私のヒーロー   作:おいーも

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傷原夫妻の夜の日常

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side傷原被身子

 

 

 

「……ちゅ……ちゅ……」

 

 

 

「ハァッ……ハァッ……被身子ちゃん……満足した?」

 

「はい……♡胸いっぱいです♡」

 

「んふ……ハァ……良かった……いい笑顔♪」

 

 

 

時間は……2:00

 

「……。」

 

明日は休みだから……まだ出来るっちゃ出来ますね。

 

「……まだする?」

 

 

私の下にいる流水さんから目敏く質問が飛ぶ。

 

「あっ……いえいえ。明日に響きそうですし、私は満足したので。」

 

 

「ほんとぉ?」

 

「う…………もっとしたいです。」

 

 

嘘つけるわけない。流水さんに嘘ついて見破られなかったことが無いです。こういう時は正直に話すに限ります。

 

「んふふ。おいで?」

 

 

もう……本当にこの人ったら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私をどれだけ好きにさせたら気が済むんですか?」

 

4:37……お互い全身をベッドに沈める。

 

「もっともっと好きになって欲しいなぁ?」

 

 

流水さんがするりと私の腕の中に入って私に抱きつく。流水さんの汗の匂いと、さっきまでの濃密な甘い匂いが脳を刺激する。

 

 

流水さんは以前私が倒れてからというもの、自分の欲望には素直になった。…………ほんの少しだけ。

 

特に露骨になったのが私への好意。慎ましさが無くなった。嬉しい限りですけどね?

 

 

「毎日好きになってますよ?」

 

「んへへ……嬉しいなぁ?」

 

言葉を重ねるのも。身体を重ねるのも。幾会幾日幾年やりましたが、ずっと飽きません。新しい刺激なんて要りません。

 

「流水さんだけ居ればいいです。」

 

「被身子ちゃん……あは♡すっごく嬉しい!」

 

 

流水さんが私の胸に顔を埋める。すりすりと身体を擦り付ける。まるでマーキング。匂いをつけるように。匂いを脳裏に、DNAまで刻み込むように。

 

 

「ねね。……私ってもういい歳じゃない?」

 

「まだ35ですよ?」

 

「ありがとう♪………………毎日実は被身子ちゃんに飽きられちゃわないか心配なんだよね。」

 

「え!?そんなわけ……」

 

 

流水さんの顔は見えない。私の胸に埋めたまま。

 

 

でも……

 

でも何となく。

 

 

「わかってるよ?……でも万が一ってあるじゃない?何度も何度も繋がって、導かれて、果てて…………でもふと思った時に私みたいな年増を愛してくれるなんて……ってね?幸せすぎてさ……夢じゃないかって思う時がある。」

 

なんとなくだけど少し声が上擦ってる。

 

 

「……流水さん?」

 

「……なぁに?」

 

流水さんの頭をポンポンと撫でて、その愛おしい御顔の唇に私のを重ねる。

 

 

「ん……」

 

「……ね?流水さん。不安になったらいつでも言ってください。」

 

「……え?」

 

「いつでもお話します。いつでも愛を伝えます。いつでも身体を重ねます。私は流水さんの不安を一緒に背負ってあげたい。」

 

「…………!!」

 

 

「流水さんも一緒のこと思ってるはずですよ?」

 

「……被身子ちゃん……!」

 

 

今度は上体を起こした流水さんに唇を奪われる。永く。それでいて必要以上に動かない。ただ重ねるだけのキス。

 

でも次第にお互いの手を探し、絡め合わせる。繋がりを。幾重にも重ねて。

 

 

「……被身子ちゃんって魔法使いなの?」

 

「はて?」

 

「私の不安なんて……すぐにどっかに行っちゃったよ。」

 

「えぇ?困りますね……一緒に背負うと言った手前……」

 

「んふふ……」

 

 

あぁ……やっぱり好きだな……この笑顔。

 

 

「流水さん……ずっと愛してます。」

 

「被身子ちゃん……私も……ずっとずーっと愛してる。」

 

「そんなの……幸せすぎてどうにかなっちゃいそうですね?」

 

「お互い様だね?」

 

 

 

言葉も。身体も。

 

身も心も。

 

愛の伝え方なんていくらでもある。愛の満たし方なんていくらでもある。

 

 

「ね……被身子ちゃん。疲れちゃった?」

 

「ちょっとだけ。」

 

「……動かなくていいから……私に御奉仕させて?」

 

 

でも私達はこの方法を知っちゃったから。

 

「……流水さんはえっちですね?」

 

「我慢させないで?私の……私だけの旦那様……」

 

こんな顔されたら……断れる訳もなく。

 

 

 

「いいですよ?……はい♡」

 

 

私達は今日も欲に溺れていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

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