side白灘珠世
「え!今日流水ちゃん来るの!?」
いつもの朝食。食事は私が作ってます!大切な2人にいっぱい食べて欲しいからね!
なんか2人とも滅茶苦茶食べるんだよなぁ……大変だけど楽しい。
ちなみに今日は大盛りのカレーにした。朝からカレー!元気一杯だよね!
もちろんふたりは山盛り。私は……そんなに食べれないから。
「はい。流水様から直接連絡がありまして……」
「えぇ!ちーちゃんに!?なんでなんで!?」
なんで私じゃないのさ!!
「ふふふ……珠世様はあまりスマートフォンをご覧になられない故……」
「あっ……そっか。」
私の手だとスマホ触りにくいんだよね。全部虫の甲殻だからカツンカツンいって上手く機能しないし。だからパソコンの方が好き。
それに比べて……ふたりはぷにぷになんだよねぇ……羨ましい。
「珠世様はスマホがあまりお得意でないので。……でも私達からの連絡はしっかり返して下さいますよね?」
「当たり前じゃん!私の大事な大事なお嫁さんだよ?」
「「!!」」
「……何かあったらヤだから絶対出てる。」
「ふふふ……私達は幸せ者ですね?」
「ええ。……珠世様にお会いできて良かったです。」
そんなまっすぐ言われると……照れるじゃん。
「……ふん。とっととご飯食べちゃって!冷めちゃうと美味しくないよ!」
「冷めても美味しいです。」
「美味しくないこと等有り得ません。」
「もーーっ!」
「いつ来るのかな!いつかな?」
ルンルン。流水ちゃんが来るのを楽しみに……うふふ。
「教祖様……今日はどうされたのですか?」
「傷原様がお越しになるとか……」
「まぁ!それは楽しみですわね?」
「うん!皆も失礼が無いようにね!」
「「「承知しました。」」」
皆そんなことする子じゃないって信じてるから、あんまり強く言わない。みんなが新人さんに初めて教育するのが傷原流水と、その家族には無礼を働かない事らしい。私の命の恩人だからね。当たり前だよ。
流水ちゃんが来るだけで今日のめんどくさいお仕事も全部楽しく見える。
私のお仕事は基本的に困ってる人へのカウンセリングが主。
パソコンを叩きながら、時には面談で。相手の現状を理解、分析した上で相手によって対応を変えなくちゃいけない。
色々書類に起こしたり、データにしたりして……基本的に座りっぱなし。楽でいいんだけどね〜。
「教祖様。」
「どうしたの〜?」
パソコン画面から目を離さない。マルチタスクは得意です。
「流水様が少し遅れるらしいです。」
「……そっかぁ。無理しないでって言っておいて?」
「……はい。」
しょぼん。少しガッカリ。でも流水ちゃんに無理させたくないから。
「ごめんね白ちゃん!少し遅れちゃった!」
「いいよぉ〜来てくれるだけで嬉しい!」
流水ちゃんが到着。何やら……大きい荷物?お仕事だったのかな?
「途中で少し厄介な敵がいてねぇ〜……ちょっと対処に手間取った。」
「……大変だねぇ?無理して来なくても良かったのに。」
「……嘘。来て欲しいくせに。」
バレバレかぁ……
「うふふ〜。」
「無理しても来るって。それでね?なにかお詫びになればって思って……はい!」
大きな荷物を渡してくる。
「別にいいのに……なにこれ?」
「白ちゃんに似合うと思って……開けてみて?」
「……ん〜?……あっこれ!」
「そう。天然蚕のシルク。綺麗でしょ?」
「うわぁ〜……いいの?高かったでしょ?」
「ふふん。私は良いものしか買わないのです!」
白い生地。少し広げて頭の上に。ヴェールみたいに被ってみせる。
「似合ってる?」
「うん。かw……」
「「「似合っておりますッ!!!」」」
「「え?」」
襖の向こう……よく見ると私の部下たちが覗きこんでる。
「何見てるの!!」
パシャパシャ……
「教祖様〜……大変お可愛らしいですぅ〜……」
「これは奥様方にもお伝えしなくては!」
「生重院様ならきっと良い着物に仕立て上げますわ!」
やいのやいの……
「もお!盗み見はダメって言ったでしょ!!」
「あはは!いいじゃん。賑やかで。」
流水ちゃんはみんなに甘いなぁ……
そこが好きなんだけどねぇ〜……