私のヒーロー   作:おいーも

280 / 290
新たな因縁

 

 

 

 

 

 

 

side傷原流水

 

 

 

とある個室。3人の大人。

 

 

「で?私を呼んでどうしたの?早く帰りたいんだけど。」

 

スマホの画面に目を落とす。被身子ちゃんと歪ちゃんの寝顔(隠し撮り)……はぁ本当にかわいい。

 

 

「まぁ待って欲しいッス。ナイトハイドが情報吐き出させてくれたんスから。」

 

「先生。お久しぶりです。」

 

私の対面にはふたり。ホークスくんとナイトハイド……心操くん。

 

 

「ん。久しぶり。元気してる?」

 

「はい。お陰様で。お子さんどうです?」

 

「すっごく可愛い。いつか会わせてあげる。この子なんだけど……」

 

と心操くんにスマホを見せる。

 

 

「あはは。傷原も寝てるじゃないですか。」

 

「んふふ。私のお宝写真だよ。」

 

「そんなもん見せてもらっていいんすか?」

 

「いいよ。減るもんじゃないし。」

 

「こほん。」

 

ホークスくんが咳払いをひとつ。……雑談はこの辺にしましょうか。

 

 

「それで?心操……ナイトハイドが情報を引き出したって行ったけど……」

 

「そッス。その事なんスけど……」

 

ボイスレコーダーが出てくる。

 

 

「……この部屋防音よね?」

 

「当たり前じゃないっスか。」

 

「ならいいわ。つけてみて?」

 

カチ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボイスレコーダーの情報をあらかた聞いた。うーん……

 

 

「…………なるほど。……相当厄介ね。」

 

「個性はまだしも……本拠地が割れてないのが相当に苦しいっス。Mr.Jにすら教えてないとなると……幹部クラスにしか知らされてない可能性が。」

 

「……だったら前のガスマスクの話にも繋がるわね。……はぁ。めんどくさ。」

 

……さて。どうしたものかしらね。これはナイトアイの情報待ちかしら。

 

 

「それよりも気になることがあるっス。」

 

ホークスくんがノートパソコンを取り出し、USBが接続される。

 

 

「……なに?」

 

「コレを……流水さんに聞かせるか悩んだんスけど……多分聞かせた方がいいと思うっス。」

 

「…………」

 

ホークスくんがこういう時は……私に何かしら関係のある話。ちょっと用心しようかしら。

 

「いいわよ。聞くわ。」

 

「これは……あまり聞かせたいものじゃないっス。」

 

そこまで……

 

 

PCのメディアプレイヤーが再生される。

 

『ボスは……いろんな子供を外で買って……個性を数値化してマシた……』

 

これはMr.Jの声。

 

 

『外で子供を買った……?どういう意味だ。』

 

これは心操くんの声。

 

 

『ハイ……身寄りのない子を……お金で買収しテ……強い個性の数値だけ抜きとって……データ化してましタ……』

 

『…………何をしていたかわかるか。』

 

『ハイ……個性を強く発現させるために……わざと買い与えたモノを目の前で壊したり……ストレスを与えるために……精神的に、肉体的にも罰を与えてマシた……』

 

…………なんて酷い。私利私欲のためなんて……許されないわね。

 

 

『そういう子の特徴はあるか。』

 

『ハイ……髪が男女問わず短くて……ガリガリで……なにかに強い執着がありマス……そういう子が……1番扱い易い……テ……ボスが言ってましタ……』

 

髪が短くて……ガリガリで……強い執着……

 

「……もしかして……」

 

 

『何人か……逃げ出した子もいましタけど……だいたい殺処分デス……それに……逃げ出したところで……まともに生きれないッテ……』

 

 

ピッ……

 

まさか……まさか!!

 

「流水さん。考えたくないッスけど……」

 

 

「………………歪ちゃん……」

 

「……ス。」

 

歪ちゃんが……そいつらに…………

 

 

「………………」

 

「流水さん。くれぐれも冷静になって欲しいッス。…………奴らは歪ちゃん以外にも子供を抱えてる可能性があるッス。」

 

「わかってる。……わかってるわ……でもッ!!」

 

ドンッ!!!

 

机に拳を叩きつける。……ヒビが入っちゃった。

 

 

「………………ごめんなさいホークス。弁償はするわ。請求書は事務所に。…………ちょっと風に当たってくる。」

 

「…………わかったっス。」

 

 

 

部屋を出て外に。

 

「…………」

 

 

歪ちゃんが……被験者なんて……可能性があるなんて……

 

わたしが……もっと…………

 

 

 

 

 

 

「…………フーッ……ダメね。」

 

スマホを耳に当てる。

 

 

Prrrr……

 

『あれ?流水さんどうしました?』

 

「ねぇ。被身子ちゃん。歪ちゃん元気?」

 

『はい!すっごく元気ですよ♪事務所で皆さんに遊んでもらってます♪』

 

今は少しでも落ち着きたい。癒されたい。

 

 

…………そう。私には被身子ちゃんがいる。みんながいる。私だけが背負う必要はない。

 

みんなに共有して、みんなで解決する。

 

今の私なら……きっとそれができるはず。

 

 

「あのね。被身子ちゃん。聞いて欲しい。」

 

同じ過ちは犯さない。

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。