side印照才子
「……」
「あ……あの……才子さん?」
「どうしましたか?切奈。」
「あの……えと……ちょっと……恥ずかしいっていうか……」
「……?」
「付き合う前ずっと腕組んでたのは私なんだけど!逆は……ちょっと心臓が持たないかも……!」
「……慣れてください?」
「無理かもですぅっ……!!」
むぅ。心地よかったのですが……残念。
切奈とお付き合いを……結婚を前提としたお付き合いを初めてから早2週間が経ちました。デートの頻度が非常に高く……ふふ。毎日が幸せです。
切奈は実家暮らしなので、私の家に3日に1回泊まってます。同棲したいですね。その前に切奈のご両親に挨拶をしなくては。
今日のデートは私のお家のモノが無くなってきたのでそれの買い出しを兼任してます。その途中でカフェに寄りました。
「……切奈。そういえば髪染めました?」
「え!よく気付きましたね?ちょっと薄くしただけなのに……」
「当たり前です。お慕いしている方の変化などすぐ分かります。それに……」
切奈の金色で綺麗な髪を触る。
「美しい髪ですので。凄く印象に残りますよ♪」
「………………」
切奈が両手で顔を覆う。耳が隠せてませんよ?ふふ。耳まで真っ赤ですね♪
「…………好きな人の供給がすごすぎて私の処理が追いつきません……」
「切奈……可愛らしいですね。誰にも見せたくないです。」
「待って!?ここ普通にカフェだから!あんまそういうのは人前じゃない方がいいかな!」
「ふふ。2人きりならいいと?」
「エゥン……」
ヒーローリザーディといえば……飄々とした物言いで様々なヒーローから頼られるチャート22位のヒーロー。そんな皆が憧れるようなヒーローがこんな顔を真っ赤にして悶えている……
「…………愉悦感です。」
「性格悪いですよぉ……」
「嫌いですか?」
「………………好きぃ……」
「ふふ。なら良かったです。」
人目?そんなの気にしませんよ。私の切奈への愛情に比べれば些細なものです。
「……なんで才子さんは私の事好きになったんですか?」
「あなたがアピールしてきたからです。」
「……それだけ?」
「はい。あなたの懸命なアピールに胸がときめいてしまって……♪」
「わーわー!!恥ずかしい恥ずかしい!!」
「今は相当受け身ですからね?」
「うー…………それは才子さんがグイグイ来るから……」
デートでも私が率先してくっついてますし、私の家でも私が切奈にベッタリです。
切奈のプルプル震えるウブな反応も好きですが何より……
「当然です。私はあなたのことを愛しておりますから。」
「なんでそういうの真顔で言えるの!?」
「気持ちに素直なだけですよ。愛してますよ。切奈。」
「フゥン……」
ふふ。本当に可愛らしい。早く同じ苗字になりましょう。私だけの切奈になってください。
「……早く私のものになりませんか?」
「……このままだと……多分私の心臓死んじゃう……」
「ふふ。存じております。」
「もうちょっと待って!頑張って耐性つける!」
「紙装甲ですね。」
「うるさーい!」
……あら?
「いつの間に……ほかの人がいなくなりましたね?」
「ブラックコーヒー無くなったって。どうしたんだろ……」
……!
切奈の指に自分の指を絡める。
「才子さ……!?」
「切奈……今ならふたりきりですよ?」
「はぅん!」
切奈が目をぎゅっと瞑る。顔が赤いのも相まって梅干しみたいになってますよ??
「ダメ……外だから……!」
「イケズですね?」
「う……ううううう……」
切奈が目を開き、私の手を両手で包む。
「わた……私だって……才子さん独り占めしたい……!」
「……!!」
私の彼女が可愛すぎます。
「切奈。今すぐ帰りましょう?」
「……買い物終わらせてからね?」
「あら。」
そういえばそうでしたね。忘れてました。