side傷原流水
「お陰様でお付き合いすることが出来ました。」
「そっかそっか。良かったね?」
「はい♪」
仕事終わり、才子ちゃんに少しだけ話したいことがあると言われ……ちょろっとカフェへ。
開口一番コレ。……まぁ今日のお仕事中ずーーーーっとなんか幸せそうだったもんね。軽くだけど手を回してあげてよかったかな?
「一応聞くけど……」
「切奈です。」
「うん、だよねだよね。安心した〜……」
「そもそも私にアプローチをかけてくる人など切奈くらいしかおりません。」
「……そっかぁ……」
結構あなた男の人から人気だよ……とは言わないでおく。本人も興味無さそうだし。
「ま、幸せなら何よりだよ。」
「はい。毎日がいつも以上に色付いて見えます。」
「そんなこと言う子だったっけ??」
「流水様の真似ですよ。」
「じゃあ私が悪いか。」
「はい。」
「……ふふ。」
冗談が言えるようになってよかったよ。ホントに。サーのこと見習ってる訳じゃないけど、笑顔はやっぱり大事。どんな時代でもね。
「ま……これでひとつ肩の荷が降りたね。」
「流水様は私たちの伴侶の面倒も見る気ですか?」
「そうだよ。最低限幸せになって欲しいしね。」
「……そうですか。ですが必ず幸せになれるとは限りませんよ?」
「なわけないじゃん。切奈ちゃんでしょ?」
「はい。絶対幸せにします。」
「それは相手も思ってるよ。不安になることないし変なこと思う必要も無いよ。」
「……はい。」
……その顔もう大好きじゃん。もっと隠した方がいいよ。変な虫寄ってくるかも。
ブブブブ……
「!」
才子ちゃんのスマホが鳴る。……顔……隠せてないよ。
「切奈ちゃんでしょ?」
「……バレましたか。この後デートなんです。」
「楽しんでおいで。ここは払っとくよ。」
「……はい。ありがとうございます。」
才子ちゃんが立ち上がり、1度頭を下げてから店を後にする。
……はぁ。私も丸くなったなぁ……昔ならピリピリしてたし……みんなの幸せを〜なんて考えなかった。
自分は幸せになれなくてもいいなんて考えてた。人殺してるしね。
ただ個性で苦しんでる人を……救ってあげたかっただけ。
それが何の因果か……白ちゃんを救って、被身子ちゃんと会って、雄英で先生やって……回り回って事務所まで……その上従業員も。
……未来ってわかんないもんだね。私30くらいで死ぬ予定だったのにさ。
「流水先生!見つけたノコ!」
「およ?」
横から聞きなれた声とともに抱きつかれた。
「レイ子ちゃんと響香ちゃんと希乃子ちゃん??珍しい組み合わせだね??どったの?」
抱きついてきた子は希乃子ちゃんです。
「いやね。みんなで遊んでたんだけどさ、途中で才子さんに会ってここに流水先生が居るって言われて会いに来たんだよね。」
「うん。先生久しぶり。」
「久しぶりだね。大人になったなぁ♪」
希乃子ちゃんの頭をなでなで。アイドルになったんだっけ?
「よーしじゃあ先生が奢ったろ!好きなの飲んでいいよ♪」
「いいの!?」
「悪いよ。」
「いただきまーすノコ!」
「ふふ。1人1杯ね?」
「「「はーい。」」」
……こんなに慕ってくれてる子が増えるなんてねぇ。思わなかったよ。しかもこの子達は私が人殺しなのも知っててこれだから……
「何飲む?」
「アイスティー。」
「じゃあ私は……♪」
……この平和は……守ってあげないとねぇ。
「そういえば知ってる?切奈ちゃんお付き合い始めたって。」
「「「え!?!?」」」
秘密は守らないけどね♪