side印照才子
「ブラッドロータス様。……ここは?」
「……。」
見慣れぬ路地裏をスイスイ進むブラッドロータス様。
本日はホークス公安委員長からの依頼で調べて欲しいものがあるとの事。本来であればブラッドヘリアンサス様が行かれる予定でしたが……急遽別の仕事が入ったのもあり、私が行くことに。
「……ホントだったら巻き込む気は無かったんだけどね〜。」
「……?」
「ちょ〜っと危ない場所だから……さ?」
「……なるほど。」
何となく察しました。ブラッドロータス様はそういう場所に行くつもりなのだと。
そのままひとつの喫茶店の前へ。
「……ここですか?」
「そうだよ。ここに居るはず。」
ブラッドロータス様は何の躊躇いもなくドアをくぐる。
私もあとに続く。どんな人が……
入ると普通の喫茶店の様な店内で、窓辺の席とカウンター席がいくつかある綺麗なお店でした。
お客さんもちらほら見えます。
「……?」
立ち往生してると店員さんらしき人がこちらに顔を出す。
「いらっしゃ…………」
「お久しぶりです。」
「ブ……ブラッド…………ロータス………………」
ガタガタガタと音を立ててその場に座り込んでしまう店員さん。
「どうされましたか?『お客様』ですよ?」
「はっはっはっはっ…………」
呼吸が浅くなる。一体何が……
「『 お 客 様 』……ですよ?」
「ひっ……はっはっはっはっ…………う……ふぐっ……お……お好きな席へどうぞ……」
なんとか震える膝を叩き、立ち上がった店員さんは私たちをやっとの思いで席へ案内して下さりました。
「それではカウンター席で。インテリジェンスもいい?」
「はい。ブラッドロータス様のお好きな席で。」
とりあえず空いてるカウンター席へ。さっきのこともあり、周りの目が少し痛いです。
「め…………メニューですっ……」
「ありがとう。じゃあ……あんみつの寒天和えで。」
「!!!!!!」
……?
「ブラッドロータス様?そんなメニュー…………え?」
「ひっ……はっ……なっ……んだよ!ブラッドロータスゥ……!!私を脅してんのか!!」
ブラッドロータス様の首元に刃が。店員さんがナイフを突き立てている。
「ブラッドロータス様!!」
立ち上がるが手で制されてしまう。
「ふふふ。」
ブラッドロータス様が腰から1本剣を鞘ごと抜く。
ガタン……
「これ。綺麗じゃないですか?」
スゥーっと抜刀。波状の刃の剣。ぐにゃぐにゃとねじ曲がっておりながら、しっかり相手を傷つけるフォルムをしている。
「ふーっ……ふーっ……」
「……今からするのは脅しじゃありませんよ。……まぁ……」
目にも止まらぬ早さで振り上げる。ぶつかり合う金属音。その後ナイフが天井に刺さる。
「……あなた次第ですけど。」
「ふぐぐぐ…………」
剣を店員さんの首へ。先程まで脅されてたのに……
「日本語。分かりますよね?なにか言うなら動かしませんよ♪」
「はっ……はっ……はっ……はっ…………」
「答えてください。首と体がおさらばする前に。」
カラーン……
「いい情報手に入って良かった良かった。」
「ブラッドロータス様……このお店は……?」
「敵専門カフェ。よく凶悪敵が使ってるから情報ないかな〜って情報屋に聞いてただけ。」
へぇ……敵専門の……ブラッドロータス様はやはりこっちの世界にも造詣が深いですね。
「来てたやつもみんな敵だったねぇ。わかりやすい。…………ま何もしてないからまだよし。」
「……そういうもんですか?」
「そうそう。……次行こっか。」
「まだあるんですか!?」