私のヒーロー   作:おいーも

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決着。そして地獄。

 

 

 

 

 

side傷原流水

 

 

 

「私……今心臓がすごく弱いから……被身子ちゃんに血を分けて欲しいの。」

 

「〜……!!分かりました!みんな!」

 

 

分身の数人が姿を変える。…………私だ。

 

分倍河原の個性って色々計らないと変身できないはずだけど…………出来てるってことは私の全部を把握されてるんだよね。

 

…………。

 

 

「流水さん?」

 

「いや。なんでもない。とっととやっちゃお。被身子ちゃん。今から少し無茶するから……サポートして?」

 

「はい!頑張ります!」

 

 

……よし。いける。

 

全身。血で固める。

 

全身だけじゃない。……いっぱい怪我したから……全身のありとあらゆるところに血が紛れてる。その血を……全身の血を操作。

 

エスコルチアで内側が砕けるなら……内側を補強すればいいじゃない。

 

皮膚。筋肉。骨。血管。

 

全部血でコーティングする。繊細な……それでいて強固に。

 

関節。軟骨。全身のありとあらゆる臓器まで。

 

 

被身子ちゃんも私の姿になって血を操って補強してくれてる。……ありがとう。

 

 

ナイトアイも動きにくい身体で、……しかもヒーローなのにリ・デストロの攻撃をサポートしてくれてる。…ありがとう。

 

 

リ・デストロは全力で戦ってくれてる。私の為に。ありがとう!

 

 

 

みんなのおかげで!……私は新しいステージに上がれる!

 

私だけじゃない……私のヒーローと一緒に!

 

更なる高みへ!!

 

 

 

 

 

「……できた。」

 

「……これが……新しいエスコルチアですか……?」

 

 

全身を血でコーティング。文字通り全身。表面も内面も。

 

消して砕けず、折れず。それでいて全身の出力をあげた。

 

 

「エスコルチア・リミットブレイク。……ありがとう。被身子ちゃん。……マイヒーロー。……私と一緒に戦ってくれる?」

 

被身子ちゃんに手を差し出す。

 

「〜〜ッ!!はい!!」

 

被身子ちゃんが私の手を取る。

 

 

「行こう。一緒に。私から離れないでね!?」

 

「絶対離れませんから!!」

 

 

駆け出す。身体が軽い。そして早い。いつもより……いつも以上だ。

 

夾竹桃を担ぐ。……まずはお返しですね。

 

ナイトアイとリ・デストロが戦ってる。

 

間に割り込む。それだけの速度がある!

 

 

ガコン……

 

「……は?」

 

 

 

「レッド・オリアンダーッ!!!」

 

DOGAAAAAAN!!

 

「ギャアアアアアアッ!!!」

 

 

「むぅっ!?出来たのか!」

 

「2人とも……お待たせしました。」

 

「……正直頼もしいな。ちょうど攻めあぐねていた所だ。」

 

 

まだ傷原操水は起き上がる。

 

「ぐぎぎ……ぎがが……ぐ……アナー……ヒター……!」

 

間髪入れずに水人形を召喚。

 

「数で来ますか。」

 

「愛する私の行進(マイ・ラヴァー・パレード)!」

 

 

私たちの後ろから大量の分倍河原が突撃。

 

「くそがっ!!こいつらッ!!!」

 

 

「流水さん!皆さん!水人形は大丈夫です!絶対倒しますッ!」

 

「「「ああ!!」」」

 

 

「うるさいうるさいうるさい!!もう知らない!!全員殺せば済む!!」

 

傷原操水は自らの首に注射器を刺した……何を……もしや!

 

 

「ああああああっ!!!!!」

 

アナーヒター……水人形の数が増える。

 

 

「個性増強薬!」

 

「なるほどな!出力を上げてきたか!」

 

「ああああああああっ!!!オケアニス!!」

 

 

今までとは比べ物にならない大きさの大蛇。……しかし

 

「ふははははっ!!良いパワーだ!こいつは私に任せろ!」

 

四ツ橋さんが止める。

 

 

「クソクソクソッ!!死ねっ!トラロック!!」

 

ドドドン

 

「弾丸に限りはあるが……私が止めよう。短時間でいけ。」

 

 

「お願いします!行くよ!被身……ブラッドヘリアンサス!」

 

「〜ッはい!ブラッドロータス!」

 

 

二人で駆ける。

 

「来るなッ!近寄るなッ!!うああああああっネプチューン!!!」

 

 

傷原操水は後ろに水の巨人を作る。

 

……前回私を吹き飛ばしたやつ。個性増強剤でさらに大きくなってる。

 

……でも……

 

 

「全然負ける気がしないッ!!」

 

「流水さん!!」

 

巨人の拳が振り下ろされる。

 

 

 

 

私たちは……後ろだ。

 

「黒……霧ッ!!!」

 

 

被身子ちゃん……本当に個性使うのが上手くなった!!

