side印照才子
「いやぁ!我々に何一つ悟らせず全て終わらせた手際!本当に見事だったよ!」
「そう言っていただけると幸いです。」
…………相当無理してますね。ブラッドロータス様。
大晦日……1ヶ月くらい前ですかね。ホークス公安委員長の知り合いの社長様主催の年末パーティーにて、中止しなければ娘様を攫うという犯罪予告が来ました。
それでも自分の見栄と能力誇示の為娘様の身の安全を無視して強行(ブラッドロータス様談)。
それでも警備が欲しいが、きちんとした腕の者が欲しいとなったところホークス公安委員長に相談。私達に白羽の矢が立ったわけです。
まぁ……しっかり全員始末して、ほぼ全員生け捕りに成功。あの後ブラッドロータス様が何度か公安に出向いてましたが……多分情報収集する為でしょう。
そういえばいつぞや帰ってきた時、知り合いと会ったのかブラッドヘリアンサス様に話してらっしゃいました。
『心操くんいるなら私いらないじゃん!』
とか言ってた気がします。知り合いが多い事もブラッドロータス様の魅力の1つですね。
まぁ相手方からすれば知らぬ間に全員確保して知らぬ間に全員帰ってたわけですから、本当に居たのかどうか怪しがっていたらしいです。
なので公安が見せても問題ない証拠をいくつか見せたところ、感動されたらしくホークス公安委員長に何度も何度も感謝がしたいと相談。
私達は断固拒否。
娘様の命を蔑ろにする人とは会いたくないとブラッドロータス様が突っぱねてました。
…………が、公安に出向く用事があったタイミングで鉢合わせ。多分面倒くさくなったホークス公安委員長が色々裏で手を回していたんだと思うんですが……私とブラッドロータス様は捕まって今応接室で絶賛感謝されているわけです。
…………1時間くらい。
ブラッドロータス様は当たり障りの無いことをスイスイ言ってどうにかこうにか終わらせようとしておりますが……お相手がヒートアップ。
机の下。見えないところでブラッドロータス様がコスチュームをぎゅっとしてます。……破れてしまいますよ?
「それで僕としては君たちに何か感謝がしたい!なにかないかね!」
「我々は仕事をやった迄なので。何かあるのであれば公安委員長さんと仲良くしてあげてください。」
「ハッハッハ!本当に謙虚なんだね!僕はもっともっと気に入ったよ!」
「ありがとうございます。」
「どうだい?うちの息子を……」
「大変申し訳ないのですが、私既に結婚しておりますので。」
こんな感じの押し問答がずーーーーーっと続いてます。
ブラッドロータス様は私に被害が行かないようにずーっと応対していただいております。頼りになります。なりますが。
「…………。」
私だって対応できる……というかこういう事に慣れているのは私の方ですのに全部ブラッドロータス様が対処されてます。こういう所をブラッドヘリアンサス様が好まれているのですよね。
「むっ!もうこんな時間か!それではそろそろ失礼するよ!娘も君たちに会いたいと言っていたのだが……」
「我々は少数精鋭の事務所ですので……あまり時間を使われては私達のお仕事が回らなくなってしまいます。」
「そうかそうか!すまないね!それでは!」
社長様は部屋を出ていく。
数分無言。
外から車のエンジン音が聞こえた。
「…………ホオオオオオクスウウウウウッッッッッッ!!!!」
ブラッドロータス様大声を出しながら部屋を出ていく。
いつもの事ですか……
私は無言でスマホを取り出す。
「…………はい。すみませんインテリジェンスです。ヘリアンサス様は居られますか?」
『いますけど……何かあったの?』
「さすがにホークス公安委員長が死んでしまうので緩衝材が欲しいなと……」
『…………何となく理解したよ。じゃあ被身子ちゃんそっちに送るね。』
「ありがとうございます。」
まぁこれはホークス公安委員長が悪いので……1回痛い目見てもらいましょうか。
上の階でドッタンバッタン聞こえるのを無視。
私は応接室でブラッドヘリアンサス様を待ちながら、冷めてしまったお茶を楽しむ。
叫び声も混じり始めた頃ブラッドヘリアンサス様が到着。事情を話すとしょうがないなぁとブラッドロータス様の元へと向かっていかれました。
……ふぅ……今日もいい日ですね。
「助けてぇええッ!!」
「今日こそ逃がさんぞこのクソ鳥がぁあああっ!!」