なんでピックアップ仕事してくれないの?ねぇ?どうしてくれるの?アロナ?もうシッテムの箱ぶっ壊すしかなくなっちゃったよ。
《キュイーン》
ドゴォォォォォォォーン!!
ブラックマーケットのとある市場で金髪、金色の羽根を持った一人の少年がレールガンを振り回し大暴れしている。
「くっ……!」
「は、早くブツを持って逃げろ!もしコレがトリニティにバレたら終わ「執行!」ぐぁぁっ!?」
「チィッ!…マーケットガードを呼べ!アイツらを相手している間の逃げ…「執行!part2!」ガッ……」
「ヴェハハハハ!神の裁きから逃れられると思うなぁ!」
人型のロボットが歪な形をした弾丸を持ちアチラコチラへと逃げ回り、逃げたロボットを少年はレールガンで撃ち抜いていく。
「残りの奴らも早く出てくるがいい!違法改造した弾丸を全て我に渡すならスクラップにはしてやらない!」
「悪かった!悪かった!この通りだ許してくれ!」
「お、おれも!弾丸はすべて渡すから許してくれ!」
少年の言葉に臆したのか次々と逃げていったロボット達が目の前に現れ、持っていた弾丸を全て投げ出す。
「ふん、手を煩わせよって……コレで本当に全部なんだろうな?」
「は、はい……!」
少年は弾丸を一個一個、大きな麻袋へと詰め込んでいき、全部入れ終わったら弾丸の数を数え始める。
「53万1883…53万1884…53万1885。…生産された量が全部で53万1886…おい、1個足りないぞ」
「は!?な、なんで…全部持ってきたはず…!お、おい!他の奴らが隠し持ってるんじゃないのか!」
「い、いや持ってねぇよ!コレで全部だ!お前こそ隠し持ってるんじゃないだろうな!!」
「はぁ!?ちげぇよ!そんな事…!「全員黙れ、煩わしい」ひっ…」
「もういい、全員スクラップにしてやる」
「ま、待ってくれ!なんでも…なんでもするから命だけは助けてくれ!」
「……命を奪える弾丸を生み出しておいて自分の命を助けてくれは筋が合わないんじゃないか?」
「いや、命を奪うつもりは…!」
「あの弾丸はヘイローを持っている人物に対してもかなりのダメージが与えられる物だ。心臓や脳みそに当たったら死んでしまうようなものだぞ」
「そ、そんなものを作るつもりは「作る気がなくても作ってしまったという事実がある」……っ」
「その事実がある限り貴様らは罪から逃れることはできない」
《チャージ完了》
少年の持つレールガンから機械的なボイスが発せられ、銃口をロボットたちに向ける。
「お前……何を……!」
「どうせ、連邦生徒会やヴァルキューレはまともに取り合わないんだ。ならば
少年がトリガーへと指をかける。
「執行」
そう少年はつぶやきロボット達は音も立てずに目の前から消え去った。
_____________________
「なかなかに便利だなポータル機能っていうのは」
ジャッジメントに備わっている機能の1つ。
『ポータル機能』
その名の通りポータルを指定した位置に作る。
バッテリーとんでもなく食うからあんま使わないけど……悪人といえど流石に殺すわけにはいかないのでアイツらをヴァルキューレの独房に叩き込んでおいた。
はぁ…まったく変な弾丸作りおって……
「……そういえば残り1個は一体何処に行っ………あ、あった」
足元に歪な形をした弾丸が転がっていた。
やべ、灯台下暗しじゃん。
足元にあった弾丸を麻袋へと入れる。
「よしこれで全部だな……というか、結構暴れたしマーケットガードが……」
「居たぞ!アイツだ!」
「武器を下ろせ!無駄な抵抗をするな!」
「はぁ…来たよ…」
大きめの盾を持った黒いロボット、マーケットガード達が我に銃口を向ける。
よくも
「貴様ら!
