私のヒーロー   作:おいーも

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お世話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side傷原流水

 

 

「えへへ……へへっ」

 

どうして……

 

「はい。あーんしてください♪流水さん♡」

 

どうしてこうなった……

 

「これが終わったら身体拭いてあげますね〜」

 

「……ハイ」

 

遡ること……二日前。

 

 

 

 

 

 

 

「……ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。」

 

「わかったかい!?ほんとうにこの……学生時代はもっと物分りがいいと思ったのにね!?」

 

「そうだそうだー!お世話させろー!」

 

「それとこれとは……」

 

「何言ってんだい。渡我に命救われて心配させたんだ。それくらい受け入れな。かわいいかわいい彼女なんだろ?」

 

「そうだそうだ!全部任せてドロドロに甘やかさせろー!」

 

「ゔっ……わ…わかりました。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みたいな感じで……リカバリーガールに押し切られる形で被身子ちゃんのお世話を受けることになった訳ですが……

 

 

 

もちろん学校は行ってるよ?行った上でお世話されてるんだからもう何も言えない。

 

学校の様子が相澤先生から聞いてるしなんら問題ない……なんで相澤先生は出勤出来て私が無理なんだ。

 

足はもう治ってるぞ。……多分。きっと。Maybe

 

 

 

 

 

……身体拭かれるのも慣れちゃった。っていうかお互い裸は知ってるから何恥ずかしがってんだって話なんだけど……

 

それとこれとは話が違ってくるわけで……

 

「……」

 

「〜♪〜♪」

 

 

 

だいぶ恥ずかしいよね。

 

被身子ちゃんが楽しそう……私の反応見てない!?

 

 

楽しそうなのが本当にしょうがない……というかどうしようもないというか。

 

個人的には自分でするからご遠慮願いたいんだけど……最近被身子ちゃんの涙に弱すぎる気がするんだよね。私。

 

被身子ちゃんもそれがわかってるのか……

 

 

 

 

賢い女だよ本当に。大好き。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はい♪背中終わりましたよ?次は前するんでちょっと待っててくださいね〜。」

 

 

「ん。ありがとう。」

 

 

「そういえば……皆に吸血衝動あること言っちゃいました。」

 

 

 

 

 

「ふーん…………ほぇ?本当!?」

 

サラッととんでもないこと言わなかった???

 

 

「最近流水さんの血、据えてないじゃないですか。」

 

私はいいと言ってるんだけど、身体を案じて吸ってないんだって。大切にされてるなぁ私。

 

 

「……そうだね。」

 

 

「だから今日ちょっとお昼ヤバくて。」

 

「……我慢しなくていいのに。」

 

 

「駄目です。隠れて血吸ってる所蛙吹ちゃんに見られてしまって。……個性のことも含めて皆に話しちゃいました。」

 

「……皆はどうだって?」

 

「なーんにも?そうなんだ。辛かったら私の吸う?とか優しかったです。……私は普段吸いは流水さんだけって決めてるんで断りました。」

 

 

 

 

「……みんなの血も美味しいかもよ?」

 

 

こんなこと初めて言った気がする。ちょっとメンタル来てるのかな。最悪だ本当に。

 

 

 

すると被身子ちゃんに後ろから抱きしめられる。

 

耳元に優しい声色が響く。

 

 

「……大丈夫ですよ?私は何処かに行ったりしません。流水さんがいいんです。」

 

 

「……そうかなぁ……」

 

 

「そうです。どれだけ美味しい血の人に会っても、どれだけ私に優しくしてくれても、どれだけお金を積まれても。私は貴方がいいです。」

 

 

 

「……ありがとう。被身子ちゃん。ちょっとシナシナしてたかも。」

 

「いいえ。支え合ってこそのお付き合いですよね?」

 

「素敵な彼女を持って幸せだ。」

 

「お互い様です。」

 

 

 

あー……本当に好き。……大好きだなぁ。本当に。

 

「…………ふふっ」

 

 

 

 

ちゅ

 

 

 

 

「っ!?流水さん!?」

 

「ふふっ……我慢できなかった。嫌?」

 

「わっ……私は我慢してるんです!流水さんが大事だから……」

 

「私は……」

 

 

被身子ちゃんの手を自分の胸に当てる。

 

 

「我慢できるほど大人じゃないかな?」

 

 

「っ!!!……もう……やめてって言ってもやめませんよ?」

 

「言わせたい癖に。……やってみれば?」

 

「この……本当にこの人は!」

 

「いいよ?いっぱいして?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

怪我の治りがちょっと遅れました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれからもうちょっとだけ経ったある日、出勤許可が出た私は、腕のギプスはそのままに雄英内をウロウロしていた。

 

 

(……電波ジャックされた形跡……有。時間割の把握と、授業内容及び先生の把握……うーん…あまり考えなくないけど……内通者疑惑再浮上かな?)

