辻褄合わせのため少し変更しました。(2025/10/24)
said傷原流水
夏。
夏休み。学生のメインイベントのひとつ。
まぁウチの場合雄英合格まで必死こいて勉強と個性を伸ばしてるからそういう気はあんまりないんだけど。
「ううーん……よく分かりません!」
「根を詰めすぎよ?頑張るのもいいけど……。」
「でも……今日はステインさんの訓練もないのでその分は……。」
連日連夜体を動かして勉強して。めちゃくちゃ頑張ってる被身子ちゃん。私が先生になるって話になってからより一層力が入ってるらしい。可愛いね。
でも息抜きも大事だよ?被身子ちゃん。
……ということで
「あーあ。今ならネットで話題のクレープ二人で食べながら散歩でもしようかなって思ったのにざーんねん。あーんもしてあげようと思ったのになぁ?」
「行きます。絶対行きます。今すぐ行きます。」
返事早
てな訳で、ちょこっと電車で遠出して話題のクレープ屋さんに行く日になりました。少しでも息抜きになればいいな。
「……大きいねぇ…」
「はい。大きいですね。」
今日の私は被身子ちゃんとお揃いのワンピースと被身子ちゃんがセットしてくれたポニーテール。涼しくていいね!
それよりも……クレープ写真で見るよりも大きいね。
お店混んでたから持ち帰りで頼んだけど……歩いて食べるの難しいな?
「どこかに座れる場所は……」
「がぶ」
「え?」
被身子ちゃん。こういうのは勢いなのさ!
「うーん……いちごのソースとラズベリーの酸味が……おいひ〜!」
「わっ……私も食べます!…あむ………美味しいです……」
二人で歩きながらクレープを食べる。いいじゃん!まるで青春だよ!
「流水さん?」
「ほよ?(もぐもぐ)」
「ほっぺにクリームついてますよ。」
「え?どこどこ!?恥ずかしい……!」
「ふふっ……ここですよ。」
ぺろ……
「……な……ななななな……」
え!?今舐められた!?人前で!?
「ご馳走様です♡顔真っ赤ですよ?かぁいいです♪」
「被身子ちゃん!ぎょっ……行儀が悪いよ!」
「だっていつまで経ってもあーんしてくれないんですもん。約束でしたもんね?」
「うぐ……」
「私が口待ってた方がいいですか?あーん……」
お口開けてる被身子ちゃん可愛い!じゃなくて!!!えーーーいままよ!!!
「あ……あーん。」
ほっぺた舐められてからすっごく他人の目が気になる!本当に心臓に良くない!……普段なら気にしないのに……こういう時に限って……
「あーん…………美味しいです♡」
「さ……さいですか。」
顔がとても熱い。滅茶苦茶見られてる気がする(主に被身子ちゃんから)。もー……。
「じゃあ次は流水さんの番ですね?」
「…………へぁ?」
「はい。あーん。」
え!?私もするの!!?あんな恥ずかしいこと!!……でも……被身子ちゃんの願いなら!!!!背に腹はかえられぬぅ!!
「あ……あの……えっと…………あーん…」
「……美味しいですか?」
「…………おいひいれふ。」
味なんて何もわかんなかった。
心臓の鼓動がやけに響く。
今日は暑いなぁ……。
クレープを食べ終えてからは二人で色んな意味で有名な砂浜をちょっと歩いた。
食べさせあってからというもの…いつも二人で歩く時は手を握ってたのだが、今は腕を組んで歩いてる。
もちろん被身子ちゃんがだ。私の方が身長低いのに……なんか満足そうだからいいか。
「にしても…」
私は砂浜を見渡す。
一面の……
「ゴミだらけだね。」
「はい。あまり治安が良くない雰囲気がします。」
「破れ窓理論ってやつだね。皆が捨てるから自分も捨てていいかってやつね。」
「……本来であればすごく綺麗なんでしょうね。もったいないです。」
「そうね。……綺麗な海見たかったね。」
「……。」
ちょこっとだけ残念。
すると突然被身子ちゃんに少し力が入る。
「およ?」
「私は……私はかぁいい流水さんとデート出来て嬉しいです。どんな場所でも。」
そんな満面の笑みで答えられたら私の嬉しくなっちゃう。残念な気持ちなんて吹っ飛んじゃった。単純だね。私。
「……被身子ちゃん……ありがとう。でもデーt」
「はい!もう少しデートしましょ?」
「……デートでいいか!うん!いっぱいデートしよう!」
強引に押し切られた感じがするけどまぁいいか!
「えへへ……はい!」
「ふぎぎぎぎぎぎぎぎ!!!」
大きな声が砂浜から聞こえる。何してるんだろ。
「緑谷少年!そんなへなちょこ腰じゃ全然終わらないぞ〜!」
あの声……
「……げ…嫌な声聞いた。」
「どうかされました?」
声のした方に視線を向ける。
やっぱりオールマイトだ。NO1ヒーロー。なんでこんな所n……なるほどねぇ?
「あっ!あれって……」
被身子ちゃんがびっくりしてる。そりゃそうだよね。NO1ヒーローがこんな所にいるんだもん。
「……オールマイト。なにあの水着……ダサ。」
「……近くにいるあの子は…?」
「………。」
多分あのモサモサの少年が、オールマイトの言ってた後継者なんだと思う。頼りない以前の問題じゃない?肉体もまだまだ。なんか涙目だし。ゴミ引きずってなにしてんの?
