私のヒーロー   作:おいーも

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なんか好きなこと書いてたら100話目です。こんな続いたの初めてなので少しだけ気分がいいです。

これからも皆様の時間をちょっとお借りします。

今後ともよろしくお願いします。





経験した社会

 

 

 

 

 

 

side傷原流水

 

 

 

「異常って言ってもそりゃ自分の意思でどんな人も〜って訳にはいかないよ?皆が知ってるところだと……雄英高校に務める時も……USJとか林間合宿がそうだね!あとは神野でも死穢八斎會の時も!私は政府から、よほどの事があれば殺人を許可するって言われてたから……ヒーローはヒーロー活動の延長でやむなく死んでしまった場合は基本的に合法だけど、私の場合は違う。私はヒーロー社会の闇。存在しないと維持できないけど存在すること自体がこの歪な社会を形作ってる象徴……オールマイトが平和の象徴なら私はこの社会の……歪んだ象徴とでも言うべきかな?」

 

「歪んだ象徴……。」

 

「傷原先生が……?」

 

「…………。」

 

「怖いよね!難しいよね!分からないよね!だって皆はヒーローの表の仕事しか見てないもの。美しい仕事!綺麗な仕事!かっこいい仕事!……どんなヒーローを見てどんな事やりたいって夢見て雄英に入ってきたの?オールマイトみたいになりたいかな?ミッドナイト先生、ウワバミさんみたいにCM出演とかして少しでも名を残したいかな?もしくは自分だけのヒーロー像があってそれを追っかけて来たのかな?最初の私みたいにお金が貰えるからヒーローやろうとしたのかな?全部ハナマル!立派な動機だよ!」

 

私は両手で大きな円を作る。

 

「でもね……皆が見ている社会の円は……繋がってないの。」

 

私は円に少し隙間を作る。

 

「この隙間に……普通のヒーローが介入できない社会の闇が溢れてる。解決するにも全てが足りない。どこから手をつけていいか分からない。1歩を踏み出すのが不可能に近い。……皆はこの闇の部分をほとんどの子が全く見ずに育ってきたの。悪いことじゃないよ!普通生きてたら知らないことだからね。」

 

「先生。」

 

挙手が見える……あの子は……

 

「およ?爆豪くん!どうしたの?」

 

「ハラセンはなんでそっちの道行こうと思ったんすか。」

 

ハラセン……傷原先生を略してハラセン。最近呼んでくれるようになった。嫌じゃないから放置してる。

 

「んー……また少し嫌な話になるけどいいかな?さっき私プロヒーロー達やクラスメイトから嫌なことされた話したじゃない?当時の雄英の先生はしっかり守ってくれたんだけど足りなかった。おかげでインターン先は全部リカバリーガール。お陰で人命救助は本当に上手くなったけど……。クラスメイトからは、私の血が多い病気もめちゃくちゃに言われたっけ。それ以外にもパパ……育ての親が異形差別で苦しんでるのを何度も知ったの。異形差別だけじゃない。個性の特性で悩んでる子もこの世にはごまんといる。……ヒーローは何をしているの?政府は?公安は?ってこの社会全体を嫌な目で見ちゃったのね。」

 

「異形差別……。」

 

「個性問題……。」

 

「普通ならこのまま敵になっちゃうよね?もしくは自警活動しちゃうと思う。でもね!私は違った。誰かから認められないとそれに人はついてこないって。認められるものが大きければ大きいほどいい。じゃあ私は公的に裏から社会を支えようって!私の活動を政府に飲み込ませればいいって!……だから私は公安に直接乗り込んだ。私を公安所属のヒーローとして雇ってくれと。私のヒーローの権利と仕事に関する人権を放棄して。」

 

 

「人権の……放棄!?」

 

「ちょっと待ってください先生!なんかすごいこと聞いちゃったんですけど!?」

 

「?そうだね。私は仕事に関することはすごく自由。何してもいいしどこいってもいい。でーも、その結果私が大きな失敗をしたり、何か社会全体に不合理なことすると揉み消されることになってる。物理的にね?」

 

「揉み消される……?死んじゃうってこと!?」

 

 

「死ぬこともあるだろうし……メディア露出に関してははほぼ0どころか情報すら出回ってないよ。公安が裏で私のっていうかブラッドロータスの情報全部消してるから。」

 

「…………。」

 

「簡潔に言おう!私は社会を正すためにあえて裏からアプローチをかけようと思った酔狂者だよ!これでいいかな?爆豪くん。」

 

「…………あざす。でもそれで結果残してるから俺らはなんも言えないっすよね。」

 

「「「……。」」」

 

「まぁそうしないと死んじゃうような仕事ばっかりだったから。慣れちゃったけどね〜。おかげで裏社会の人は口伝えのはずだけど私の名前が広まっちゃって……私見ただけで降参する人も多々いるよ。逃げる人もいる。」

