びつけその騒ぎに最上階を牛耳っていた鉄工会の所属も次々と現れる

鉄工会の方はボスとなる頭はなくなっている………

 

混戦には、なるか 

 

流れどうりのギャンブルの正当な結果とはいえこいつらのボスを殺してるのは、少し痛いなるべく敵の攻撃を敵へぶつけるイメージで動こう

 

結局

 

ぽんぽん派は、願望力

マリアッチは、戦闘でのちゃぶ台返し

ユロージヴィは、ギャンブルの勝者を見届け近道に

鉄工会の傾向は見えないが、最上階に牛耳っていた辺りとギャンブルが終わった辺りの速さからマリアッチと同じ様なものだろうか

 

誰が一番、表上お行儀よく見せて裏で汚せるかの競争をしていたようでそういう意味では、俺が見た全く同じ姿でカジノ会場を見事なミンチで飾った鉄工会が優勝として良さそう

そんなこと考えても、意味はない

 

この戦闘下では、アイドは逃げ生存はする………いや都市では死亡してても死体の使い道がある状態では警戒すべき

生きていても、意味がない場合も普通にあるけど

 

周囲を見回せば、囚人側は重傷者はいるが死人は出ていない

他の構成員も、粗方掃除は終わっているアイドもそれを理解しているのか向かってくる全員を相手にしながら掃討ではなく、逃走の意思を固めていくのが手に取るように理解できるとてもあからさまに見えた

 

「えっと、追わなくてよさそうですかね………?」

 

管理人が、戦闘を終えたと判断し全員の人格が剥がされた瞬間シンクレアは不安そうにそそくさと撤退していくボス含めたマリアッチたちの背中を見ている

 

「まぁある程度実力者は配置していただろうし、直ぐに再配備して突撃ってのも無理がある話だろう

それにぽんぽん派とか、壊滅させたが………あくまで目的は黄金の枝だからなそれさえ取れれば相手はしなくていいぞ」

「そうでしたね、なんか色々やってましたがそうでしたよね???」

 

俺の発言でシンクレアが思っているのはここまでの道中だろう

質屋が使えなくなり、ぽんぽん派に追われ、流れでぽんぽん派を壊滅させた、カジノの1階にぽんぽん派として入るが管理人渾身の願望力全消費スロットで警備員に目をつけられ、ルーレット備え付けの願望の箱ごと1階クラッシュ、シンクレア渾身のマラカス基礎学、良秀の残酷描写講座

………コレが潜入任務かぁ都市って広いなぁ

 

「地下まで行けるんなら、コレでいいんだよ多分」

 

そうでしたよねと強く自身に言い聞かせるように発言するシンクレアの方から、気まずそうに目を逸らして開いているエレベーターに乗り移った

 

エレベーター内部では、ロージャがなんで願望力無しであのギャンブルに勝てたのかとソードが真っ先に疑問をぶつけた

 

願望力無しで勝てた理由は、むしろぽんぽん派が願望力ありきでとして鉄工会が警戒していたから何故勝利できると確信していたかは純粋に理由はないと言うだけ

50%のイーブンだろうと、1回勝負で勝ててたらそれは観測上100%としか映り得ない、それしか事例がないのだから

 

もし何回もやっていたり、定期検診で触れられたifではギャンブル自体に敗北していたこともあるだろうけどそれは知る由もないし

 

「私は昔から自分に対して自信があったから」

 

そう言い切り、エピとソードに願望力は本来願うだけの力で意味はないと伝える

意味はないことは無いけど、効きやすさの問題になりそうだと思うじゃないと管理人がジャックポット当てたけどロージャはそのまま当てられるのって問題になるだろうし

 

「他の奴らが何が喚いたって、全部出鱈目だって!聞き流せばいいの」

 

ただ単純に他者からの数多の願望を受け止め、方向性を変える願望の器にはなり得ないと言うことだろう

明らかに聞かなきゃよかったと言う顔をする、イサンとシンクレアをおいてファウストが都市で一番の天才と自称しているのもありほぼ唯一ロージャの話に簡潔に賛同していた

チーンと、到着を知らせる音がエレベーターから鳴り重々しく扉が開く

 

箱の外は、暗く開けた瞬間から中に土が入った

目の前にはまだ掘り進める、ツルハシを振るう音とまばゆい光を放つ金庫が鎮座している

四勢力の話しぶりから、ユロージヴィ除いて地下に入るのは前のカジノ管理者となる為

死ぬ前に使えず、せっせと貯め込むだけ貯めた物が残されている状況と見た

 

警備員から、身分を証明するものが無い為隠れながらも声を抑えつつ雑談をする

ロージャの死ぬ前に大量のお金に埋もれたいと言う事に

 

「俺は、こういう金庫を見ると死ぬ前に全額使い切りたいなと思ってしまうな」

「いいじゃない?それも、金は回り物とか言うし〜その分私の手に渡ってくれば大歓迎♪」

「浪費家ですか?なら、ロージャさんの考えの方がマシですね」

 

死に際に大金を持っていたと言う事実が、相続とかで望んだ人間に受け継ぐ事が分かっているのならばまだしも

使えることがない死んでいる状態なのに、大量にある金とかの意味がなくなった物体が重荷になりそうでなんか嫌な感じがある

 

まだ、色々と年としても若いからかもしれないけど

 

イシュメールは、金庫に関する会話に呆れ俺を浪費家か?と質屋で投げつけられた持っていた時計を一瞥してからロージャの方がマシだと言っている

………そこまで浪費家の考えか?生きてる限り金は必要だし、ちゃんと収支考えて回ればいい事を前提に死ぬ前には金入らないだろってだけなんだけど

 

まぁいいか、囚人としての諸々も俺には金と同じくそういうもんでしか無いから考えなくても

 

 

 

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