「人を見る目だけは多少あると思ってたんだけどね。」
ほんの少しだけ残念。
「……気になりますか?」
「いや?ぜーんぜん。どっちも好みのタイプとはかけ離れてるわ。」
「へぇ……そういえば流水さんの好みのタイプってどんな感じなんですか?」
気になっちゃう?女の子だねぇ……お姉さん嬉しい。
「私?……んー私自身恋愛経験があんまりないから、参考にして欲しくはないんだけど…個性に対する偏見が無くて…私を好きでいてくれる可愛い子……かなぁ?」
「……それって…」
「おや!!そこに居るのは!!!」
「……は?」
ドドドドドと走る音が近付いてくる。終わった。
「私が水着姿で来た!!!(SMASH)」
「ひっ!?」
あーあ。被身子ちゃんがびっくりして私の後ろに隠れちゃったじゃない。
「来んなクソジジイ。」
「まだジジイと呼ばれるには早くないかなぁ!?傷原くん!」
「………何しに来たんですか。なんでこんな所に居るんですか?あと水着クソダサいです。」
「質問が多すぎても困るね!最後のは罵倒だね!!後ろに居るのは……。」
「変な目で見たら貴方だろうと殺しますよ?」
「HAHAHAHAHA!大丈夫さ!弁えてるよ!」
「……渡我被身子です。オールマイトさん……ですよね?」
私の後ろからひょっこり顔を出す被身子ちゃん。男は皆ケダモノだから注意してね?
「変なおじさんだし無理しなくてもいいんだよ?」
「oh......傷原くんは私のことが本当に嫌いだね!HAHAHA」
「いえ。流水さんの迷惑になってはいけないので……。」
「迷惑なんて思わないから安心して?」
被身子ちゃんの頭を撫でてあげる。少しだけ安心してくれたみたい。可愛いね。
「うんうん。よろしくね。傷原くんとは仕事上長い付き合いだから、私のことも気安く呼んでくれて構わないよ!」
「は……はい。」
「で?何してるんですか?……私たちを引き止めた理由はあるんですよね?」
「当然だとも!話には聞いていたけどさすがに挨拶をとね。何をしてるかは……言わなくてもわかるだろう?」
「はぁ……まぁ察しは付きます。」
「?」
被身子ちゃんは分からんくてもいいんだよ?他言無用だから。
「うんうん。これから彼は頑張るから見守っててね?」
「…………善処します。」
「君も!」
オールマイトは被身子ちゃんを指さす。
「は!はい!」
「色々大変だったみたいだけど頑張ってね!応援してるよ。」
「……ありがとう……ございます。」
少し驚いた顔をする被身子ちゃん。実はこの世は結構頼れる大人が多いんだよ。安心してね。
「それじゃ私は彼を見ないと行けないのでね!」
ドドドド……
「騒がしい。」
「元気な人ですね。」
「元気すぎる。話すだけで疲れる。」
「ふふっ…流水さんもあんなに悪態付くことあるんですね。」
「…………恥ずかしいから忘れて欲しい。」
「嫌です♡」
イジワル。
まぁそれはそれとして。……次期平和の象徴。せいぜい死なないように頑張りな。……私はワンフォーオールのサポートに丁度いい……駒なんだから。
「どこに行ってたんですか?オールマイト。」
「いやぁ知り合いがいてね。挨拶をと。」
「知り合い?……あの人達ですか?……」
「はい!そんなことよりとっとと動く!時間は待ってくれないぜ?」
そのままブラブラ歩いて。
外はちょっぴりリッチなレストランで外食して。
おうちに帰ったらもう21時。
二人でお風呂に入って、今は被身子ちゃんに髪を乾かして貰ってる。
「私の髪乾かすの上手くなったねぇ……本当に」
ドライヤーと櫛で丁寧に乾かしてくれる被身子ちゃん。プロ並みだね。
「それは……1年もしてたら上手くなりますよ?」
「そうだよねぇ……私こういうのズボラだからさ〜……すごく助かる。」
「……もっと頼ってくれていいんですよ?」
「頼れるくらい人間的に成長してくれたらね?」
これ以上甘えると戻って来れなくなりそう。
今ですら割とやばいのに。
「はい!終わりましたよ?」
「ありがとう!……ふぁ……もう寝ようかな…」
被身子ちゃんがモジモジしてる。いつものかな?
「……今日も……いいですか?」
「血?いいよ。」
私がベットに仰向けになる。最近は被身子ちゃんが私に覆い被さる形で血を吸うのが好みらしい。
「おいで?」
「……はい!」
ちう……ちう……
「ふっ……ん……」
慣れないね。血を吸われるの。初めの頃は貪るって感じが強かったけど……
最近はなんというか……私を労ってくれてるのがわかる。優しい吸い方…ちょっと変な声出ちゃうのが恥ずかしいけど……嫌な気分じゃない。
「………流水さん…」
「ん……もう大丈夫?」
「いえ……そうではなくて……」
「……?」
戸惑い。緊張。色んな感情が混じった顔。どうしたんだろう。
「デートの時……言ってた事覚えてますか?」
「…………好みのタイプって話?」
「……(コクン)」
あー……そんな話もあった気がする。あのクソジジイのせいで中断されたけど。
「……それがどうしたの?」
「あれって………もしかして私の事ですか?」