 

 

「慣れって……。」

 

「俺そんな活動したら一生慣れれる気しねぇよ。」

 

「傷原先生って本当に凄かったんだな。」

 

 

「うんうん。私は凄いんだよ?皆もうちょっと敬ってね。」

 

 

 

シーン

 

 

 

「なんでさ!?…………まぁいいけどね。まぁそういう活動続けて……1年?2年くらいでお金がありえないほど溜まった私は、当初の予定通りパパをお世話しようとしたけど全力で拒否されて一人暮らしさせられました!解せん!……まぁだけど一人暮らし始めた結果色んな事が出来るようになったからOKかなって思ってます!」

 

「色んな事?」

 

「何してるんですか?」

 

 

「異形個性者用のマンションを幾つか買って管理してもらったり……公正できない環境にいた人を金銭的にフォローしたり……あと一歩で戻れなくなりそうな人のケアをしたり、働ける場所を作ったり。個性で悩んでる人、個性で発生する特性で悩んでる人をいっぱい救いました。」

 

「マンショ……!?」

 

「働ける場所を……作る???」

 

 

「そうだね。マンション5つ……予定では1個増えるよ。仕事場6つ……だったっけ?7?5?覚えてないや。施設2つ。…………ケアした人何人か覚えてないって感じです!!」

 

 

「5……!?いやいやいやいや!傷原先生すげぇことやってんじゃん!!」

 

「え!?それってお金凄いことになってませんか!?!?」

 

 

「ん?すごい払ったしすごい貰ってるよ?でもそれが結果的に社会を救ってるって考えれたら幸せかなって。……マンションに関しては2割くらいしか貰ってないはずなんだけどねぇ……?なんかいつも多めに来るんだよね。おかしいなぁ?」

 

「とんでもない大金持ちってことですか……?」

 

 

「世間一般だとそうだね。見せびらかしたこともないし、言いふらしたこともないよ。知ってる人少ないんじゃないかなぁ?」

 

「……ふふん。」

 

「……渡我……自慢にならんて。ガチで凄すぎて想像出来ん。」

 

 

そろそろ結論つけようかな。時間は有限。

 

「まぁ私が何言いたいかってことは……結論!雄英ヒーロー科を卒業しても!仕事はプロヒーローだけじゃない!ってこと。」

 

 

「「「!」」」

 

 

「なんでも出来る!なんでもやれる!オールマイトを目指すも良し!プッシーキャッツみたいにチームを組むもよし!私みたいに裏世界に踏み込むもよし!ヒーローじゃなくたって、警察、消防、土木、公安。なんだってある!なんだってなれる!……自分で自分の未来を閉ざさないで。限定しないでね?」

 

 

「「「はい!」」」

 

 

「だだーし!その未来を決める覚悟には、相応の実力がついて来ないとお話になりません!社会を変えるのも!未来を作るのも!全部時の運!その運が降ってきたタイミングでしっかり捕まえるのは皆自身の力です!……雄英はそんなあなたたちに無限の可能性と、能力を育てる時間を沢山用意してくれます。自分をしっかり高めてください。偉業を成すために。未来を作るために。」

 

「「「はい!」」」

 

 

「ってことでこれから座学です。皆私にバンバン質問してね!全部答えてあげよう!」

 

 

 

 

 

 

終業のチャイムが鳴る。

 

「およ?もう終わりだね。板書終わった?」

 

「先生!消すの待って!まだ終わってない!」

 

「書くのはや過ぎない?質問答えながらだったよね!?」

 

 

「ん?だって情報残すのに書くことに時間使ってたら終わりだからね。速記は得意だよ。」

 

「残しててください!先生!!」

 

 

「いいよ〜しっかり書きな!」

 

「流水先生!一緒帰りましょ!」

 

 

「被身子ちゃんは終わったんだ?さすがだねぇ〜。HR終わったら保健室来な〜。」

 

「はい!」

 

「待って渡我!手伝って!!」

 

「手伝うって何をですか……?」

 

「うわ〜ん多すぎるよぉ〜!」

 

「雄英の授業って……まだ楽な方だったんだな……。」

 

私は賑やかな部屋をスっと出る。

 

 

 

「ブラッドロータス先生。」

 

ブラド先生と相澤先生に呼び止められた。

 

「ブラド先生。相澤先生。今日は貴重な時間をありがとうございます。」

 

「いえいえ。こちらこそ貴重なお話でした。」

 

「そうですか?良かったです。」

 

「2年生にもやってくれませんか?きっと喜ばれます。」

 

「時間が合えばいいですよ。皆にはいっぱい知ってもらいましょう。」

 

……みんなの糧になってくれるといいね。

 

 

 

ピロン

 

あ、いいマンションみっけ。これでいいや。

 

 

 

 

 

 

 

 

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