私のヒーロー   作:おいーも

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印照才子の職場⑬

 

 

 

 

 

side印照才子

 

 

 

「ふんふふーん。」

 

「〜♪」

 

「…………。」

 

 

今日は公安……ではなく、少し怖いところにいます。ブラッドロータス様とヘリアンサス様と一緒に。

 

凶悪事件の犯人を捕まえたので、少し用事を……との事です。私は毎度毎度これをしているのである程度は慣れましたが……

 

まぁ……正直ブラッドロータス様の闇の部分ではありますよね。はい。

 

 

慣れたと言ってもお二人程ではありません。

 

ブラッドロータス様は本を読んでいますし、ヘリアンサス様は毛糸を編んでます。ブラッドロータス様にマフラーを編んであげるんだとか。

 

 

「……。」

 

「引子ちゃん。気抜いてもいいんだよ?そもそも来なくてもいいのに。」

 

「いえ。これも……必要悪なのは知ってます。」

 

「うんうん。……きつくなったら言ってね?」

 

 

コンコン

 

「姐さん。連れてきました。」

 

「はーい。通していいよん。」

 

 

ガチャ……

 

 

入ってきたのはスーツの2人組ともう1人。

 

連れてこられたのは、雁字搦めにされた男。彼が凶悪事件の犯人。快楽殺人を行っていた敵。裏社会に逃げてしまったので操作が難航してたところ、ブラッドロータス様が捕まえたという形です。

 

 

「オラ。こっちだ。」

 

まるで人ではないように投げ飛ばされる。

 

 

「ぐふぇっ!?……ど……どこだよここは!」

 

「あん?知らねぇのかてめぇ。ここは暴翁団(ぼうおうだん)の元アジトだよ。」

 

「暴翁……?なんだそれ……知らねぇよ!」

 

「まぁそうだろうな。姐さんに助けて貰って一度も来たことねぇからな。」

 

「うふふ。元気にしてました?」

 

「押忍!姐さんのおかげです!」

 

 

ブラッドロータス様の知り合い……というか、ブラッドロータス様が以前お救いになられた人達らしいです。今は建設会社をやっているとか。

 

ちなみにブラッドロータス事務所を建てたのもこの方達らしいです。

 

 

「お久しぶりです。あの時は本当にありがとうございます。」

 

「押忍!被身子姐さん!あん時は失礼しました!」

 

ヘリアンサス様とも知り合いらしいです。どういう経緯なんでしょうか。

 

 

「そーれーよーりーも。このクズ。ウチで好きにしていいんですか?」

 

ブラッドロータス様が凶悪犯の顔を蹴飛ばす。

 

 

「ブゲッ!!??」

 

「押忍!既に生命保険にも入ってもらってるんで!何しても大丈夫ッス!」

 

「嬉しいですねぇ。なんせ私のお友達にも手を出してくれやがりましたからね?」

 

 

この凶悪犯、いわゆる女性子供……自分よりも弱いものしか狙わない最低最悪の人間なんですが、この建設会社の従業員さんの娘さんにも手を出したらしいです。未遂だったらしいですけど。

 

それを聞いたブラッドロータス様が大層お怒りになって、3日で見つけられました。もちろん手伝いましたよ?

 

 

「うふふ……ねぇ?ブラッドロータス……名前くらいなら知ってるでしょう?」

 

「ひ……ヒーロー……ブラッドロータス……クソが……」

 

「ん〜?」

 

 

ぐりぐりと顔を踏みつけるブラッドロータス様。

 

「口の利き方がなってませんねぇ?1回口つけ直しましょうか?」

 

「ブラッドロータス様。」

 

「……もー冗談ですよ冗談。……それよりも……」

 

 

と建設会社の人に合図を送るブラッドロータス様。

 

「ふぁ……ブラッドロータスさーん?そいつの顔腹立つんで潰してもいいですか?」

 

「てっ……てめぇ!ヒーローなのになんつう事……いてぇ!?!?」

 

「すみませんねぇ。ウチ結構ダーティでやってるんで。……まぁ……もう二度とシャバに出ないどころか命があるかすら怪しい貴方が心配することは何も無いですよ。」

 

「……は?……何が……」

 

 

ガチャ……

 

すると小さい女の子が入ってきた。

 

 

「……!!コイツ……あの時のガキ……!」

 

そうです。この人が殺そうとした子供です。

 

 

「よく来たね。ねぇねぇ。こいつで合ってる?」

 

ブラッドロータス様がその子に視線を合わせる。

 

「……うん。」

 

「そっかそっか。じゃあさ。何してもいいってなったら何したい?」

 

と、ブラッドロータス様が持ってきていたジュラルミンケースを横に置く。

 

あれって……まぁいいでしょう。どうせ使いませんし。

 

「……え?」

 

「何してもいいよ?踏んでもいいし殴ってもいいし殺してもいい。ここには貴方のことを悪く言う人は誰もいないよ。だって貴方は被害者だから。」

 

「…………。」

 

 

 

「何適当ウブッ!?」

 

「うるさいです。黙っててください。」

 

ブラッドヘリアンサス様に締めあげられて、すぐに黙った凶悪犯。しょうもないですね。

 

 

 

「……ううん。……これは……おねーさんたちに任せる。」

 

「おや?それはどうして?嫌なことされたらやり返した方が気持ちがいいよ?」

 

「だめ。……だって……私もはんざいしゃになっちゃう。パパとママが……かなしんじゃう。」

 

「……うふふ。……そっかそっか。」

 

 

ポンポンと頭を撫でるブラッドロータス様。

 

「貴方はいい子だね。いいヒーローになれるよ。」

 

「ほんと?」

 

「ほんと。おねーさん嘘ついたことあった?」

 

「ううん!えへへ!私頑張るね!」

 

「うん。頑張ってね?」

 

 

と言うと、小さい子はこの場を後にする。

 

ブロロロ……

 

 

 

 

「ん〜。いい子だったね。本当に。手を出そうもんなら全力で止めてたけど……理性のあるいい子じゃん。」

 

「……唆しておいてよく言いますよ。」

 

「あれは大事なことなの〜。自分を律せるってのは自己がしっかり出来てるって事だから。……コイツと違って。」

 

「毎度毎度……被害者の子連れてきてますもんね?」

 

「いやはや……今の世も捨てたもんじゃないねぇ。」

 

……スルーされた。

 

 

ブラッドロータス様は、目には目を歯には歯を。相手が法を犯すのであればこちらも出来る限りダーティに。

 

故に今までの全部が全部犯人に恐怖を与えるスパイスでしかない。

 

 

「流水さんホントにいい性格してますよね。」

 

「え?褒めてる?」

 

「はい。…………そろそろ。」

 

「うん。そうだね。ホークスくんにはもう伝えてるし……」

 

「「はじめちゃおっか。」」

 

「いたぶるのだけはやめてくださいね?掃除が大変なので。」

 

 

「んーーーーっ!!んんんんんっ!!!」

 

 

なんか人でなし相手だと2人とも凄く活き活きするんですよね。なにか過去にあったんでしょうか。

 

 

…………あまり聞きたくはないですね。

 

 

 

 

 

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