バスの囚人に転生したぞー!   作:カンジャリ

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鯨肉は、一番ベーコンがいい

「おいっ早く準備しろっ管理人様を待たせるなっ」

「藍色の老人の目から見ても、潮時は近いみたいだし………遅れたら次は無いだろうな」

 

小さな小舟で、何を準備するのだと言うところだがまぁ囚人全体がざわめきたつ程度にはやる事はあった

蒼白な鯨に向かうまで、船に振り落とされない様に縄を用意したりとかイシュメールは相変わらず銛を研いでるしなぁ

 

「本当にあの作戦を決行するんですか………」

「文句があるなら、決めた管理人様に」

 

シンクレアは、今から行う事に準備をしている内に現実味が帯びてきたらしく震えていてイシュメールは、簡潔に切り捨てていたうん今回の章での通常運転だ

 

俺は思わず、目を細めてその光景を見る

 

「ガリバー、面白いものでも観ました?」

「うん、いつも通りなのは変わらないなって」

 

目を細めてぼーっとしている所に何を思ったのかホンルが面白いものでもと声をかけてくる強いて言えばいつもと変わらない光景に近い事が面白いと言えるだろうと思い適当に返答をして次々と来るウーティスの自己満足な命令に従う事にした

 

「………やっぱりオールか」

「イシュメールからも、藍色の老人からもエンジン気をつけて使え言われてたからな」

 

イシュメールが真っ先に船に乗り、それぞれ不安定な小舟に囚人たちが乗り込み最後に乗った管理人も含めて全員がそれぞれ最終的な練習の意味も含めてオールを持つ

操作できるエンジン付近に陣取っているファウストは、特に動かす様子も見せず今からの船操作は殆ど人力での動力で行うことになるようだった

 

パチャパチャと音を出してゆっくり境目を越える

 

水の色は、墨汁を無理やり灰色に近づけようと白を微かに入れたような色をしていた

粘着質ではないだけ、まだ体感的な嫌悪感はマシ………というよりは漕ぐオールが重くなる

 

〈………何か浮かんでる気がするけど〉

「あれは………島でしょうか?なんだか多いですね」

「取り敢えず何すりゃいいんだ?取り敢えずココは波の影響下ではあるんだろ」

 

管理人は、遠くを見る

俺も近くの水辺から遠くに目線を移せば様々な物がボコボコと浮き上がっている

それに対して首を傾げつつ、藍色の老人の指示もなく何をすればいいのか分からないと言葉を漏らした

 

「この障害物を避けて座礁を避ける事こそがこの波の中のルールかもしれないな」

 

何をすればいい?に反応してこの多数の物体を避けることこそこの波を超えるためのルールだろうと仮定をウーティスは示す

………暗礁といえども、それがこの波のルールとして敷かれているとすると越えたらその場所からおそらく綺麗さっぱり消えるのだから普通に考えても鯨などの生物の可能性が高いだろうにやっぱり少し思考の凝り固まりがあるのだろうか?

 

「何か感じるるものあるかダンテ」

 

イサンは、ウーティスの言葉を聞きつつもそこに目的の黄金の枝が無いと苦難の意味が無いと聞きダンテは朧気な気配を感じようと悩み始めた

途中でヒースクリフとファウストの漫才が挟まったが………都市みたいに変な構造物もないだだっ広い所だから感じやすいって所だろう

 

ダンテが指し示した所に、やっとファウストが船に備え付けられているエンジンを弄り向って

イシュメールが起動の制御を行った

 

「あっ………」

 

近づく内にイシュメールの鯨取りとしての、最後の記憶が鮮明になってきたのだろう

そうここだ、ここだと思考を囚われて瞬きする瞬間もないほど目を見開いている我々はきっとエイハブ船長がした時のと同じような事をする事になる

 

いつも通りの、言い合いをした後

 

鯨の上に乗る、何となく靴のつま先を整えるように下の鯨を何度が蹴るこの後ドンパチするのだからそこまで問題はないだろう

 

腕に巻き付けていた、カンテラの紐を緩める基本的には人格を被せられるようになったが………まぁ管理人の判断次第で囚人状態のまま戦う可能性もある

 

「総員、人魚を呼び込むぞっ!」

 

中から外に出ているのか?外からの中に出ているのか?気分の悪さはもう無くなっただけれども頭の中のモヤは晴れない

ビリビリと、鼓膜に響く何級かも分からないフィクサーのイシュメールの声が響く

俺はウサギとして、目の前の人魚を狩るべき草と見なした

 

特異点や諸々の詰まった、スーツに備わった筋力伸縮を利用して人魚の群れに突っ込む

 

「ふぅ………U社の太湖は色々あるわねぇまぁ今回の依頼は管理人を守ること!ツヴァイらしくやってきましょ」

「守る盾としての職務を忘れない様にロージャさん」

 

視界の端に、青い衣装に身を包み暗い雰囲気をなるべく和ませ護衛対象に対して緊張などによって体を凝らせないように慣れた手つきで迫りくる人魚を殴打し動きを鈍らせる

 

それをファウストが、おちゃらけたと判断しロージャをたしなめつつヒレの部分が切断され人魚はその場で跳ねるだけの存在となった

 

今更なのだが、分類的にはフィクサーが多くなるあたり大体の荒事はフィクサー管轄になるらしい………本当にそれだけだったらある意味平和であるが

 

*フィクサー以外に荒事を専門にする人が多い為

 

大体荒事で成り立っているからな………交渉の基礎土台は武力とはよく言われるが土台むき出しな様相が多いものだ

目の前で、ふっ飛ばされた人魚が飛んでくるその人魚は体の原型が滅茶苦茶になっておりもう切り捨てる前に息は絶えていた

 

