side傷原被身子
「ふぁ〜…………」
眠いです。こうも何も無く……太陽が暖かく……平和な日は……寝るにつきますね。
流水さんが近くにいれば完璧だったんですけど……。
コンコン。
……何かあるみたいです。
「はい?」
「被身子〜!遊びに来たよ〜ん!」
おや?この声は……
「三奈ちゃん。お久しぶりですね。」
「いえーい!」
芦戸三奈。私の雄英時代の友達。
そういえば今日はデク先生のヒーロー講談の日でしたっけ。三奈ちゃんに頼んだんですね。
「眠そうだね?」
「何もないですからねぇ〜。暇すぎます。」
「何も無いことが1番いいよ。」
「時々流水さんが来てくれるので嬉しいですけど……それ以外は暇ですね。デク先生も入ってくるので醜態は見せれませんけど。」
「ほんと緑谷嫌いだね?」
「相変わらずと言ってください。」
ベラベラ話しながらお茶を淹れる。
「ありがとー!お昼暇?」
「今日はずっと暇ですよ。」
「一緒に食堂いこうよ!久しぶりにランチラッシュのご飯食べたくなっちゃった。」
「私お弁当ですけど……それでいいなら。」
「愛妻弁当かよ〜!」
「そうですけど?」
「もはや惚気ですらないんだ。」
「そうですね。もはや日常です。」
お誘いを受けちゃったので鍵を閉める準備。
んえーっと……荷物は大丈夫。書類も大丈夫。入ってる子は居ない。うんうん。よし。
「それにしても……今日は1人ってのは珍しいですね。」
デク先生のヒーロー講談はだいたい2人1組。1人だと皆に回らないからって。なんの配慮でしょうね。
「ホントは梅雨ちゃんも来る予定だったんだけど……お茶子んとこでちょっとトラブルがあったみたい。」
「そうなんですね。大丈夫だといいですけど。」
「まぁ大丈夫でしょ。あの2人なら。」
「あはは!そうだね!」
なんかあの2人は安心感があります。
「おいしー!」
食堂。三奈ちゃんはハンバーガーを食べてる。
「三奈ちゃんそういうジャンキー系好きですね。」
「んー……大人になっていっぱい食べるようになったかなぁ?」
「お金と時間に余裕ができたんですね。」
「大人ってすげぇや!」
私は流水さんの愛妻弁当。今日もハートがいっぱいあります。かぁいい。
のり弁ベースにいくつか惣菜。きんぴらごぼうとむね肉の唐揚げ。梅干しとブロッコリーとトマトと……いっぱい手間暇かけて作られてるって思うだけで……胸がいっぱいになります。
「わー……ハートだらけじゃん。好かれてるねぇ?」
「当たり前です。私にとって流水さんは全てですから。逆も然りです。」
「ひぃ〜相変わらずヘビーだね!」
「……そうですかね?」
共依存っていいじゃないですか。いい響きです。
「……。」
ふとスマホに目を落とす。
GPSは流水さんの事務所。安心。
「……それも愛……なのかなぁ?」
食事が終わり、少し雑談していると食堂で三奈ちゃんが生徒に囲まれて大変なことになった。
なので保健室に出戻り。
「ひぇ〜大変なことになったね!」
「一応トップランカーなんですからもっと気をつけてくださいね?」
「被身子は独立しないの?」
「嫌です。私は流水さんと一緒なので。」
「そんなことだろうと思った。」
「……最近の学生はどう?」
「……まぁ。才能に溢れていいんじゃないですか?あの頃に比べると……ちょっと個性以外の精度は落ちたかなと思いますけど。」
「そりゃそうか。爆豪や轟みたいにポンポン動ける方が稀だよね。」
「あの人たちは例外中の例外ですよ。」
なんで例外中の例外が同じクラスに2人も居たんですかね。
「ふーん。じゃあやりがい感じてるだ?」
「……どうしてそんな話になるんですか。……まぁ……感じてないって言ったら嘘になりますね。」
「くひひ……被身子が楽しそうでよかった。……じゃ。私そろそろ行くね?」
「はい。三奈ちゃん。また連絡してください。予定が合えば一緒に遊びましょう。」
「いえーい!」
私のかぁいい親友。芦戸三奈。
……デク先生は三奈ちゃんに授業は務まると思ってるんでしょうか?