私のヒーロー   作:おいーも

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終わりと不穏

 

 

 

 

 

side傷原流水

 

 

 

私はあの後速攻で病院に運ばれて輸血と手当をされたらしい。

 

その間寝てた。なんなら2日間くらい寝てた。

 

そりゃ4日間ほぼ寝ずに監視してたんだもん。許してよ。

 

 

起きたら警察の方から取り調べ。……つっても手に入れた資料と個性消失弾の受け渡しくらいだけど。警察の人は今日から大変だぞぉ〜。死穢八斎會が実質解体みたいな形になっちゃったからやること多いしね。

 

そういえば警察の人から聞かれたけど敵連合居たの?私知らなかったんだけど。ペストマスクしてる人はみんな治崎の仲間って言われたから、そんな人は全員そうだと思って全部治崎の仲間ですって言って資料作っちゃった。

 

10人……だっけ?分作ったんだけど二人見つかってないから多分そういうことなんだろう。

 

……敵連合だとしても名前知らない人2人居たんだよな。誰だったんだろう。多分そいつらが敵連合。捕まってないのも多分途中で見限ったんだろう。

 

 

 

ちなみに私は今超元気。身体は被身子ちゃんが拭いてくれたみたいだし綺麗……になってると思うけど入院終わったらお風呂入りたい。被身子ちゃんは私のベットの横でりんご剥いてる。

 

「〜♪」

 

鼻歌歌ってる。可愛い。歌ってる歌は少し前に見たホラー映画のエンディングだよね?可愛くない!私あれ見た日お風呂もトイレもひとりで行けなかったんだから!!

 

 

 

にしても……毒液使っちゃったのが相当めんどくさい。あれ集めるの半年かかるんだけど。その間に大きい戦いが起こると厄介だなぁ。予備の血液なんてないし……体調管理はいつも以上にしっかりしないと。

 

こうなったのもサー・ナイトアイのせいだ!あの日の夜……

 

 

 

 

『……もしもし。なんですか?こんな夜遅くに……珍しい。』

 

『ブラッドロータス。突然で済まない。死穢八斎會本拠地に潜入して欲しい。』

 

『……は?』

 

『できる限りの情報を集めて欲しい。公安には話を通している。』

 

『…………それ私が断れると思ってます?』

 

 

 

 

 

飲み込んだのも私だけどさぁ……

 

まぁみんな生きてたからいいや。

 

 

 

私怪我も少なかったから自由に散歩出来る。許可してもらった。

 

目が覚めたのでとある病室に向かう。被身子ちゃんも一緒だ。

 

 

「大きい部屋貰ってますねぇ?」

 

「まぁ……しょうがないじゃないですか。重体だったんですし。」

 

バーン

 

「失礼しますよォ!?」

 

「流水さん!?!?」

 

「……うるさいのが来た。」

 

 

大きなベットに寝ていたのはサー・ナイトアイ。バブルガールも居る。センチピーダーはお仕事かな?

 

「ブラッドロータス!身体は大丈夫ですか?」

 

「大丈夫だよ〜。2日寝て元気元気。」

 

 

「……何しに来た。」

 

「文句言いに来た。」

 

「そういうことだろうと思った。」

 

「個性無くなったのに前向きですねぇ。」

 

 

個性消失弾が1発無かったのは……喰らった者がいるから。サー・ナイトアイが当たったらしい……当たりに行ったらしい。

 

壊理ちゃんを庇おうとした通形くんを庇う形で。……どこまでもプロヒーローですね。多分私もそうしたでしょうけど。

 

 

「いつまでも心を病んでいては救えるものも救えない。足が片方無くとも。内蔵に甚大な被害が出てあまり激しく動けないのも。私からしたら些細な事だ。」

 

ふーん?本当ですかね?

 

 

「…………バブルガール。被身子ちゃん。二人で話したいから1回で離席してくれますか?」

 

「!……分かりました。行こ。渡我ちゃん。」

 

「えっ?あっ……分かりました。」

 

 

 

2人とも部屋から出ていく。

 

 

「……ナイトアイ。あなたの個性が消えたのは私のせいです。私が個性消失弾の所在明らかにしていれば起きなかった事案です。ごめんなさい。」

 

私は頭を下げる。ナイトアイ事務所の存続がかかった事案だ。ヒーロー活動は相当難しくなる。

 

「……大丈夫……と言ったら嘘になるが、貴様のことを恨んではない。そもそも始め無茶を通したのは私だ。治崎の未来を予め見ておけば良かった事。……私はいつも個性を使うタイミングを間違えるな。」

 

「……むしろ内蔵の怪我はオールマイトと一緒で少し嬉しいとか思ってませんか?」

 

「………………なんの事やら。」

 

誤魔化しが下手くそですねぇ?

