side傷原被身子
「………。」
雄英高校で唯一と言っていいほどの癒し。
今日は少し昼休みもお仕事をしてて、お昼休憩がずれ込んでしまいました。
なので……待ちに待った時間。
それが流水さんの手作り弁当。これがあるだけで1日頑張れる。
タケノコと鶏肉の炊き込みご飯で作ったおにぎり。タコさんウインナー。卵焼き。きんぴらごぼう。レタスとトマト。そしてパックのトマトジュース。
『今日は簡単になっちゃったけどごめんね。』
とか言われたけどこれの何処が簡単なんでしょう。
炊き込みご飯は昨日の余りですが……だとしてもお弁当に詰める作業。ほかの惣菜にも流水さんが作ったと言うだけで胸がいっぱいになります。
「…………んふふ。」
卵焼きを斜めに切り、ハート型にしてあるのも流水さんらしさ……可愛げがあって好きです。このひと手間が……はぁ……好きだなぁ。
愛……いっぱい感じます。幸せ。お弁当が冷めても愛は冷めないです。誰にも邪魔されず……静かで……愛を噛み締める時が本当n……
ガラッ
「渡我さ……傷原さん!今いいかな??」
本当に……コイツは……
「………………。」
「ねぇ……デクくん。あんまりよくなかったんじゃないかな?」
「すごい顔してるわ。被身子ちゃん。」
「ごっごめん!本当に!!」
「…………チッ。」
土下座のデク先生。
「あはは……傷原先生のご飯でしょ?……被身子ちゃん毎日楽しみにしてるもんね。」
「今日もSNSで呟いてたでしょ?……美味しそうだったわ。」
今日はお茶子ちゃんと梅雨ちゃんがいるので許します。
流水さんはSNSをやってまして……私のお弁当を作った日……ほぼ毎日なんですけど、SNSに完成写真を上げてます。ヒーロー活動は全くあげないのにこういうことばっかり上げてるから時々批判も来るようで……
『弁当しか作ってないのになんで100位なんだよ!』
とか
『仕事しろ税金泥棒!』
とか言われるみたいです。笑ってました。
「…………それで?私の箸を止めてまで何言いに来たんですか?」
「……えっと…………今日のヒーロー基礎学……前に傷原さん出てくれたじゃない?それが結構生徒から好評で……もう1回どこかのタイミングでどうかな……って。」
「…………あぁ……あの生徒と戦ったやつですか。」
前回は……確か透ちゃんと二人で1-A組全員と運動場γで鬼ごっこした覚えがあります。
私も透ちゃんもどっちも捕まらなかったし全員捕まえた覚えが……
「それならデク先生がやればいいじゃないですか。チャート4位。」
「いや……いつも僕が教えてるし……生徒たちにも気分転換は必要かなって。」
……一理あります。
「……で?お茶子ちゃんと梅雨ちゃんがいる理由は?」
「私達は!」「今日授業するだけよ。」
付き添いですか。……それとも。
「私に会いに来たんですか?」
「当たり前じゃん!」
「うふふ。お友達の顔は見ておきたいわ。」
2人に両サイドから抱きつかれる。
「…………筋肉すごっ……」
「だいぶ鍛えたわね?」
「身体まさぐらないでください。……まぁまだまだですよ。流水さんの方がもっとすごいです。」
「…………えぇ。」
「あの人衰えるってコトしないのかしらね?」
流水さんは衰え知らずなので。
「…………で。私にもっかい出て欲しいと。」
「う……うん!……どうかな?」
「いいですよ。基本暇なので。」
「よし!みんなも喜ぶよ!」
なんで私の前だとこの人はオドオドしてるんですかねぇ……ほかの人の前だと堂々としてるんですけど。
「じゃ!僕は一旦職員室に戻るから……ふたりは気が済むまで居ればいいよ!」
「…………は?」
デク先生は逃げるように出ていった。
「…………あはは。デクくんなりの配慮だと思うけど……」
「ほんと被身子ちゃんの前ではポンコツね。」
「……キレていいですか?」
ご飯……私のご飯の時間……
「…………はぁ。……お茶入れますよ。」
「いいの?」
「いいです。たまにはおしゃべりしながらも悪くないので。」
「……無理しなくていいのよ?久しぶりの雄英だし……ブラブラ時間潰すから。」
「……こんな可愛い女の子2人外に出せるわけないじゃないですか。」
2人の顔が綻ぶ。
「……へへ。」
「ふふ……お上手ね?女性と付き合ってるから女性の扱いが上手いわ。」
「言わなくていいのー。」
お茶子ちゃんのデク先生との進展も聞きたいですしね。
……何も進展してないって言われたら怒りますよ?