 

 

内通者。……きっと先生か……あまり考えたくないけど生徒か。

 

 

(……USJに襲ってきたのも隔離されていると考えると凄く知能的……それをマスコミ襲撃事件から計算してると考えると、内通者はもう雄英内の誰かしか考えられない。……甘いか?いや……そんなことは……)

 

 

 

 

「あれ!?先生!治ったんだ!」

 

「おや?あなたは……」

 

 

切島鋭児郎くんと……爆豪勝己くん。

 

1年A組のいい子と悪い子って印象。

 

 

「切島くん。治りましたよ。ご心配おかけしました。」

 

 

「良かったっす。あの時渡我が大変だったんで。」

 

「ごめんね?ちょっとだけ愛が深い子なんだ。」

 

 

「深……?大丈夫っす!先生が休んでる間ずっとニコニコしながら、クラスの女子たちにお世話してるって自慢してたんで!」

 

「そんなこと言ってたの?恥ずかしい。」

 

 

 

「それよりも!なんすかあの技!血でぐるぐるぐるーってミキサーみたいに!」

 

見てたんだ。出てこなかったのは偉いね。

 

「あー……あれは私のとっておき。使った時が大変だからあんまり使わないんだよね。」

 

 

「爆豪もびっくりしてましたよ!すげぇって!」

 

「へぇ?」

 

 

「ちっ……んだよ悪ぃかよ。」

 

バツが悪そうにそっぽを向く。

 

 

「全然?あなたくらい捻くれててもそういう所は素直なのねって思って。」

 

 

「捻くれてねぇわ!」

 

「捻くれてるだろ。」

 

「捻くれてますよ?」

 

 

 

「うるせぇ!2人して言うなゴラ!」BOM!

 

 

「………自尊心と虚勢。」

 

「あ?」

 

 

「いえ。こちらの話です。」

 

 

 

「ん?よく分かんなかったけど……次の授業行こうぜ爆豪。」

 

「……あぁ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの子も大分難しい子ですねぇ……相澤先生。すごいクラス受け持ちましたね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハックション!」

 

『なんだよイレイザー。風邪か?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日は食堂混んでるね〜……」

 

「そうですね……まぁ……ゆっくり探しましょう?」

 

今日も被身子ちゃんとお昼ご飯。

 

いつもと違うのは……

 

「ごめんね渡我?2人の時間を邪魔しちゃって〜」

 

「言い方があんまり良くないわ三奈ちゃん。」

 

「他意はないよ〜?」

 

「いいじゃんいいじゃーん!2人が一緒していいって言ってくれたんだもーん!」

 

「申し訳ありません先生……私達は止めたのですが……」

 

「ごめんなさい。皆が先生と食べれるのワクワクしちゃってて……渡我に無理言ったんです。」

 

「いいのよ?遠慮しないで。私は授業を受け持たないから生徒と親交を深めるのは大事と思ってるわ?」

 

「何度来てもドキドキする………広い。ごーか。」

 

「麗日ちゃん?毎日言ってるね?」

 

 

そうなのである。A組女子を皆引き連れて食堂にいるのである。……場違い感すごくない?大丈夫?

 

みんなで座れそうな席を見つけ、私と被身子ちゃんは持ってきた弁当を広げる。

 

「あ……流水さん……水筒忘れたかも。」

 

「あー……どうしようね?食堂だし水貰ってこようか。」

 

「!!大丈夫ですよ先生!私たちが取ってきますよ!」

 

「!任せてください先生!ちゃちゃっと取ってきます!ほらみんな!行くよー!」

 

「えっ……あのっ皆さん?」

 

「ちょっと……もう……すみません。行ってきます。」

 

 

 

急に2人きり。……変な気使わせちゃったかな?