 

「まだですッ!流水さん!私が背中を押します!!あなたの為に!!!!」

 

 

全員に守られて。

 

「ブラッドロータス!行けっ!!」

 

「行くんだ!我が友よ!!」

 

 

全員に背中を押されて。

 

私だから……私じゃないと……ヒーローも。敵も。みんな救ってきた私だからこそ!!

 

「傷原操水。……貴方を解放します。」

 

 

 

貴方への救済を。

 

「辞めろッ!辞めろおおおおおおっ!!!」

 

水での迎撃……は

 

 

「させないって言ってますよねッ!!」

 

被身子ちゃんが相澤先生の個性で消す。

 

 

私が血を伸ばして傷原操水に……ママにくっつける。

 

引っ張りながら夾竹桃を構える。

 

 

「待て!待ってちょうだい!!私は!!たった一人の!!あなたの母親で!!!」

 

 

「……既に死人です。」

 

「!!」

 

「あるべきところに帰りなさい。……私の……あなたの子供の。最期で最大の愛情です。」

 

 

「……流水……ちゃん……」

 

 

 

「Plus・Ultra!!」

 

限界を超える!!

 

 

「レッド・オリアンダーッ!!」

 

 

 

 

 

もう……寝ていいんですよ。

 

「……ママ。おやすみなさい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには顔面が消し飛んだ傷原操水の死体が転がっている。

 

「……終わったな。」

 

「四ツ橋さん。…………ええ。終わりました。」

 

 

「師匠ッ!!」

 

この声……!緑谷くん!無事だったのね!!

 

「緑谷出久!今すぐに行きなさい!!皆の所へ!!」

 

「はい!!」

 

「ワープ繋げます!!流水さんも行きましょう!」

 

 

感傷に浸る時間も無いですね。

 

被身子ちゃんがワープゲートを開く。

 

 

「……四ツ橋力也。貴様を拘束する。」

 

「好きにしたまえ。憂いは無くなった。」

 

「……ブラッドロータス。応援は呼んだ。後始末は任せてくれ。」

 

「ありがとうございます。ナイトアイ。」

 

 

「流水ちゃん!」

 

白ちゃんが走ってくる。無傷じゃん……凄。

 

「白ちゃん!行ってくるね!手伝ってくれてありがとう!」

 

「うん!私もう雨が止みそうだから帰るけど……流水ちゃん。何かあったら絶対呼んで。いつでも駆けつけるから!」

 

 

「……!!……うん!ありがとう!!」

 

「行ってらっしゃい!」

 

「任せて!」

 

 

 

 

ワープを抜けるとその先は……地獄絵図。

 

言うなれば死屍累々。

 

 

ヒーローミルコも。波動さんも。天喰くんも。みんな倒れてる。

 

今……辛うじて通形くんが戦ってる状態。

 

 

「何……これは…………緑谷出久!」

 

あれが死柄木弔!?この手は一体……!?

 

「……発勁+ワンフォーオール45%……SMASH!!」

 

「デク!!!」

 

「ヒーローデク!出来なかった分全部ぶっぱなしてきなさい!!」

 

「了解!!」

 

 

 

爆豪くんは……どこ……に……

 

なんですか……ベストジーニスト。エッジショット。

 

その……倒れてる子は。

 

まるで……

 

 

「ベストジーニスト!エッジショット!!」

 

「傷原君……今我々は手が離せないんだ。」

 

エッジショット……その姿は……何を……

 

「今……紙原が彼の心臓になっている。……この子を……大・爆・殺・神・ダイナマイト!を……死なせるわけにはいかん。」

 

心臓が……止まってるんですか!?……この出血量……まるで死んだ後にもう一度動いたかのような……

 

「……どいてください。ベストジーニスト。」

 

私だって。彼を救いたい気持ちは……

 

タンクを1本外す。

 

「何を……!」

 

「私も助けます。私の血液型は爆豪くんと同じ……私が血で縫えば……後遺症も怖くないです。」

 

「……済まない。助かる!」

 

「エッジショット!聞こえますか!傷は私が塞ぎます!!心臓の……彼の蘇生を頼みます!!」

 

爆豪勝己!あなたはまだ……死ぬには早すぎる!!

 

死ぬなら……私を超えてから死になさい!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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