「問題はないようだな」

「流石サイチーム荒々しいっ」

 

サイチームの人格は今の段階では、ムルソーしかおらずこの肉塊を作り上げたのも彼であったようで端的に飛ばされた人魚で被害を受けていなかったことを問題がないとだけ形容し俺はウサギチームらしくサイは仕事が荒いと即座に言う

 

その後すぐにまた、人魚が飛んできたがわざとしていないかと心の中で疑う事になる

 

「にしてもR社その他と共同作戦とは賑やかな物だな………いったい幾ら使ったんだ?」

「気になりますけど、目の前の仕事に集中しましょうよ」

 

身を守ることか?それとも全員の防護か?だいぶ今回はツヴァイ協会のフィクサーが多い様で内々で話が盛り上がり始めている

メンバー的には翼の羽、それを傭兵として雇ってる様子になるのだから大分眼を使っている様子に映るだろう

 

殴打武器と、斬撃武器それぞれの動き方は異なるが守るという基礎動作は通じているツヴァイとしての動き方がしっかりとされていた動きだ

 

「あの女は、どうなってんだ?」

「知らんな!海に精通してることだけは確かで海女とは言えるだろうなっ」

「鯨か、下手すと人が人魚へと変質するその消息は見おかずは」

「変・人・殺 なかなかになりそうだな」

 

もう一つの大きな括りのフィクサーの協会の集団、セブンはイシュメールの嵐のように鳴り続ける声にヒースクリフの様に耳を塞ぐものもあれば

鯨という未知に対しての知見の深さや、芸術になりそうなど様々な意見を交わしつつよりよい討伐法を模索して行っていた………

 

「いやセブンの皆さんっそれが分かったら手遅れですよっ!?」

 

シンクレアは、別のフィクサーとしての人生を歩むようにされていても良秀の言葉が理解できているようであるが………

まぁ同作戦のものとして下手に人魚になれたら、人手が減り敵対者が増える為良くはないだろう

 

「裏路地じゃなくてもこう何ですね〜」

「他のフィクサーや翼の羽、こうも賑やかだと楽しくなってしまうであるなホンルくんっ!我が剣技でも見て楽しめばいいではないか?」

「ふふドンキホーテさん楽しみにしてますねー」

 

セブンやツヴァイのフィクサーでもない俺たちのように羽根でもない、フィクサー2人はその光景を冷めた目か興奮に満ちた様な対照的な雰囲気で眺めていた

俺は、そんな風に眺められるほどこの戦闘にも余裕が出てきたかとひたすら目の前の人魚を斬っていくが血が大分黒い………この海の色は人魚の血からでも出来ていそうだ

 

〈………イシュメールこれでいいの?〉

 

管理人は、ある程度一掃した人魚達の残骸の中でもう起き上がるものはいないと判断し人格を剥がす

同時に、肉体の損傷も直り筋肉萎縮の負荷は掛からなかった連続で使われるダンジョンだと多少は感じるが………

 

「えぇ、もうココには用はないです」

 

イシュメールは、真っ先に鯨から降りボートに乗り込み定位置につく

死亡者こそ出なかったが………これを何回も繰り返せばその内出ることにはなるだろうと全員が薄々感じながらも

 

囚人全員が降りてボートがイシュメールが次の鯨へと向かおうと理由もなく言い出した瞬間

 

ヒースクリフは、周囲の囚人の心情と不満を代弁するようにイシュメールの胸ぐらこそ掴まないが強い口調で問い詰めた口を開いたのは管理人の言葉でこそだけど

それは海の唄の話、U社の禁忌の実録等を不可にするならばそりゃ口頭で伝える術としては唄は極めて実用的だ………まぁこの唄が広まっているということ自体

 

何回か蒼白な鯨が一匹な特別な物では無く都市に来ているか、逆に蒼白な鯨に挑んで命からがら生き残った人間がその唄が成立するまでに何人も居たかの恐らく二択である

………唄の様子から、わざわざ蒼白の鯨を叩き起こし呼び出す様な物で会わない様に避ける為の物とは思えない辺り人は惹きつけるのは確実だ

 

俺は何となくではあるが各地の伝承等を調べるのは好きだった、そういう伝承は割と生活に結びついている物でどの国でも毛色は異なるが根本は変わることはない

今そんな事を思い起こしても、意味はないけど

 

「落ち着けヒースクリフ、きっちり決まったルールと唄とは違うって言うけどU社の禁忌は記録だ

それが出来ないのなら、唄はその間を縫うために作られたあぜ道だ多くの人間が踏んだ跡だろ」

「そう言ってもなぁ!」

 

ちょっと珍しく、俺は言い合いに口を出す

イシュメールに、完全に同調するわけでもないが………今回何かやって何も無くてもそれは無駄骨ってだけで他に何がある訳でもないだろうに

するとヒースクリフの矛先が、明確にイシュメールから俺へと向かうが………

 

「確証?私が経験したんです、何も分からない青い航海士時代にその身をもって!」

「………」

 

叫びのような声が、響きヒースクリフは黙り込む

一通り吐き出したあとまぁ無理やりまとまりを持って次の鯨へと向かうこととなる

 

そうして生きて死んで、蒼白の鯨が現れるに相当しい舞台を用意していく

空気が淀み、荒々しい様相なのに何処か静かし思えた遠くにそして近くに藍色の老人の船が見える

 

もう蒼白な鯨は、きっと目の前にいるのだろう

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