「黙れ!さっさと武器を下ろして地面に伏せろ!」
「鉄屑共めがぁ……!スクラップにしてやろうか!?」
とは言ってもいちいち戦うのも面倒くさい、だからといって捕まったら捕まったで面倒くさい。
……撒くしかないな。
ポケットからバイクの絵柄が描かれたカートリッジ、バイクカートリッジを取り出しジャッジメントのグリップ部分にあるスロット部分へ差し込む。
すると、ジャッジメントはグリップなどの銃としてのパーツを内部へと折りたたみ、タイヤやヘッドランプを銃のパーツと入れ替わるように露出させる。
徐々にレールガンの形からバイクへと変形していき…
《変形完了》
と機械的なボイスが発せられる。
「な、なんだアレは…さっきまで銃の形をしていたのに…急にバイクへと…!」
「折角だから教えてやろう!コレは我が作った武器ジャッジメントだ!このジャッジメントには様々な機能があり、他人に成り代わったり、指定した位置へとポータルを繋げたり、このようにバイクになったりできる」
「まぁ、まだ機能はあるが、いちいち見せてはいられ…「アレを売ったら軽く1000万は超えるんじゃないか!」……は?」
「いや、3000万くらい行くと思うぞ!」
「おい、貴様ら……!」
「3000万なんてちゃちな値段じゃないだろ!5億くらい行けるだろ!変形武器なんてキヴォトスに無いんだぞ」
「「おー……!」」
「………」
いきなりクズ共が我のジャッジメントの値段を予想し始め、勝手に盛り上がり始めた。
大声で10億だの20億だの………コイツら…我の発明品をなんだと…!!
我は……
「おい!クソガキ!そのバイクを置いていくなら見逃してやる!さっさと置いて消えろ!」
「…………るな」
「おい、聞いてるのか?」
「………ふざけるな」
「あ?なんつ…「ふ ゛さ ゛け ゛る ゛な ゛ァ ゛ァ ゛ア ゛ア ゛!!!」…っ!?」
地球の裏側まで届きそうな声でブチギレていた。
自分でも驚いた。ここまで我はデカい声出せるんだなと。
……そんなことはどうでもいい。
「我の発明品はアイツらを…家族だった奴らを助ける為に作っているんだ!それを金として見るなァァァァァァアアアアアアア!!!」
「知るか!そんなこ「黙 ゛れ ゛ェ ゛ェ ゛ェ ゛エ ゛エ ゛!!!」…コイツ…!」
「ぶっ殺してやる……!!!」
ジャッジメントはバイクになっているのでまたレールガンに戻す時間はない。
我は怒り任せに地面を思いっきり殴りつけ、地面にヒビを入れる。
殴りつけた瞬間は何も起きなかったが数秒たった後ヒビが広がっていき、やがて巨大な地割れとなった。
いきなり足元が崩れ対応ができなかったマーケットガード共は地割れの中へと落下していった。
「はぁ…はぁ……ゴミ共めが…図に乗るなよ…!」
……増援が来る前にさっさと離れよう。
バイクへとなったジャッジメントへ乗り込みその場から走らせる。
あのカス共が…!ふざけやがって……!
我の……
いくら治安維持部隊だとは言っても所詮はブラックマーケット、ゴミでしかない。くだらない。
……落ち着け、
「はぁ……よし、気分を切り替えトリニティに…………ん?」
トリニティに帰ろうとしたが、視界の端に映った人物へと気が向けられる。
「アレは……阿慈谷ヒフミ?……何故ブラックマーケットに……」
そういえば、桐藤ナギサが阿慈谷ヒフミがブラックマーケットに居るだのどうだの言ってた気がするな。
……ん?阿慈谷ヒフミ?トリニティは今って……授業してる時間帯だよな…?
