side渡我被身子
えー……
合宿初日です。私たちは今……
「おらぁ!!!!」BOM!
「爆豪ナイスッ!俺もっ!!!」
「皆さん!向かう位置はコンパスで示します!道を阻害するモノだけ処理してください!体力が持ちません!!」
「「「ハイ!!」」」
森の中にいます。
バスで合宿の宿に行くはずだったんだけど……ヒーロープッシーキャッツのお2人に無理やり叩き落とされて今……宿に向かって森の中を前進。
かれこれ6時間……3時間で着くという話は嘘だったのでしょうか?
「オイ渡我ァ!サボってんじゃねぇぞ!」
「私個性が機能しないので全部生身で勝負してるんです!!倒すの遅いの文句言わないでください!」
「チッ……ジリ貧だな……」
そうなんですよねぇ……個性……本当に個性が……もう少し戦闘寄りだったら……
……流水さんだったら……付け焼き刃ですけど…
……少し……試してみますか。
ドロ……
「うわっ!?急に出て……」
「葉隠さん!?」
「流水さんの……技を意識。」ドガッ
「っ…助かっ…あれっ!?傷原先生!?」
「傷原先生学校じゃなかったっけ???」
「あっ……あれ渡我ちゃんだ!」
「あー……血吸ってるから出来るのかな?」
「へー……なんか不思議な気分。」
確か……流水さんは血を……できるできないじゃない。やるんだ。……コレが出来れば!もっと!!
練習してたんだ。前から。戦闘に使えるように!
……ガリッ
「渡我さん!?自分の親指を……」
「フッ!!」ザンッ!
他者の個性が使えれば!!
私は血を使って土人形を切り裂く。
「すげぇ!!傷原先生みてぇ!!!」
「!」
私はPlus ultraするんだ!
「出来……」
ズキン!
!?!?頭がっ……
「あっ!?……ぐぅっ!!……」ドロ…
顔が半分……変身が溶けて……
「渡我!?大丈夫!?」
「だ……大丈夫で……す。……私も……何とかこれを維持するので……とっとと突破しちゃいましょう。壁は……超えるものですよね?」
思ったより副作用……?が酷いですね……最後まで立ってられるか不安です。
「やるじゃねぇか……お前らァ!渡我が根性見せたんだ!負けてらんねぇぞ!!!!」
「「「おう!!」」」
な……何とか……着いた。
変身もう完全に切れちゃって……最後の方地獄だったね……
もう夕方……みんなボロボロだよ……頭痛い……
明日から……個性伸ばし訓練?……何それ
ズキンズキンズキン
もう……頭痛すぎて……何も……
「相澤先生!!渡我ちゃんがぶっ倒れた!!!」
翌日。
みんなプッシーキャッツの皆さんに連れられて個人個人の訓練を始めた。……私以外。
みんなの阿鼻叫喚が聞こえます。
幸い昨日倒れてから後遺症は無く、頭痛も引いてます。なんだったんでしょう?
「相澤先生。話ってなんですか?」
「お前の個性伸ばし訓練の件だ。」
今は森の中……と言ってもみんなの姿は確認できる。
「あっ……たしかに。どうするのって話ですか?」
「……本来であれば身体の1部だけ変身や、身体能力のコピーなど……色々考えたが……お前……ここに来るまでにひとつ……面白いことをしたみたいだな。」
誰から聞いたんでしょう?私が倒れた理由とか?
「あっ……流水さんの個性が少し使えたことですか?」
「ああ。アレが常に出来ればお前はさらに化ける。だが……それに伴う代償も大きいようだな?」
「はい。倦怠感と頭痛が酷くて……。」
「無理に伸ばそうとした結果だな。……だが方向性は悪くない。今日からの訓練中は傷原先生の姿で傷原先生の個性を使い続ける訓練だ。」
「え!?でも血が足りないですよ!?」
「そのために……予め傷原先生には血を用意してもらっていた。」
ドンッ
……輸血パックダンボール1個分……!?こんなに血を……もしかして病院からも取り寄せて……?
「……流水さん。」
「お前のためだそうだ。本来であれば……吸血衝動が起こった時用の保険だったが……これを訓練に使ってもらう。使い切る覚悟でやれ。お前もこの合宿でもう一段Plus ultraだ。」
「……はい!わかりました!全力出します!」
それで急遽決まった私の訓練……
流水さんに変身しながら流水さんの個性を使って、木々の間を地に足つけずに飛び移り続ける訓練。(頭痛が酷くなったら虎さんのところに行って肉体強化)だ。
まだ私の個性のデメリットが分からない以上こうするしかなかったそうだが……開始10分。既に頭が痛い。
体が慣れてないのか……情報量を処理しきれてない?
