今回
「
どうも皆様、現在鷲見セリナ達から逃げつつリアル青鬼をやっている
何故逃げているのかって?それはアイツらの言うお世話に我慢ならないからだよ。
我の神としてのプライド、そして男としてのプライドがズタボコに破壊される。
お世話と称してやっている事がほとんど赤ちゃんプレイなんですよ。
ご飯を食べさせたり、着替えを手伝おうとしたり、風呂にも入ろうとしていた。流石に全力で止めたけど。着替えもね。
「ん〜……セリナ先輩ここには居なさそうです」
「ここに居ないなら……お風呂場ですかね」
ガチャリという扉を空けた音とともに2人の足音が遠ざかる。
……行ったか?行ったな?
「ふぅ……ギリギリセーフだったな」
鷲見セリナと朝顔ハナエが行ったことを確認し、身を隠していた箪笥から外へと出る。
取り敢えず……ここからどうする?急いで逃げるか?でも3回失敗してるんだよな……。
仏の顔もなんとやら、4回目を失敗したらさすがにまずいかもしれない。
だからと言ってずっと隠れていることはできない。こちらに限界が来るか、その前に見つかってしまう。
いや、落ち着け、落ち着いて現状の整理だ。
まずここは、鷲見セリナの自宅であり、我はそこに囚われている。
この家の中には蒼森ミネ、鷲見セリナ、朝顔ハナエがいる。
窓は開かないように鍵をかけられ、突き破ろうにも固すぎて無理だ。玄関から脱出しようにも通り道に蒼森ミネが見張っている。
……無理ゲーか?
テイルズ・サガ・クロニクルとほぼ同じレベルだな。
「ふむ……パッと思いつくものでは脱出は不可能、……どうしたものか。というか何でこんな対策ガッチガチなんだよ」
「逃げられないように対策をしているんですよ」
背後から声が聞こえた瞬間に思い出した。奴の……鷲見セリナの能力を。
「なっ!?いつの間に後ろに……ッ!?」
「……ごめんさない。
首に注射針のようなものを差し込まれ、何か液体をねじ込まれる。その瞬間、瞼が重くなり意識を失ってしまった。
―――――――――――――――
「ヴゥ……何故我は縛られているんだ!!解け!今すぐこの拘束を解け!!」
「
「不当な拘束を受けているから抵抗するに決まっているだろう!!」
鷲見セリナによって眠らされた我は、上半身を鎖で拘束され、足枷もつけられ上で、ある一室に閉じ込められている。
加えて目の前には朝顔ハナエ、鷲見セリナ、蒼森ミネが居る。
厳重過ぎる。七囚人ではないんだぞ我。
「何故我をここまでして拘束しようとしてるんだ!!我何もしてないだろう!!」
「言ったはずですよ。あなたの異常なまでのその癖を直しためにこのような救護を行っているのです」
「そんなもの頼んだ覚えはない!!」
「頼まれていなくとも今の貴方には救護が必要です。"救護が必要な場に救護を"これが救護騎士団のモットーですから」
その心意義は認めるが今の我には不要。寧ろ邪魔でしかない……!計画を早く進めなければ……!!
「そうですよ!このままご飯を食べなかったり、睡眠も取らずにいたら……ほ、本当に死んじゃいますよ!?」
「……死か」
一昔前の我だったら止まっていたかもな。
「もう、どうでもいいな。我が死ぬからどうした?君たちには関係ない事だしどうでもいいだろう?」
パチン!
肌が弾ける音が鳴った。つよい力で叩かれた頬がヒリヒリと熱い。
「セリナ……」
「セ、セリナ先輩…」
「ふざけないでください……」
「……」
「私が……!3年前のあの時にどれほど心配したと思ってるんですか……?」
3年前……?あぁ……あれか。
3年前に我は"特殊な爆弾"から鷲見セリナを庇い一度ヘイローを破壊された。
ヘイローは第二の命のようなものであり、ヘイローの消失は死、または廃人となることを意味する。
本来であるならヘイローを破壊された我は死んでいるか廃人と化してるはずなのだが……。
数日仮死状態にはなっていたが、何故かヘイローと共に復活。今こうして我は生きている。
理由は定かではないが、一つだけ仮説を立てた。
ヘイローを持った人物の中に稀に"特殊な能力"を持つ者が存在する。
例として鷲見セリナも原理や発動条件は不明だが瞬間移動が行える。
我にも何らかの特殊能力があり、ヘイローが破壊された事により能力の発動条件を満たし、我は再び命を吹き替えした。そういう解釈をしている。
「
「………」
「
「……まぁ、そうだな」
「それなら……私にも手伝わしてください。その理由の種を解決すれば私達の
"私"の計画を手伝うか……。
確かに人手があれば早く進むし、私の身を削る必要は減る。
……だが。
「驕るな」
「え……」
「私の計画は私だけで進める。神の計画に口を挟むな」
「い、いや、私は手伝おうと……」
「必要ない」
鎖と足枷を引きちぎり、外へ出ようと扉に手をかける。
「待ってください。そんな言い方は……」
「私の計画を阻むのなら削除する」
私の言葉に圧を感じ取った蒼森ミネは、制止しようとしていた手を引っ込める。
俯いている鷲見セリナを横目に私は部屋から出た。
「………すまない」
―――――――――――――――
「はぁ…気分が悪い……」
家から脱出した我は胸を抑え、フラフラとしながら歩いていた。
慣れない圧を出したのに加え、鷲見セリナの思いを蔑ろにしたことにも心が痛む。……こんな事になるなら言わなければいいという話なんだが。
「ゲホッ!ゴホッ…ゴホッ………はぁ…まずいな」
手に付いた咳と一緒に出た血を見る。
……確かに我は蘇った。しかし神秘は完全に戻らなかった。
"神秘を失った者は世界から拒まれる"らしい。
徐々に我の身体をナニカが蝕んでいる。
……時間は残されていない。
急げ。
ゲームオーバーになる前に栄光のエンディングをこの手で掴み取るんだ。
前回のも合わせて半年強も同じ内容をずっと考えていたからコレを投稿して開放感がすごい。