………アイツ授業を抜け出して何をしてるんだ……。
「………おい、阿慈谷ヒフミ」
「ひゃい!?え…し、
「…ここで何をしているんだ?今はトリニティでは授業中なはずだぞ」
「え、えっとそれはですね……」
「見つけたぞ!」
突如不良が現れ、大声を上げる。
視線は阿慈谷ヒフミにあり、恐らく探しているんだろうなと言う雰囲気はある。
……が碌なものではないだろう。
「ま、まだ、追ってきてたんですかぁ!?」
「当たり前だ!目の前にある金を拾わないバカが何処にいる!」
「……なんだコイツら、君のファンか?」
「違いますよ!さっきから、ずっとこの人たちに追われているんです……」
「はぁ……だからブラックマーケットには行くなって……」
「ご、ごめんなさい……」
「おい!なんだお前、どけ!アタシ達はそこのトリニティの生徒に用があるんだよ!」
「いや、隣のやつもトリニティの制服を着てるぞ」
「本当だ……ならこいつも捕らえるか!」
「……なんか我もターゲットにされたのだが」
「あうぅ……取り敢えず逃げないと……!」
「はぁ……後ろに乗れ、さっさとブラックマーケットから抜け出す」
「わ、わかりました…!」
阿慈谷ヒフミが後ろ乗ったことを確認し、その場から急いで離れる。
「逃がすな!」
「人間の足でバイクに追いつけるかよ、バーーーーカ!!」
「アイツっ…!」
「
「ん?あぁ、すま………!?ヤバい!!」
「きゃあぁ!?」
前方に"6人組"の奴らがいることを視認し急ブレーキをかける。
その衝撃で阿慈谷ヒフミが人の方へふっ飛ばされオオカミ耳と衝突する。
……やらかした。
「大丈夫?」
「ご、ごめんなさい……ありがとうございます……」
「急に吹き飛んできたけど何があったの?」
「それは……そこの金髪の人のせいです」
「いや……すまない……」
少し怒りを孕んだ目で我のことを指さす。
『あれ……その制服は……』
「待てやぁ!!!」
「うげ、追いかけてきやがったよ……」
さっきの阿慈谷ヒフミを追いかけていた2人組が苛立たしげに声を荒げる。
すごくうるさい。
「どけ!アタシ達はそこのトリニティの奴らに用があるんだよ!」
「あ、あうう……わ、私の方は特に用はないんですけど……」
「我もないんだがな」
『思い出しました!その制服……キヴォトス一のマンモス校の1つ。トリニティ総合学園です!』
赤いメガネを掛けているホログラム上の奴が声を上げる。
その言葉を聞いた2人組のチンピラはにやりと笑い。
「そう、そしてキヴォトスで一番金を持っている学校でもある!だから拉致って身代金をたんまり頂こうってわけさ!」
「拉致って交渉!なかなかの財テクだろう?くくくくっ」
馬鹿かこいつら。我はまだしも阿慈谷ヒフミを拐ったら桐藤ナギサがミサイル撃ちまくって交渉にもならんぞ。
なんなら正義実現委員会も投入させてPTSDになるのがオチだろ。
「どうだ、お前らも乗るか?身代金の分け前は……」
「そんなことより後ろを見たほうがいいんじゃないか?」
チンピラ達は首を傾げる。
バスッ!バスッ!
その背後からオオカミ耳とゆるふわっぽい奴が容赦なく銃器で殴打を食らわせる。
「「うぎゃあ!!」」
「悪人は懲らしめないとです☆」
「うん」
チンピラ達は気絶した。
しばらくはこのまま起きないだろう。
「あ……えっ?えっ?」
阿慈谷ヒフミは状況の整理がついていないようで困惑している。
……我も若干困惑している。
そんな我らを見てなのかピンク髪の奴が話しかけてきた。
「うへ~、お二人共大丈夫かな〜?」
「…我は特に何の問題もない」
「わ、私も大丈夫です……それと、ありがとうございます。皆さんがいなかったら、学園に迷惑をかけちゃうところでした」
「それに、こっそり抜け出してきたので、何か問題を起こしたら……あうう……存在しただけでも……」
「やっぱ抜け出してたのかお前。授業時間なのになんでここにいるのか不思議に思ってたんだ」
「あ……いや、その……し、
「我は正式なティーパーティーの仕事としてここに来ている。授業を抜け出す不良とは違う」
「ふ、不良じゃありません!私だって用事があって……!」
「えーと、お二人共ちょっといいかな?どうしてトリニティのお嬢様達がなんでこんな危ない場所に来たの?」
「さっきも言った通り仕事。違法改造し量産された弾薬の排除だ。……あと我は男だ」
「私は……探し物がありまして……。もう販売されていないので買うこともできないものですが、ブラックマーケットでは密かに取引されているらしくて……」
