side気月千歳
「……アンタと酒飲むの久しぶりだな。」
「っていうかヒーローがお酒飲んでいいの?怒られない?」
「今日はオフだからいいんだよ。それにちょっとのアルコールで照準がブレるほど腑抜けちゃいないさ。」
……そういうものかしら?一応流水ちゃんには言っておきましょうかね。
誘ったの私だけどね!
ってことで今日はオフの筒美さんを引き連れて居酒屋へ。結構穴場で……美味しくて良く通ってる。
部下も連れてきたことあるし……すっかり常連さんね。
雑談も酒も料理も程々に、
「……あんたも大変だったな。」
筒美さんがやや神妙な面持ちで私に話しかけてきた。
「え?」
「どうせウチの社長が色々手ェ回してたんだろ。」
「手?」
「異能解放軍。知らないとは言わせない。」
「……。」
「ま、咎めるつもりは無いよ。私も前科者だしね。」
カラカラと快活に笑う筒美さん。まぁ……そういう意味では似た者同士なのかしら。
「ま、お互い社長に救われて今シャバで息できてる訳だ。……まぁあんたは服役してないわけだけども。」
「何が言いたいの?自首しろってこと?」
「いんや?そんなことしたら私が社長にドヤされちまう。」
話が読めないわね?
「……そういう奴は結構いるってことだ。この社会には。」
「……」
「罪を償っている者。償ってない者。罪を重ねる者。なんだっている。ただ社会はそういう人の受け皿を最低限しか準備できない。」
「……そうね。やっぱり理由はどうであれそういう人達への風当たりは厳しいわ。」
やってることやってる訳だしね。そういう意味では風当たりが強いのは正常。
「ま、それをどうにか出来ちまうのが社長なんだけどな!」
「お酒結構進んでるわね?大丈夫?」
「……私もあんたも社長に救われた身だ。どういう形であれ。そういう意味で大変だったなって話さ。深い意味はないよ。」
……なるほどねぇ。
「…………ふーん?筒美さんなりに心配してくれてたんだ?」
「当然だろう。酒飲み仲間が辛気臭い顔してたら酒も不味くなる。」
「筒美さんらしいわね。」
「今日はベロベロになるまで帰さないからね!」
筒美さんが私のペースなんていざ知らず、ガンガンお酒を注文する。
「上等!明日休みだからいくらでも付き合ってあげるわ!」
「はははは!いいねぇ!そういうの待ってたよ!!」
どんどんハイペースにお酒がすすんでいく。
「これ美味しいわよ。食べてみて?」
「ん!ほんとだね。こっちはどうだい?」
どんどん……
「そっちも美味しいわ。注文しましょ。」
「あははは!」
「うふふふ♪」
ハイペースに……
ガヤガヤ……
「〜!」
「〜♪」
「「〜〜!!!」」
ズキン……
「……痛ったぁ……」
頭痛い……飲みすぎた?
……あれ?朝?私……何が……コレ何処のベッド……
むにぃ……
「ん……」
「…………え?」
「…………おはよう。」
「…………え?」
………………え??