私のヒーロー   作:おいーも

1 / 232



拙い文ですがよろしくお願いします






本編
出会い


 

 

 

 

 

side????

 

 

 

『どうして普通になれないのあなたは……!!』

 

 

 

やめて

 

 

 

『普通に生きてよ……!!』

 

 

 

止まって

 

 

 

『違うんだこれ!根っこが!』

 

 

 

お願い

 

 

 

『人間じゃない子産んじゃった!』

 

 

 

だめ!!止まって!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「誰かしら。ここには誰も通さないでって伝えておいたはずなんだけれど」

 

 

 

カチッ……カチッ……

 

 

血 血 血 血 血 血 血 ……

 

血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血血……

 

 

 

「……なるほど。いいわよ。おいで?」

 

 

 

 

 

 

 

…ザクッ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちう……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ねぇ」

 

「……起きてるかしら?」

 

「…死んでることは……ないと思うんだけれども……」

 

 

 

 

「あぇ……」

 

 

私……なんで……空……寝てる……口の中……血……

 

 

「っ!!!!!!」

 

 

 

 

飛び上がる。首元から血を流すその人から、膝枕されてたのだと理解するのはもう少し後。

 

 

「あら♪元気じゃない。良かった」

 

 

 

「…………」

 

その人は笑っていた。

 

 

 

 

 

 

意味がわからない。見ず知らずの他人に……学生に首筋を刺されて……血……流してるのに……生きてる。

生きてることもそうだけどそれ以上に……怒ってない。悪意がない。

 

路地裏。中学校の通学路。本来だったら気にも止めなかった。止める余裕なんてなかった路地裏。

 

 

 

 

 

 

 

今日までは。

 

今日だけはなにか違った。匂い。香り。漂ってきた。私の鼻に。奥に。脳に。

 

忘れたかった。忘れれなかった。こびりついた。逃れられない興味。

 

足が。体が。無視を。逃げを。許さなかった。

 

 

 

 

 

何度も

 

 

 

何度も

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も

 

 

 

 

 

 

止まってくれと。今なら引き返せると。普通になれると思った。願った。縋った。

 

でも。体は正直で。

 

欲望を。

 

止まることを許してくれなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

路地裏。なんの変哲もない路地裏。ちょっとだけ治安が悪めなみんなが寄り付かない路地裏。

 

その人は居た。

 

血を纏いながら。撒き散らしながら。

 

その体型に似つかわしくない動きで何人も拘束した。

 

 

 

 

 

 

血に濡れたその人は…………

 

私の押しとどめてきた理性を難なく溶かした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「お願い。皆待って」

 

 

 

 

 

 

ザッ

 

「!!」

 

 

いつの間にか周りにはスーツを着た大人が包囲していた。

1人……2人……見えてる限り4人。

 

 

血の気が引いていく。何も考えられなくなる。

 

普通に……普通になるための努力……

 

何のために……

 

ぐるぐると思考が止まらず、纏まらず。

 

 

 

 

 

 

「大丈夫。」

 

 

私に笑顔を向ける

 

 

 

「大丈夫よ。私はなーんにも怒ってないわ。寧ろありがたかったくらい。」

 

 

 

 

 

「…………え?」

 

何を言っているんだ。ありがたかった?

 

 

 

 

「何を言ってるかわからないって顔ね。ふふふっ。可愛い。」

 

 

 

 

 

一気に顔に血が上る。可愛い?私が?そんなこと言われたの……

 

「特に。私の血を吸っている時。いい笑顔ね。素敵。」

 

 

 

 

「!」

 

「好きなものを止められてたんでしょう?抑圧。良くないわ。本当に。母親?父親?どちらもかしらね。」

 

 

 

 

 

「…………。」

 

なんでこの人は……。なんなのこの人は……。

 

 

 

 

 

「ふーん……沈黙は肯定と捉えるわよ?」

 

 

 

 

 

「黙って。私は普通にならなきゃいけないの。私は普通じゃないの。みんなと違ってる。異常者なの。人間じゃ……ないの……。」

 

手に力が入る。肩が震える。

普通にならなきゃ。

 

 

 

 

 

 

「……じゃあ……。」

 

 

その人は何か思いついたようにスーツの人に声をかける。

 

 

 

 

「ねえパパ。私決めたことがあるの!」

 

そのパパと呼ばれたスーツの……犬の人は答える。

 

 

 

「……どうせろくな事でも無いだろうが…………ハァ……了承しないと怒るんだろう?」

 

 

 

 

「ありがとうパパ!大好き!」

 

 

ため息混じりに答えたその人は

 

大好きだと言われて……

 

少し驚いたような顔を見せたが、はにかんで頬をかいてる。

 

満更でもなさそうだ。愛されてるんだ。羨ましい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ってことであなた。」

 

 

「っ……はい。」

 

緊張が走る。何を言われるか。拘束。逮捕。……ニュースになったら普通になれない……どうしよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でもそんなことは一切なくて。

 

その人は軽やかな足取りで。

 

 

 

首から血を流しているのに。

 

 

 

まるで私を警戒せず。

 

 

 

 

テリトリーに

 

 

 

 

心に

 

 

 

 

ズカズカ踏み込んで

 

 

 

 

 

「私と一緒に暮らしてくれない?」

 

 

 

 

 

 

 

 

私の両手を包み笑顔で答えるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私……渡我被身子と……傷原流水《きずはらるみ》さんとの出会いだった。

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。