よく分からないけど……きっとこのままじゃダメだ。
ダンボールから吸血パックを取り出し一飲み。少しだけ頭痛が和らいだ気がする。
ヂューッ
「ぷはっ……もっともっと……私だけ置いてかれる訳には……いきません!」
「うごごごご……」
「……渡我から初めて聞く声が聞こえる。」
「ケロケロ…みんなの色んな姿が見れて嬉しいわ。」
頭がっ……裂けそう……
結局あのまま続けたものの、2時間もすれば蹲って動けなくなり……しょうがないから虎さんの所で身体をバキバキにしてもらった結果、もう少しだけ出来そうになったのでやったら……これである。
キャパシティを超えてたのね……多分。
今の私が人の個性を使えるのは1日2時間。……それ以上は変身の維持どころか自分の個性が使えなくなる。
鎮痛剤買っておいてよかった……。
かくいうこれからカレー作り。バキバキの身体とズキズキの頭で作る料理はもう泣きそうになる。
でも身体が覚えてるもんだなぁ……
トントントン……
「次の材料持ってきてくださーい。」
「渡我ちゃん……手際良すぎだね。」
「流水さんが帰り遅かったり、私が休みの日は基本的に台所当番は私でしたからね。……短期間でめちゃくちゃ鍛え上げられた形です。」
「旦那の帰りを待つ妻じゃん。」
「専業主婦〜ゥ」
「なんですかそれ。」
「素敵ですわね!」
「ケロケロ。私も負けてられないわ。」
「いや……蛙吹もすげぇよ。」
「梅雨ちゃんと呼んで?」
「梅雨ちゃんも料理上手いですね?」
「私は両親が共働きだから。家事は私の仕事だったの。」
「じゃあ私の大先輩ですね♪」
「ケロケロ。そうね。梅雨ちゃん先輩って呼んでくれてもいいわよ?……お茶子ちゃんも手際いいわね?」
「私1人暮しだから……自炊しないとやってけないんだ。」
「偉いじゃん麗日!私なんて食べる専門だよ?」
「胸張るのどうかと思いますけど……。」
「おい!炒めるだけだろ!なんで時間かかってんだよ!!」
「爆豪!センスマン!!助けてくれ!!めっちゃ熱い!!」
「火が強すぎんだよ!!誰だ火ィ入れたヤツ!!」
「俺だ。」
「火力高けりゃ良いってもんじゃねぇぞ半分野郎!!!」
「そうなのか?」
「オイ渡我!!カエル野郎!どっちでもいいから手伝え!!これじゃカレーが黒焦げンなる!」
「爆豪くん!飯盒がすごいことに!!」
「何やってんだ飯田ァ!!火力が高ぇんだよ!!半分野郎!!」
「爆豪くんって料理できたんやね。」
「あの人天才肌なんで……なんでも出来るんでしょ。」
「性格だけだよね。性格終わってなければいい人なのに。」
「聞こえてんぞゴラァ!!!」
「あはは……梅雨ちゃん先輩。私手伝ってきますね?」
「いいわよ。もうすぐこっちも合流出来るから。それまでに何とか形を保ってくれてると嬉しいわ。」
「……頑張ります。」
一応轟くんになんで火力高いのか聞いたら
「火が通らねぇと思った。」
のだそう。多分この人は料理させちゃいけないタイプ。
何とか見た目はカレーにたどり着けた……爆豪くん。梅雨ちゃん先輩。本ッ当にありがとう。
「うまい!」
「結構イケるな!?努力の味って感じだ。」
結構美味しい。みんなで作ったのもあるのかな?
「ヤオモモ……結構がっつくね?」
「私の個性は脂質を様々な原子にに変換させて創造できるので……沢山蓄えれば沢山出せるのです。」
「うんこみてぇ。」
失礼な事言う瀬呂くんに、耳郎ちゃんの右フックと私の左アッパー。
「「謝れ!」」
「ごべんなざい!」
「八百万ちゃん……大丈夫ですよ?素晴らしい個性じゃないですか。あんなドンマイ野郎は放っておきましょう。」
「ヤオモモ…泣かないで?……本当にアンタ……人の個性バカにするの最悪だよ!?」
「ごめんなさい!!八百万さん!!」
食事場が一気に修羅場に。
私と耳郎ちゃんのダブルタッグに戦場はタジタジです。
「メシくらい黙って食えよ。」
爆豪くんのその一言に皆冷静になったのか、黙々と食べ進める。お米もカレーも全部なくなって終わり!美味しかった。
side???
とある建物の扉の前
「弔ちゃん!今日は弔ちゃんの好きなハンバーグですよ!」
「……そこ……置いといて。」
「もう!顔くらい見せてくれたっていいじゃないですか!」
「……そろそろ作戦決行だからみんな気が立ってる。頼むから落ち着いてくれ。」
「……私もその作戦の一員に入りたかったんですけど?」
「アンタは先生から大事にしろって言われてる。だから出さない。」
「もう!私だって弔ちゃんと先生の役に立ちたいんですからね?」
「……次は考えとく。」
「ふふふっ……ありがとうね?弔ちゃん♪」
「……。」
本当にシャイなんだから……
でも……弔ちゃんが次の帝王になるんなら……ママ……なんだってしちゃうから!