 

「……もう…みんなったら……。」

 

「仲が良さそうで何よりです。馴染めてよかったね?」

 

「……はい。ありがとうございます。」

 

そんな話をしていると、隣に座ってる男子生徒のスマホが目に入る。

 

……雄英内に敵が出現。発端は前日のマスコミ襲撃か。雄英高校1年A組大健闘。

 

……原因は雄英高校のセキュリティの甘さにあり……

 

……事件性の把握が遅く……

 

「…………そんな事無理なのわかってるのにね?」

 

「流水さん?」

 

「!?……びっくりした。」

 

隣の男子生徒が声を上げる。

 

「えっと……?」

 

「……すみません。2人の邪魔したみたいで。」

 

「大丈夫よ?私も目に入っちゃったから。その記事。USJのやつ。」

 

「USJの?……私たちの記事ですか……。」

 

「私たち?……ってことは……」

 

「そうそう。この子1年A組。私は保健室の先生だけどね。」

 

「……あんまり嬉しくないですよね。根も葉もない記事を書かれるの。……すごく大変だったのに。」

 

「……そう……か。……でもお前たちは乗り越えた。ヒーロー科として。」

 

悲しそうな目。なるほどねぇ……劣等感……か。

 

「…………その言い方……。いえ。言わない事がいいこともあるわよね。」

 

「いえ。大丈夫です。落ちたのは自分なので。」

 

 

「…………まぁあの受験内容は……私もすごーく苦戦しました。個性が使えないんですもん。」

 

そうよね。この子はフィジカルだけで受かったからね。すごいわ本当に。

 

「……お前も……なのか?」

 

「この子は受かったけどね。……それこそ色んな人の過酷な修行込でね。」

 

「……そうか……すごいな。お前。」

 

「お前じゃないです。渡我です。私は恵まれすぎただけなので。努力よりも環境が良かったんだと思います。」

 

「…………」

 

「ま?いい成績残せばヒーロー科にはいつでもなれるし頑張ってみたら?」

 

「……そう……ですね。」

 

「……例えば……体育祭の最後のトーナメントで大番狂わせで……とかね?」

 

「!」

 

「……出来る……んでしょうか。」

 

 

不安そうだ。そしたら被身子ちゃんが

 

 

「出来る出来ないじゃないですよ。ヒーローの世界だと出来ないと死人が出るので。」

 

 

サラッと言う。さも当たり前かのように。……血染くん!本当にあんたって子は!

 

 

「!」

 

いい発破になったみたいだ。流石だね被身子ちゃん。

 

「そうそう。自分が出来なかったら自分だけの責任じゃないからね。誰だってしたくないけどしなくちゃいけない。これがヒーローじゃない?」

 

 

 

「………わかりました。頑張ってみます。」

 

 

 

「頑張って。先生応援してるわ。……心操くんで合ってるわよね?」

 

「……名前……知ってたんですね。」

 

少し驚いた様子だ。名前言ってないのに当てられるのちょっと怖いよね。

 

 

「全員頭に入れてるつもりよ。入学式初日で名前知らないのが少し失礼に思っちゃったから。」

 

頑張ったんだから。褒めてくれてもいいのよ?

 

「流水さん夜な夜な起きてるって思ったらそんなことしてたんですか?」

 

 

 

「…………夜な夜な?」

 

「「あっ……」」

 

「聞かない方がいい感じですか?」

 

「「……いい感じです。」」

 

「……わかりました。……それよりもありがとうございます。自分なりに全力で努力してみます。」

 

 

 

「…………相澤先生って知ってる?あの人に掛け合ってみるのもいいかも。…この子も訓練してるし。ちょうどいいんじゃない?」

 

 

「相澤先生?わかりました。掛け合ってみます。」

 

 

心操くんは食堂を離れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……どうして相澤先生を紹介したんですか?」

 

「だって……あの子の個性的にも相性いいかなって。戦闘向きじゃないなら実践的な訓練の方がいいでしょ?」

 

「……一理あります。……相澤先生の訓練は師匠にちょっとだけ似てるので。」

 

「そう?良かったわね。」

 

「はい。慣れてる感じで助かりました。」

 

 

 

皆が帰ってくるのがやけに遅かったけど大丈夫だったかしら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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