side傷原被身子
「ごめん!被身子!相談に乗って欲しい!」
「……はぁ。いいですけど。」
私の目の前には、両手を合わせて懇願する切奈ちゃんが。
久しぶりに連絡があったと思えば、カフェで待ち合わせ+相談。……私にする相談ってなんですかね?
「あ!そういえば勉強は大丈夫!?」
「大丈夫ですよ。卒業見込みですし。それにそのあとは流水さんにくっついて色々するだけなので。就職も一旦決まりました。」
「そっか……良かった良かった。」
「……それで?どうしたんです?」
「っ……えと……あの……その……」
もじもじもじ……
頬をちょっと赤らめて……え??
「もしかして……切奈ちゃん……」
「いやっ!言わないで!!」
「…………切奈ちゃんが……ねぇ……」
あの学生時代はみんなを引っ張って一佳ちゃんに並んだ第2の姉御肌みたいな感じだった切奈ちゃんが……恋……ですか。
「……雄英の人です?」
「……ちがう。」
「まぁそうですよね。」
「…………」
切奈ちゃんのことですし……どことなく雄英の子たちは友達以上にならない感じがします。
「年上ですよね。」
「……なんでわかるの。」
「そういうタイプでしょう。頼りがいがありました?」
「うっ……」
こういう姉御肌系というか……頼ってきてもらった人達って、頼りがいのあるかっこいい人と会うと好きになっちゃう傾向にあるんですよね。わかりやす……
「なんか尋問みたいでやーだー!!」
「じゃあ誰か言ってくださいよ。じゃないと何も言えないです。」
「うっ……」
口篭る。……はぁ。結局尋問ですね。
「男の人です?」
顔を横に振る。
「……女の人ですか。切奈ちゃんはノーマルだと思っていたのですが。」
「違うんだよぉ……かっこよくて……」
なるほど。堕とされたと。
「助けてもらったんですか?」
「……」
こくんと頷く。……であれば切奈ちゃんとチームアップしたことがある人が濃厚……ってことですか。
スマホ開く。
切奈ちゃん……リザーディとチームアップしたことがある人……ふむ?
「…………同級生ばっかりですね。」
「何が??」
まぁ私たちの代はプロになった同級生が多いので……そういうもんですけど。
…………お?
「インテリジェンス……」
「!」
「ビンゴ。」
「なんでわかるの!?」
「顔に出すぎです。……そういえば2年前くらいに私と百ちゃん経由で会いましたね?」
「そ……そうだね。」
「あの時は才子先輩に友達を作ってあげようとしてただけですけど……その時からです?」
「ちがう!……いやたしかに滅茶苦茶美人でかっこよかったけど……」
「じゃあその後ですか。ってことは……1年半くらい前のチームアップですか?」
「うっ……」
「……顔に出すぎです。」
「被身子名探偵になれるよ!?」
「切奈ちゃん限定ですね。」
ふーん……その時のチームアップで……ほぉ〜……
「笑うな!!」
「ふふ……そういえばお姫様抱っこされてる写真出回ってましたね?」
「うぅ…………」
ぷしゅぅと蒸気が出そうなほど顔が真っ赤になる切奈ちゃん。あの時は敵の制圧で、切奈ちゃんが狙われた時に才子先輩が助けたんでしたっけ。
「かっこよかったです?」
「…………助けてくれたあと……怪我がないか確認してくれて……身体が女の人にしてはがっしりしてて……女の子みたいに扱われて……私を抱き抱えたまま敵を制圧してて……うがーー!!めっっっっっっちゃかっこよかったッッ!!!」
切奈ちゃんが髪をわしゃわしゃして机に顔を突っ伏す。
「乙女ですねぇ……?」
「うぅ……しょうがないじゃん……かっこよかったし……」
「あの後ちょくちょくチームアップの打診が来るのも……?」
「……傷原せんせには話してる。」
「だからよく才子先輩がチームアップに行くんですねぇ。」
「………………」
まぁ流水さんの前で隠せるわけないですけど。
「……それで?才子先輩の何が聞きたいんですか?」
「あと……えと……付き合ってる人……いるのかなって……」
「直接聞けばいいじゃないですか。」
「無理ッ!絶対無理!!!」
……ポンコツですねぇ?
「…………居ないですよ。私が知る限りですが。」
「……そか……そっか……へへ。」
かぁいい。
「それだけですか?」
「いや……ちがって……えと……その……才子さんの……こと色々聞きたくて!」
「……理由を聞きますね。」
「……実は……またチームアップがあって……」
「半年に1回くらいやってませんか???」
「うっ……」
「ここまで来ると私情ですよ?」
「しょうがないじゃん!私の個性的に情報伝達と情報収集と制圧ができるんだから!ひっぱりだこなんだよ!」
「……たしかに。」
理由としては正常ですか。
「……それで人手が足りないことが多々あるから……そうなると知ってるやつの事務所から人を借りてくることが多くなって……強くて……仲が良くて……情報処理能力と……判断力があって……」
「かっこよくて?綺麗で?好きで?」
「おい!」
「あはは♪」
「むむむむ……」
茶化すのはこれくらいにしましょうか。
「いいですよ。教えます。私の知ってる限りですが。」
「いいのか!!」
「はい。その代わり絶対成功させてくださいね?才子先輩実はめちゃくちゃ人気なので。」
コレは嘘。カマかけです。才子先輩のこと好きな人は……いるでしょうが私は今は知りません。切奈ちゃん以外。
「…………だよなぁ……あんだけかっこいい人だもんなぁ……よし!頑張る!」
「ふふふ。」
こういう恋愛模様を応援するのも楽しいですね。
切奈ちゃん。頑張ってくださいね?