side気月千歳
「こんにちは!」
「!」
「あっ!気月さん!こんにちは!」
「お仕事終わりですか?」
「前回から結構空いていますね?忙しかったんでしょうか?」
流水ちゃんの事務所に遊びに来た。
…………あの日から1週間くらい経っちゃったけど。
だってぇ!気まずかったんだもん!!無理無理!連絡すら出来てない!!週一のご飯も行けてない!
くぅ〜……しかもよりによって今日居るし……筒美さん。
何とか表情に出さないようにしないと……
「そうなの。ちょっと手こずっててね?やーっとひと段落ついたから遊びに来ちゃった!」
持ってきたシュークリームの箱をみんなに手渡す。
「うわー!これいい所のシュークリームじゃないですか!?美味しいって話題のやつ!」
「よく買えましたね?行列だったんじゃないですか?」
「そうなの!運良く買えたからお裾分けよ?」
「「わーい!」」
「それじゃ紅茶淹れますね?」
才子ちゃんが気を利かして紅茶を準備しに行った。
「いつもありがとうございます!気月さん!」
「んふふ〜♪当然じゃない!こ〜んなに可愛い子がいっぱいいるのに、笑顔のひとつやふたつ見てストレス発散しないとね?」
「……」
「えへへ!」
「気月さんは口がお上手ですね?」
「ホントのことよ〜?被身子ちゃんは流水ちゃんっていう素敵なお嫁さんがいるからいいとして、冬美ちゃんの事見つけられない世の男性は目が節穴ね!こんなに可愛いのに!」
冬美ちゃんをぎゅっと抱きしめる。
「も〜?照れますよ〜!」
少し顔が朱に染まる冬美ちゃん。可愛い〜!!
「……」
何か視線を感じる。……あんまり気にしない方がいいかしら?
「…………」
気にしない方がいいのよね?なんだか殺気が混じってない??
「そういえば流水ちゃんは?」
「さっき急に公安に呼ばれてました。」
「もうすぐ帰ってくるんじゃないですか?」
「公安に?流水ちゃんも大変ねぇ。」
とりあえず来客用のソファの右側に腰をかける。私の定位置……になってる。関係者じゃない癖に定位置って……意味わかんないけれどね?
「ナガンさんもこっち来て食べましょうよ!」
「!」
「……そうだね。ちょっと待っておくれ。もう少しで終わるから。」
「「はーい。」」
……ふぅ……なんか緊張しちゃった。名前出るだけでビクってなる。気まずかったけど……足が勝手に事務所来ちゃったんだもん!しょうがないしょうがない!なんとかなれー!!
「紅茶入りましたよ。」
冬美ちゃんがシュークリームを全員分用意してくれてる間に、才子ちゃんが紅茶を持ってきてくれる。
シュークリーム×紅茶。不味いわけないわよね。しかもどちらも最高級品!
「先に食べて食べて?私既に1個貰ってるから♪」
「そうなんですか?じゃあお先失礼します!」
「いただきます!」
「いただきます。」
3人が揃ってシュークリームを口に頬張る。
「ん〜!!美味しい!」
「なるほど……カスタードクリームだけじゃなくて生ホイップも……」
「生地も甘くてサクサクしてて……美味しい〜!」
「うふふ。良かったわ♪」
みんなの笑顔……あぁ〜……癒される。幸せね。
じゃあ私も1口……
ドカッ……
「んっ!?」
「……何さ。」
私の横に筒美さんが腰掛けた。
……そうだった……このソファ……私の定位置があるように、筒美さんにも定位置があるんだけど……それが私の横。完全に失念してた。
びっくりしすぎてクリームがちょっと溢れ、ほっぺについた。
「ティッシュある??」
「ありますよ。えーっと……」
「……。」
冬美ちゃんがティッシュを持ってくるのが早いか、私の頬を誰かが撫でる。
「……へ?」
「あーん。……美味しいね。」
「…………へぁ?」
筒美さんが指で私の頬のクリームをとってそのまま口へ……
「な……なななな……」
「……ふん。」
「「「……」」」
みんなに見られてるのに……この人……何を……!!!