side白灘珠世
「おっかえり〜♪」
「ただいま戻りました。」
今日は珍しく外出していたえーちゃんが帰ってきた。
ちーちゃんは今寝てる。ちょっと色々忙しくて疲れてるんだって。
「おや……良い匂いですね?」
「うん!回鍋肉作ってるんだ!!そろそろえーちゃん帰ってくると思って!」
ガッシャン!……ガシャン!!
「うふふ……相変わらず大変パワフルですね?」
「ふたりがいっぱい食べるからだよ??」
「珠世様の作るご飯が美味しいのがいけないのです。」
「嬉しいね。料理作る冥利に尽きるよ。」
ちーちゃんもえーちゃんも私が料理を作ると毎回毎回感謝をしてくれる。それだけですっごく嬉しいのに、それだけじゃない。
料理と掃除以外の家事はだいたいふたりがやってくれる。掃除は私が好きだから絶対に譲らない。
買い物も、洗濯も、食器洗いも。私が易々外に出れないから、そういう家事は全部やろうとしたんだけど……手分けする方が婦婦らしいでしょう?と言われてからそれに従ってる。
…………なんか嬉しかったんだもん。
「……そういえばさ。流水ちゃんの依頼どうだった?」
「はい。まぁ……恋する乙女を導いただけですよ。」
「そっか?不思議だねぇ。」
えーちゃんが外出してた理由。それは流水ちゃんからの依頼で、気月さんにアドバイスをしてあげて欲しいとの事。なるべく自然に。
気月さんっていうのは流水ちゃんのお友達で、雑誌の編集をしてる人っていう認識。結婚式にも来てたね。挨拶だけした。
その人が恋……ねぇ。
「はい。ですが傷原様ですので……きっとなにか目的があるのでしょう。」
「ん〜……どうせ見てられなかったとかだと思うけどね?」
「ふふっ……そんな気がします。」
流水ちゃんすっごく世話好きだから……
しかもその上自分の手跡足跡をつけないんだよね。私はもっと流水ちゃんが認めらてもいいと思うんだけどなぁ?
「えーちゃん。ちーちゃん起こしてきてくれる?一緒にご飯食べようよ!」
「はい。わかりました。」
あとはちょちょちょいと味付けと……味を整えて……
「でーきた!」
「「じゅるり……」」
「うわ!?早!?」
もうふたりが席で待ってる。箸を持って。……可愛い。
大皿に全部のせて……山みたい。
「はーい。熱いからふーふーして食べてね?」
ご飯山盛りと回鍋肉山盛り。いっぱい食べてね?
「「いただきます。」」
綺麗な所作……まぁここからすごいんだけど。
「ガツガツガツ……おいひぃ……ガツガツ……」
「もきゅもきゅ……」
「……ふふ。」
ふたりとも頬いっぱいにご飯を詰めて……そんなに美味しいんだね?
私はちなみに普通の量です。ふたりほど食べられない。私はふたりが幸せならそれでいいんだよね。
……あ。そうだ!
「ちーちゃん♡えーちゃん♡」
「……ふぁい?」
「はい?」
「はい。あーん♡」
「「!!」」
不意打ち成功!
この後我慢できなくなったふたりにお風呂で襲われたんだけどそれは別の話。
結果。大敗。