 

「まぁいいです。貴方には生きてもらわなくてはなりませんでしたから。」

 

「…………何故だ。センチピーダーもバブルガールもどちらも立派なヒーローだ。事務所も私が居なくても……」

 

「ダメです。あなたは通形ミリオをトップヒーローに育成する役目がある。見たんでしょう?通形ミリオがトップヒーローに君臨する姿を。未来を。」

 

「…………なるほど。これは責任重大だな。」

 

「無理に貴方を助けた結果その後の戦闘に多大な影響が出たんですから、これくらい身体に鞭打ってください。」

 

「…約束しよう。私は通形ミリオをナンバーワンヒーローにする。……ありがとう。ブラッドロータス。」

 

感謝ァ!?こいつの口から!?

 

「けっ。あなたが私に感謝するなんて明日雪でも降るんじゃないですか?どうせ私のこと嫌ってたのもオールマイトの補佐って立場を取られた〜とかなんでしょう?」

 

「…………。」

 

「沈黙は肯定ですよ。子供じゃあるまいし……私のそれも公安が決めたことなんで拒否権なんて無かったんですよ。誰ですかねぇ?根回しした人は!」

 

「知らないが、きっとオールマイトの事が大好きな人なんだろうな。」

 

「…………貴方じゃないんですか。」

 

「なんで私がそこまでする必要がある。」

 

「……それもそうですね。」

 

うーん?誰なんだろう。絶対ナイトアイだと思ったんだけど。

 

 

「……今回の件。無事に済んで良かった。」

 

「あなたが無事じゃないでしょうが。」

 

「無事だ。個性が無くとも。足が片方無くとも。内蔵にダメージがあろうとも。命があるのだ。なんでも出来る。」

 

「ふふっ。前向きですねぇ?ユーモアですか?」

 

「オールマイトならばこう言う。」

 

「生粋のオタクですねぇ。」

 

「言っておけ。」

 

「事務所は再開するんですか?」

 

「ああ。私が捌いていた仕事も多いからな。最低限それだけでも終わらせようと思う。そこからの主導は……その時になったら考える。当分車椅子生活だな。」

 

「腕のいい人教えましょうか?」

 

「いや。いい。義足があってもまともに動けん。であれば事務所をバリアフリーにして再出発もいいだろう。」

 

「センチピーダーとバブルガールにはだいぶ苦労かけちゃいますよ?」

 

「2人だけではない。ミリオにもだ。私のサイドキックになって貰うからな。絶対だ。私が彼を育てる。3人にはまだ居てもらわねば困る。」

 

バーン!

 

 

「「「サー!!」」」

 

センチピーダーとバブルガールと通形くんが勢い良く入ってくる。

 

ついでに被身子ちゃんも。

 

「なんだ!貴様ら!!」

 

「そんなこと言わなくてもサーから離れる気ありませんから!」

 

「そのような身体の貴方を見捨てる程私は悪人ではないです。」

 

「俺はまだまだサーから学びたいことが沢山あります!サーはずっと俺の師匠です!」

 

 

 

「…………。」

 

ナイトアイが口元を手で隠す。

 

こういう時ナイトアイは笑ってるんだ。

 

 

「わかった。ナイトアイ事務所は少しの休憩期間を設けたあと再開する。君たちにはいつも以上に働いてもらうぞ。」

 

「「「イエッサー!」」」

 

 

「頑張ってくださいね。」

 

「はい!傷原先生!」

 

いい笑顔です。通形くん。

 

 

「……貴様が仕組んだのか?」

 

「なんの事やら?」

 

私は後ろ手に構えていたスマホをポケットにしまう。

 

「ふん。そういう事にしておこう。」

 

 

 

 

prrrr…

 

「?すみません。電話がなってるので席を外します。」

 

「ああ。わかった。」

 

 

私は和気藹々としてるナイトアイの病室を後にする。

 

「はい。こちら傷原。……え?」

 

 

敵連合に個性消失弾と血清を取られた?

 

 

 

 

 

 

 

 

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