「もしかして、戦車?」
「もしくは違法な火器?」
「化学兵器とかですか?」
「よし、ティーパーティーに報告しよう」
「えっ!?いや、違います!……えっとですね、ペロロ様の限定グッズをですね……」
「ペロロ?」
「限定グッズ?」
オオカミ耳と猫耳が声に出し首を傾げる。
いきなりペロロだの言ってもここの人間にはわからない。
かくいう我もわからない側だ。無言で首を傾げる。
それを見た阿慈谷ヒフミは何故か嬉しそうにバッグの中に手を入れる。
そして出されたのは、口にアイスクリームを突っ込まれ、目がラリっているニワトリのぬいぐるみ。
「はい!コレです。ペロロ様とアイス屋さんがコラボした、限定のぬいぐるみ!限定生産で100体しか作られていないグッズなんですよ」
「ね?可愛いでしょう?」
「………」
「ぶっ………いや、なんでもない」
危ない失言するところだった。
目の前の5人組はそれぞれの反応をしている。
オオカミ耳、猫耳、ピンク髪は若干引き気味の反応をしており、"薄緑髪"の奴はきょとんとして、ゆるふわしてる奴は……なんか目を輝かしているな。
「わあ☆モモフレンズですね!私も大好きです!ペロロちゃん可愛いですよねぇ!私はミスター・ニコライが好きなんです」
「わかります!ニコライさんも哲学的なところがかっこよくて。最近出たニコライさんの本『善悪の彼方』も買いましたよ!それも初版で!」
阿慈谷ヒフミとゆるふわが会話に花を咲かせている。
……人の趣味嗜好を否定する気はないが……まったくもってついていけないな。
「ふむ、最近の若者にはついていけん」
「年の差ほぼないじゃん……」
どうやらピンク髪と同じ意見だったようだ。
発言が時代に置いてかれたおじさんみたいな感じがするが……まぁ…そういうボケだろうな。
「……ところで、アビドスの皆さんはなぜこちらへ?」
「私たちも似たようなものだよ。探し物があるんだー」
「そう、今は生産されていなくて手に入れにくい物なんだけど、ここにあるって話を聞いた」
「そうなんですか、似たような感じなんですね」
……コイツらもグッズ探しをしているのか?
我が若干引き気味に見ていると、突如ホログラム上の奴が声を上げる。
『皆さん!大変です!四方から武装した人たちが向かってきています!』
「何っ!?」
辺りを見渡すと、確かに武装したチンピラがこちらへと向かってきている。
「アイツらだ!」
「よくもやってくれたな!痛い目に遭わせてやるぜ!」
そしてその後ろに……。
「あの金髪のガキだ!アイツが金になるものを持ってる!」
「よっしゃ、やる気出てきたぜ!」
「金は俺たちで山分けだからな!」
我の発明品を金扱いするゴミ共。
……正確にはマーケットガードだな。
『先程撃退したチンピラの仲間と………後ろの黒いロボット達はなんでしょう?』
「黒いロボット!?それはマーケットガードです!このブラックマーケットの治安機関に見つかったら本当に大ごとです!い、一旦この場から離れましょう!」
阿慈谷ヒフミの言葉を聞き、阿慈谷ヒフミを含むピンク髪達はその場を離れる。
しかし我にはその言葉は届いていなかった。
「アイツら……!あのゴミどもが……!ぶっ殺してやる!!!」
「
「黙れ!アイツらだけは絶対に殺す……!!」
バイクとなっているジャッジメントからバイクカートリッジを引き抜き、元のレールガンに戻す。
そして赤色のカートリッジを差し込みゴミ共に狙いを定める。
《チャージ完了、リミッター解除》
ガビガビとした機械的なボイスが発せられる。
いつもは金色のエネルギーではなく、赤黒い血のようなエネルギーが銃口へと集まる。
「最大火力で消し飛ばしてやる……!」
そうしてトリガーを引いた瞬間、いつもより何倍も太く巨大なレーザーが発射された。
「はぁ……はぁ……フフ、ハハハ、ヴェハハハハ!下衆人共めが!
レーザーが通った後は悲惨なものだった。周囲の建物の壁や道路は抉り取られ、チンピラ達は血まみれで体を痙攣させ倒れており、マーケットガードは塵すらも残っていなかった。
それを見た残りのチンピラたちは足をプルプルと震えさせながら逃げ出していった。
「……よし、すべて終わった。帰るか」
「ちょっとこっち来てください、
「やばい、我も終わった」
宝生永夢ゥ!や君は最高のモルモットだぁ!とかやりたいんだけど今のところエデン条約くらいでしかやる場面がない。
ブゥン!くらいならどこでもできそう。