side印照才子
「きゃー!!」
「!」
目の前からカバンを持っている男……2人。
女性の悲鳴からひったくりと仮定。
「ヒーローです!止まらなければ拘束します!!」
「うるせぇ!退け!!」
「邪魔すんじゃねぇ!!!」
腕が……獣みたいに!一般市民の個性の発動を確認!
「拘束します。」
まず腕を振り下ろしてくる男の顎に一撃。すかさず懐に入り、鳩尾に肘を。
「ぉうぐっ!?」
そのまま身体を屈め、相手を転ばす。
もう1人来るので、屈めた身体を戻す勢いで飛び上がりハイキック。顔を狙う。
「おごっ!?」
相手の走っていた勢いも相まって後ろに一回転してから地面に叩きつけられた。
すかさず腰に常備している縄で2人を縛り上げ、一旦確保。
「「「おーーー!!!」」」
「皆さん。近寄らないでください!まだ拘束が不十分です。警察の方が来られるまで距離を取ってください!!」
テーザー銃を構える。何かあってもいいように対処をする。
私の事務所は人が少ない。だからこそ1人で出来ることの幅が求められる。
これは最たる例ですね。拘束も。通報も。全部一人で。
……慣れたものですね。
犯人を警察に受け渡し、回収したバッグを持ち主に返す。幸い傷は見当たらず、ほぼ無傷のまま返すことができた。
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
「いえいえ。次からは少し気をつけてくださいね。お怪我がなくて良かったです。」
「はい!」
と女性は走り去っていった。元気ですね。
その後見てた方からサインなり握手なり求められましたが……生憎まだ仕事中なのでと、早々に切り上げました。
……と、連絡しなくては。
ピッピッピ……
『はいはい。ブラッドロータス事務所。』
「あ。ナガン様。インテリジェンスです。」
『どうしたんだい?何か手に余るかい?』
「いえいえ。ひとつ事件を解決したので。もしかしたら警察の方から連絡があるかと。」
『あいよ。マメだねぇ?』
「報連相は当たり前です。」
『こっちには伝えとくよ。お疲れさん。残りの分気をつけて帰るんだよ。』
「はい。」
ピッ……
ナガン様……帰ってらっしゃったのですね。今日は雄英高校に行ってらっしゃったみたいですが……
時刻は16:30……結構早いですね?
座学だけだったのでしょうか。
「……ふーっ。」
さて。あとの分気を抜かず行きましょう。
……なんだか最近。ブラッドロータス事務所だけでしょうか。少しだけこういう犯罪が増えている気がします。……体感ですが。
……少し……ブラッドロータス様に確認を取ってみてもいいかもしれませんね。
不安は排除するべきです。